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令和4年度「令和の里海づくり」モデル事業(ENEOS株式会社堺製油所と連携した取組み)
環境省において、令和4年度から藻場・干潟等の保全・再生等と地域資源の利活用の好循環形成や連携体制づくり等を行う「令和の里海づくり」モデル事業を実施しています。
令和4年度は、ENEOS株式会社堺製油所と連携して実施する「企業所有護岸における藻場の創出と、情報発信を通じた地域住民と地元の海とのつながりの構築に向けた取組」が採択されました。
事業概要
テーマ
大阪湾奥部の企業所有護岸における新たな藻場の創出と情報発信を通じた、地域住民と地元の海とのつながりの構築に向けた取組み
背景・課題
- 大阪湾奥部に面する企業所有護岸における藻場創出等の取組みについては、これまで、関連する技術の現場への適用可能性が明らかでなかった。
- 企業所有の護岸については、安全管理上(操業や保安等)、企業関係者以外が近寄ることは困難であるため、地域住民と地元の海とのつながりが構築されていない。
▷本モデル事業では小規模環境改善技術を活用して藻場の創出に取り組むとともに、地域住民に、藻場の創出状況や藻場の保全・創出の重要性をわかりやすく発信することに取り組む予定。これらの取組みにより地域住民と地元の海とのつながりを構築し、閉鎖性海域の環境改善を促進する。
実施内容
- 藻場の創出・モニタリング
未使用護岸(消波ブロック設置箇所)に新たな藻場を創出するため、小規模な環境改善技術(小型の藻類着生ブロック等の設置等)を用いて藻場の生育基盤の整備を行うとともに、藻類のタネ(遊走子)の供給源として海藻を設置。水中カメラ等を用いて藻類の生育状況のモニタリングを実施する。 - 地域住民等への情報発信・持続可能な好循環形成の検討
地域住民と地元の海とのつながりを構築するため、広報誌やSNSを活用し、藻場の創出状況やその重要性をわかりやすく発信する。
実施場所
出典:(左)国土地理院撮影の空中写真(2013年)、(右)国土地理院発行2.5万分1地形図
藻類等が着生しやすいブロックの設置(令和4年12月13日)
モニタリングの状況(令和5年1月12日、令和5年2月6日)
珪藻類が成長しており、周辺の消波ブロックに見られなかったアオサやシオミドロ(褐藻類)など何種類かの新しい海藻も確認されました。
情報発信
- ENEOS(株)堺製油所の地域広報誌フェニックス2月号(外部サイトへリンク)で紹介されています。