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更新日:2024年6月10日

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食中毒予防について

大阪府全域の食中毒発生状況(令和5年)

令和5年1月から12月における大阪府全域の食中毒事件数は37件(患者数424名)でした。その病因物質の内、上位を占めるのはカンピロバクター、ノロウイルス、アニサキスでした。<詳しくは食中毒等に関することのページの食中毒の発生状況をご覧ください

和泉保健所管内の食中毒発生状況(令和5年)

令和5年1月から12月における和泉保健所管内(和泉市、泉大津市、高石市、忠岡町)の食中毒事件数は1件(患者数1名)でした。病因物質はアニサキスでした。

代表的な食中毒病因物質の特徴・予防方法等

カンピロバクター

カンピロバクター食中毒は、大阪府のみならず全国的にも発生件数が多くあります。その原因の多くは、鶏の肉や内臓の刺身、たたき等未加熱あるいは加熱不十分の鶏肉のメニューを喫食したことによるものです。
市販されている生の鶏肉の約60%は、カンピロバクターに汚染されているといった結果もありますので、中心部まで十分加熱して提供及び喫食しましょう。
現時点では、それらのメニューは豚肉や牛肉のように法で制限されていませんが、このような鶏肉を使用したメニューを提供したり、召し上がらないようにしましょう。

特徴

  • 牛、豚、鶏の腸管や湧き水、井戸水などに広く分布している
  • 微好気性(酸素濃度が大気よりも薄いところで活性)細菌である
  • 少量の菌数を摂取すると、概ね1日から7日以内に下痢・腹痛・発熱などの症状を呈する
  • まれに感染から数週間後に手足のしびれなどのギラン・バレー症候群を呈することがある

主な原因食品

  • 鶏のささみ、もも、内臓等の半生または加熱不足の鶏肉料理
  • 食肉のドリップ等で汚染された食品
  • 消毒不十分な湧き水や井戸水

予防のポイント

  • 食肉類は中心部まで十分に加熱する(目安:食品の中心部が75℃以上で1分以上)
  • 食肉類とほかの食材は汚染させないよう別々に保存する(例:食材ごとに密閉容器に入れる)
  • 包丁、まな板等の調理器具は専用にし、汚染させないように取り扱う

ノロウイルス

ノロウイルスは感染力が非常に強く、またごくわずかのウイルスを摂取するだけでも症状を呈することがあります。そのため、1事例における患者数も多くなります。ノロウイルス食中毒の原因の大多数が、感染した調理従事者が食品を汚染させ、それを摂取したことによるものです。また、カキをはじめとする二枚貝を加熱不十分な状態で摂取したことが原因となることもあります。
ノロウイルス食中毒を予防するには、以下に挙げる「つけない」、「ふやさない」、「やっつける」、「もちこまない」を徹底しましょう。

特徴

  • ヒトの腸内でのみ増殖し、食品では増殖しない
  • 少量(10から100個程度)のウイルスを摂取すると、感染が成立することがある
  • 症状が治まっても、2週間から4週間ほどウイルスを排出することがある
  • 消毒用アルコールではウイルスは不活性化しないため、塩素系消毒薬で消毒する必要がある
  • 85℃以上、90秒以上の加熱でウイルスは不活性化する

主な原因食品

  • 感染した調理従事者の手指を介して汚染された食品
  • 生で、あるいは加熱不十分で調理した、カキなどの二枚貝

予防のポイント

  • 調理従事者は自らが感染源にならないよう体調管理に気を付けましょう
  • 食品を汚染させないよう、こまめな手洗いの徹底、盛り付けなど食品を触る際は手袋を着用しましょう
  • 食品は中心部まで十分に加熱する(目安:食品の中心部が85℃から90℃で90秒以上)

アニサキス

アニサキス食中毒は、カンピロバクター、ノロウイルスに次いで大阪府では発生件数が多く報告されています。アニサキスはサバやイカなどの生鮮魚介類に寄生しています。また、アニサキス食中毒は救急搬送されて内視鏡検査で摘出されて発覚することが多いです。

特徴

  • イカ、サバなどの魚介類の内臓に寄生しており、鮮度が落ちると筋肉内へも移行することがある
  • 食後1時間から36時間程度で上腹部痛、下痢、じんましんなどの症状を呈する。概ね8時間以内で発症する
  • -20℃、24時間以上の冷凍あるいは加熱調理で死滅する

主な原因食品

  • しめサバ、イカ刺身など

予防のポイント

  • 魚介類は-20℃、24時間以上の冷凍保存するか、加熱調理して食べる

その他の病因物質

その他の病院物質についての詳細は「大阪府/食中毒等に関すること」を参照ください。

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