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大阪府庁本館の耐震化(東館免震・西館撤去)について
歴史的価値の高い本館の耐震化
大阪府庁本館は、大正15年(1926年)に竣工した、全国の都道府県庁舎の中で最も古い現役の本庁舎です。
建物の耐震性能が極めて低いことが判明し、本館の耐震化については、歴史的な価値の高い東館のみを耐震化(基礎免震・耐震壁)し、西館は耐震完了後に撤去するとの方針を決定し、平成25年度から工事を開始し、現在は全て完了しています。
- 東館の耐震改修等:平成28年12月完了
- 西館の撤去工事等:平成31年3月完了
基礎免震と耐震壁等による耐震化
東館の耐震化は、建物の基礎の下に免震装置を設置する「基礎免震工法(免震レトロフィット)」と、耐震壁・梁補強などにより実施しています。
免震レトロフィットは、内装や外観への影響が少ないため、歴史的建築物の耐震化などによく採用される工法です。
免震装置のバランス良い配置
複雑な形状の東館を免震化するために、5種類の免震装置をバランスよく配置し、建物の長周期化を図るとともに、ねじれに対する剛性を確保し、揺れ時間を短くするよう設計しています。
免震装置の機能と種類
大正時代の基礎と新たな免震基礎を一体化させて建物を支持しながら、揺れを建物に伝えない又は揺れのエネルギーを吸収・抑制するための免震装置233基を設置しています。
環境改善・計画修繕工事の概要
本館(東館)の耐震改修工事とあわせて、老朽化した執務室・廊下等の環境改善(内装・照明・空調吹出口の新設)と、老朽化した機能の更新を図る計画修繕(防水・配管取替え・設備機能更新など)を行いました。
【工事スケジュール】