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更新日:2013年2月4日

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これまでの新公会計制度と大阪府の取組みについて

1.新公会計制度の導入の背景

(1)現行の官庁会計の特徴と限界

単式簿記・現金主義会計による官庁会計は、現金の歳入歳出の管理を重視しています。
この官庁会計のメリット・デメリットは、
(メリット)予算がどのように使われたかを明確に表示できる
現金の収支が主なのでシンプルで分かりやすい、といえます。
(デメリット)ストック情報、特に建物や道路といった資産の情報が得られない
建物や道路について建設しても、それをコストとして認識できない
貸付金や収入未済に関する不納リスクが見えない、などが挙げられます。
→官庁会計は、自治体をマネジメントするための情報が不足していると指摘されています。
このことから、複式簿記・発生主義会計の導入が考案されました。

(2)新公会計制度に関する動き

総務省の動き

  • 平成12年3月「普通会計バランスシート」の作成方法が公表されました。
  • 平成13年3月「行政コスト計算書」の作成方法が公表されました。
    ⇒普通会計決算の組替えによる財務諸表の作成方法が参考資料として提供されました。
  • 平成18年5月「新地方公会計制度研究会報告書」が公表されました。
  • 平成19年10月「新地方公会計制度実務研究会報告書」が公表されました。
    「公会計の整備推進について」自治財政局長から通知がありました。
    ⇒普通会計決算の組替え又は、複式仕訳による財務4表の作成の要請(平成20年度決算から)がありました。
  • 平成22年9月新地方公会計を更に推進していくため「今後の新地方公会計の推進に関する研究会」(※)が設置されました。
    ⇒東京都と大阪府がオブザーバーとして参加
  • 平成26年4月「今後の新地方公会計の推進に関する研究会報告書」が公表されました。
    総務省ホームページ(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)で本研究会の情報が掲載されています。
  • 平成27年1月「統一的な基準による地方公会計の整備促進」について、総務大臣から通知がありました。
    総務省ホームページ(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)で通知が公表されています。

東京都の動き

2.新公会計制度の導入に向けての大阪府の取組み

(1)大阪府の取組み

  • 大阪府では、平成11年度決算から19年度決算まで、普通会計決算の組替えにより、貸借対照表と行政コスト計算書を作成し、公表してきました。
  • 財務情報のさらなる公開を推進するため、複式簿記・発生主義会計という民間企業会計の考え方を加味した新公会計制度を導入し、
    これに基づく財務諸表を作成・公表します。
  • 新公会計制度は、早期に導入を図る観点からも、東京都と連携しながら、構築します。

【現在】

【新公会計制度導入後】

現金主義による決算情報を組み替えて、
貸借対照表及び行政コスト計算書を作成
(総務省方式)

日々の取引について複式簿記による仕訳を実施し、
貸借対照表、行政コスト計算書に加えて、
キャッシュフロー計算書、純資産変動計算書を作成

(2)新公会計制度の導入効果

  • 財務諸表の正確性向上
    ⇒1件、1件の会計処理の際に複式簿記の仕訳を行うことで、個別取引の検証が可能となります。
  • 資産・債務の適正管理
    ⇒個別資産の評価を計上することで、府の資産状況や府民の皆様にお願いする将来負担をより正確に把握することができます。
  • 多様な財務諸表の作成
    ⇒会計別・部局別など多様な財務諸表を作成し、コスト分析や施策評価への活用を検討します。

(3)スケジュール

  • 平成21年6月:「新公会計制度プロジェクトチーム」を設置
  • 平成21・22年度:会計基準等整備、システム設計・開発、資産調査・評価、職員研修
  • 平成23年度:新公会計制度運用開始、開始貸借対照表の作成、職員研修
  • 平成24年度から:新公会計制度に基づく財務諸表の作成・公表、職員研修

※1 平成20年度決算から、本格運用までの過渡的な取組みとして、官庁会計の決算情報の組替え等により「東京都方式簡易版」(注)による財務諸表等を作成・公表
(注):従来の総務省方式と同様、官庁会計の決算情報の組替え等により作成
※2 上記取組みにより、既に作成・公表している情報は以下のとおりです。(各項目をクリックすると各リンク先へ)

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