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長周期地震動の対策について
長周期地震動には、以下の3点の性質があり、地震時に慌てずに避難ができるよう、事前の対策が必要です。
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では、大阪府咲州庁舎においても約10分の揺れが生じ、最上階では、片側最大1メートルを超える揺れが確認されました。
〔性質〕
- 短い周期の地震動に比べ、海の波のように遠くまで伝わる。
- 地震動が終息した後も、建物が数分に渡って揺れることがある。
- 建物や地域によって揺れの強さは異なるが、高い建物の高層階(概ね10階以上)が被害を受けやすい。
(参考)内閣府 防災情報のページ 特集1 長周期地震動への備え-南海トラフ沿いの巨大地震による長周期地震動の影響とは?(外部サイトへリンク)
<目次>
超高層建築物等の長周期地震動対策について
超高層建築物等※における南海トラフ沿いの巨大地震による長周期地震動への対策について国土交通省において対策が取りまとめられ、平成28年6月24日に公表されました。
同対策では、南海トラフ沿いで約100から150年の間隔で発生しているとされるM8から9クラスの巨大地震に備えて対象地域内において、
- 超高層建築物等を大臣認定により新築する場合
平成29年4月1日以降に申請する性能評価に基づく大臣認定によって新築されるものについて、大臣認定の運用を強化します。 - 既存の超高層建築物等
対策地震による建設地の設計用長周期地震動の大きさが設計時に想定を上回る場合には、安全性の水準についての再検証及び必要に応じた補強等の措置を講じることが望ましい。
とされています。
詳細は、国土交通省 超高層建築物等における南海トラフ沿いの巨大地震にによる長周期地震動への対策について(外部サイトへリンク)をご覧ください。
※超高層建築物等とは、高さ60メートルを超える建築物又は地上4階以上の免震建築物を言います。
長周期地震動による室内の危険・安全対策について
長周期地震動の場合、家具の転倒・落下に加え、「移動」が発生します。
高層階では、低層階に比べ揺れが大きくなる傾向があり、家具類の転倒・落下に加え、「移動」が発生し、家具類の移動により、挟まれる、ぶつかることによる負傷や、避難障害が生じる可能性があります。
以下の資料において、高層階(概ね10階以上)における対策などについて紹介していますので、できることから取組みましょう。
(参考)東京消防庁 長周期地震動等に対する高層階の室内安全対策の概要(外部サイトへリンク)
また、家具類の転倒・落下・移動防止については、「室内の安全」をご覧ください。
地震時の行動について
- 緊急地震速報を受けたら、慌てず安全スペースへ避難しましょう。
安全スペースとは、なるべく家具などを置かないエリアのことです。 - 身の安全を図りましょう。
- テーブルの下や物が倒れてこない。落ちてこない、移動してこない場所に身を寄せ、姿勢を低くしましょう。
- 手すりがある場合は、手すりにつかまり姿勢を低くしましょう。
- 手すりがない場合は、転倒しないよう四つ這いになりましょう。