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浄化槽を適正にお使いいただくために
浄化槽とは?
浄化槽は合併処理浄化槽と既存の単独処理浄化槽(みなし浄化槽)の2つの処理方式があり現在新しく浄化槽を設置する場合、トイレや台所、お風呂などの生活排水を処理して、きれいな水にし、河川等へ放流する合併処理浄化槽のみとなっています。
合併処理浄化槽の浄化処理能力は下水道と同等であり、下水道処理区域外の地域では浄化槽による生活排水処理が河川や海の水質保全に大きな役割を担っています。最近では湖や河川で問題となっている富栄養化の原因である「リン」や「窒素」も除去できる処理方法の研究や開発が進み普及してきています。浄化槽の大きさは、一般的な使用人数の家庭では乗用車1台程度で、広い設置場所を必要としません。また、設置工事が短期間(1週間程度)で済みます。一般家庭用浄化槽の多くはFRP(繊維強化プラスチック)で出来ており、とても丈夫です。浄化槽は地中に埋まっているため、設置後に見ることができるのは地上に出ている清掃や保守点検用のマンホール状の蓋の部分です。
あなたの家はどちら?
合併処理浄化槽
トイレからの排水(し尿)と台所や風呂などから出る生活雑排水を処理してきれいな水にする浄化槽
↑合併処理浄化槽の汚れ(BOD)除去率は90%以上となっています。
単独処理浄化槽
トイレからの排水(し尿)のみを処理する浄化槽。台所や風呂から出る雑排水は処理されず、そのまま水路等に放流されています。
※平成13年以降、単独処理浄化槽を新たに設置することはできません。
↑単独処理浄化槽の汚れ(BOD)除去率は65%以上となっています。(処理するのはトイレからの排水のみです)
単独処理浄化槽をお使いのみなさまへ
単独処理浄化槽では、生活雑排水は処理されないまま水路等に放流されるため、河川等の汚濁負荷の原因のひとつとなっています。
生活雑排水も処理してきれいな水にする、環境にやさしい合併処理浄化槽への転換をお願いします。
なぜ合併処理浄化槽でお風呂や台所、トイレの排水がきれいになるの?
合併処理浄化槽は、空気を好む微生物と空気を嫌う微生物のそれぞれの働きを組み合わせて生活排水を浄化しています。
微生物がし尿や生活排水に含まれる有機物を分解して生活排水をきれいにしてくれるのです。
浄化槽の維持管理はどうすればいいの?
浄化槽のメンテナンス
浄化槽の管理者(所有者等)には、次のことが浄化槽法で義務付けられています。
保守点検を行うこと(浄化槽法第10条)
浄化槽のいろいろな装置が正しく動いているかを点検します。大阪府では、浄化槽維持管理指導要領において、浄化槽の大きさ、処理方式によって、必要な保守点検の回数を定めています。
大阪府に登録された浄化槽保守点検業者に委託してください。⇒大阪府登録浄化槽保守点検業者
どんな点検?
装置や機械の調整・修理・汚泥の状況の確認
汚泥の引き抜きや清掃時期の判定
消毒剤の補給・・・など
清掃を行うこと(浄化槽法第10条)
浄化槽に汚泥がたまってくると、機能が低下し、処理が不十分になったり、悪臭の原因になったりします。
そこで汚泥を槽外へ引き抜き、付属装置や機械類を洗浄したり掃除することが必要です。
年1回以上(全ばっ気方式については2回以上)の実施が義務付けられています。
市町村の許可業者に委託してください。
定期検査を受けること(浄化槽法第7条、11条)
浄化槽が適正に維持管理され、本来機能が十分に発揮されているかどうかをしらべる検査です。
新しく設置した浄化槽は、浄化槽の使用開始後3ヵ月後から5か月以内(使用開始後3ヵ月から8か月が経つまでの間)に検査してください。
その後、毎年1回の実施が義務付けられています。
定期検査の申し込みは、大阪府知事の指定検査機関に依頼してください。
大阪府指定検査機関
一般社団法人 大阪府環境水質指導協会(Tel 072-257-3531)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
記録を保存しましょう
保守点検及び清掃の記録は、3年間保管する義務があります。
浄化槽の使用上の注意とは?
日常生活で気を付けること
浄化槽の中では、水を浄化する多数の微生物が生きています。これらの微生物にダメージを与えないように、浄化槽を使用するときには下記の点に注意しましょう。
トイレでは
黄ばみを落とす酸性洗剤を使いすぎると、微生物が死滅し有機物の分解が行われず、悪臭の原因となります。洗剤の使用料は適量を心がけましょう。
たばこの吸い殻や生理用品、紙おむつなどは水に溶けず分解もできません。排水管のつまりの原因になりますので、流さないでください。
お風呂・洗濯・台所では
洗剤や漂白剤を使いすぎると、合併処理浄化槽の微生物の働きが悪くなってしまいます。洗剤等の使用量は適量を心がけましょう。
また、台所では使用後の油や野菜くず等をできるだけ流さないでください。
その他
長期の旅行等で家を留守にする場合でも、浄化槽のブロア(送風機)の電源は切らないでください。
空気を好む微生物(好気性微生物)のために送風している空気の供給が途絶えてしまいます。微生物に悪影響を及ぼし、悪臭の原因となります。