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おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)について
おたかふくかぜとは
おたふくかぜの正式名称は「流行性耳下腺炎」です。
耳の前下の唾液腺(耳下腺)が腫れ、丸顔のおたふく面のようになるので、おたふくかぜと呼ばれています。
- 大阪府内の発生状況(外部サイトへリンク)(大阪府感染症情報センター)
症状
唾液腺の腫れ・痛み、嚥下時痛、発熱が主な症状で、通常は1週間から2週間で回復します。
唾液腺の腫れは両側、あるいは片側の耳下腺にみられることがほとんどで、通常48時間以内にピークを認めます。
成人が感染すると症状が重くなる傾向があります。
合併症として無菌性髄膜炎の他 脳炎、難聴、精巣炎等があります。
感染しても症状が現れない不顕性感染も30~35%程度あります。
感染経路
接触感染、飛沫感染により感染し、非常に感染力が強いです。
通常2週間から3週間程度の潜伏期間を経て発症します。
おたふくかぜにかかったら
おたふくかぜには、現時点で有効な抗ウイルス薬はありません。
学校保健安全法では出席停止期間が定められており、「耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで」とされています。
予防対策のポイント
おたふくかぜの予防には、ワクチンの接種(1歳以上で)が有効です。
特に集団生活に入る前に、ワクチン接種であらかじめ予防しておくことが、効果的な予防法です。
おたふくかぜは一度かかると抗体ができるので、一生に一度しかかかりません。
成人してからおたふくかぜにかかると重症化するリスクが高くなるため、小児のうちに抗体ができなかった場合は予防接種などで対策することをお薦めします。
ワクチンについて
おたふくかぜ予防のため、下記のワクチン接種が可能となっていますが、現在は任意接種となっています。
- おたふくかぜ生ワクチン(星野株) 1回接種
- 乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン(鳥居株) 1回接種
※ただし、日本小児科医会は2回接種を推奨
国の審議状況
おたふくかぜワクチンに係るファクトシートに追記や修正を検討するよう国立感染症研究所に依頼し、その内容を踏まえて再度ワクチン評価に関する小委員会で議論される見込みです。
関連リンク
- 流行性耳下腺炎(外部サイトへリンク)(国立感染症研究所)