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B型肝炎について
B型肝炎とは
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染によっておこる肝臓の病気です。
B型肝炎ウイルスへの感染は、一過性の感染で終わる場合と、そのまま感染している状態が続いてしまう場合(キャリア)があります。
B型肝炎のキャリアは日本に110万人~120万人存在すると推定されていますが、感染時期が明確ではないことや自覚症状がないことが多いため、適切な時期に治療を受ける機会がなく、本人が気づかないうちに肝硬変や肝がんへ移行する感染者が多く存在することが問題となっています。
症状
成人で初感染した場合、多くは一過性感染で自覚症状がないまま治癒しますが、 20~30%の感染者は急性肝炎を発症します。
急性肝炎は微熱程度の発熱、食欲不振、全身倦怠感、悪心・嘔吐、右季肋部痛、上腹部膨満感などの症状がみられ、引き続き黄疸が認められます。これらの症状は一ヶ月程度で回復しますが、約1%は劇症化し、その約6~7割は死に至ります。
通常、B型肝炎ウイルスは生体から排除されますが、免疫能が低下した場合においては、キャリア化へ移行する例が存在します。
乳幼児の感染では免疫能が不十分のため、無症状のままキャリア化することが多くみられます。キャリアになると慢性肝炎になることがあり、そのうち一部の人では肝硬変や肝がんなど命に関わる病気を引き起こすこともあります。
感染経路
性交渉や出産時の母子感染など、感染者の血液や精液などの体液を介して感染します。
潜伏期間は約3か月間です。
ワクチンの効果
ワクチン接種による抗体獲得率は40歳までの接種では95%と報告されています。
一方、予防接種を受けても、お子さんの体質や体調によって免疫ができないことがあります。
また、ワクチン3回接種後の感染防御効果は20年以上続くと考えられています。
関連リンク
- B型肝炎ワクチン(外部サイトへリンク)(厚生労働省)
- 肝炎総合対策の推進(外部サイトへリンク)(厚生労働省)
- B型肝炎とは(外部サイトへリンク)(国立感染症研究所)
- 急性B型肝炎 2016~2022年(外部サイトへリンク)(国立感染症研究所)