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更新日:2015年10月23日

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ヘルシーおおさか21(点字広報)第50号音声読上げ用

ヘルシーおおさか21(点字広報)第50号【平成27年10月発行】

テーマ「アルコールと健康」

はじめに

お酒は古くから私たちの生活に深く浸透し、冠婚葬祭をはじめ、くつろぎのひとときに、また、友との語らいを円滑にするために重宝されてきました。
しかし、少量の飲酒で顔が赤くなるなど、日本人の40パーセントはお酒に弱い体質です。飲めない体質の人が無理をして飲酒をしていると、体をこわしたり、急性アルコール中毒になる怖れがあります。
まずは、お酒のことをよく知っていただくことが大切です。

アルコール関連問題

不適切な飲酒は心身の病気ばかりでなく、家庭、職場、社会にさまざまな問題をひき起こすことがあります。そうした問題をアルコール関連問題と言います。

  • 急性アルコール中毒
    イッキ飲みなどで短時間に大量のお酒を飲んだり、強いお酒を大量に飲むと、急激に血液中のアルコール濃度が上昇し、時には死に至ることもあります。
  • 飲酒による体の病気
    アルコールは、体のあらゆる部分に影響を与えますが、なかでも最も強く影響を与えるのが、脳神経と肝臓です。長期の多量飲酒は、脳に障がいを及ぼし、脳の萎縮を促進させ、アルコール性認知症になりやすいと考えられています。また、アルコールの代謝の働きをもつ肝臓は、「沈黙の臓器」といわれ、症状が出たときは大変な状態になっていますので、特に注意が必要です。他にもアルコールの摂取によって、咽頭・喉頭がん、口腔がん、食道がん、肝臓がんなどが発生しやすくなることもわかっています。
  • アルコール依存症
    お酒は日常生活に満ちあふれていますが、お酒に含まれるアルコールは依存性のある薬物です。不適切な飲み方をしていると、次第に適度な飲み方ができなくなり、やがてアルコール依存症という病気になることがあります。この病気が進行すると、職場や家庭でのトラブル、事故、肝障がいなどの身体疾患、うつ病を併発するなど色々な問題を引き起こすようになります。
    アルコール依存症は、適切な治療を受ければ回復可能です。保健所や専門の医療機関で相談してください。
  • 多量飲酒が家庭や社会に及ぼす影響
    多量飲酒は体や心の病気を引き起こすばかりでなく、家庭内での虐待、離婚、夫婦間暴力、職場での事故など、本人だけでなく、家族、社会に対して計り知れない影響を与える怖れがあります。

新たな飲酒者層の問題

近年、全飲酒者に占める未成年者・女性・高齢者の割合が高くなりつつあり、新たな問題として心配されています。

  • 未成年者の飲酒
    成長期の若者の飲酒が体に及ぼす影響は計り知れません。未成年の間に飲酒を開始すると成長・発達期にある臓器が障がいを受けやすく、アルコール依存症になるリスクも高くなります。
  • 女性の飲酒
    女性は男性より少ない飲酒量でアルコール性肝障がいが起きたり、男性よりも短期間(半分の期間、半分の飲酒量)でアルコール依存症になると言われています。また、胎児の健やかな発達を阻害しないように、妊娠中・授乳中は、飲酒をやめましょう。
  • 高齢者の飲酒
    高齢者は体に占める水分の割合が低下するため、若い世代と比べて同じ飲酒量でも血中濃度が高くなる傾向があると言われています。
    また、高齢者の場合は短い期間でアルコール依存症になってしまうことがありますので、気を付けましょう。
    専門治療を受けることで、お酒を断つことに成功する方が多いので、早期に相談・治療することが大切です。

節度ある適度な飲酒で健やか人生

  • 適度なお酒の量は、日本酒に換算して1日平均1合以内が目安です。日本酒1合は、ビール中瓶なら1本、ウイスキーではダブル1杯、焼酎なら1合、ワインではグラス2杯と同じです。
  • お酒を飲むときは、胃の壁を保護するため、良質のたんぱく質などを含む食品を一緒にとりましょう。
  • 週に二日は肝臓を休めるため、休肝日(飲まない日)をつくりましょう。
  • 適度な量を守り、体を大切にしましょう。

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