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大阪府子ども条例
すべての子どもが健やかに成長することができる温かい地域社会の創造に向けて、「大阪府子ども条例」が
制定されました。
この条例は、児童虐待やいじめ、非行など子どもの尊厳を損ない、健やかな成長を阻害する事象が相次いで
いる中で、すべての子どもが社会全体で見守られながら、健やかに成長することができる社会の実現をめざす
ものです。
条例では、子どもの尊厳を守り、健やかな成長を支えるに当たり、社会全体で認識を共有するための
基本理念や行政、保護者、学校など大人の責務を定め、府の子どもに関する施策を総合的かつ計画的に
推進することとしています。
主な特徴
- 子どもの尊厳を守り、健やかな成長を支えることは大人の責務である。
- 子ども自身にも主体性、自ら考え責任を持って行動する社会の一員であることの自覚を求める。
- 子どもが社会における様々な活動に参加する中で健やかに成長するものであることを認識し、子どもに対する参加の機会の提供に努める。
- 子どもに関する施策の総合的な計画について、子どもを含めた府民の意見を聴きながら策定し、推進する。
- 子どもの尊厳を損なう児童虐待、いじめなどから子どもを擁護する取組を充実する。
基本理念
- すべての子どもが人としての尊厳を有し、かけがえのない存在として尊重されなければならないことを十分認識し、行動しなければなりません。
- 子どもが社会における様々な活動に参加する中で、健やかに成長することを認識し、子どもに対する参加の機会の提供に努めなければなりません。
大阪府子ども条例(前文)
すべての子どもは、かけがえのない存在であり、性別、国籍、障害の有無、家庭の形態等を問わず、人としての尊厳を生まれながらに有している。子どもの尊厳を守り、健やかな成長を支えることは、社会を構成する大人全体の責務である。
大人は、子どもにとっての最善の利益を常に念頭に置き、日本国憲法で定められた基本的人権や児童の権利に関する条約(外部サイトへリンク)に定められた内容すなわち人としての尊厳の意義を改めて深く認識し、行動すべきである。
子どもは、社会における様々な活動に参加し、年齢の異なる多様な人々と交流しながら、学んだり遊んだりすることを通じて、豊かな心、個性や創造性をはぐくむことができる。また、主体的に参加することによって、自分の思いや意見を表明し、同時に他者の思いや意見を受け止めることができる。
大人は、子どもが社会への参加を通じて、自ら考え、責任を持って行動できるようになるということを認識すべきである。また、大人は、子どもの意見について、その意見を形成する能力、その年齢及び成熟度に従って相応に考慮すべきである。
子ども自身も、自らの大切さを認識し、主体的に生きる力、社会のルールや仕組み、他者を思いやり他者の尊厳を守る心を身につけ、自ら考え責任を持って行動する社会の一員であることを自覚すべきである。
昨今、児童虐待など、子どもの身体や生命までをも損なう事象が多発し、いじめや非行など子どもの健やかな成長を阻害する事象、子ども自身が加害者となってしまう事象も少なくない。また、日常生活の中で知らないうちに子どもの尊厳や健やかな成長を損なってしまうような大人の行為も見受けられる。更に、大人の規範意識の低下や地域全体で子どもを見守り、健やかな成長を支えるという意識の希薄化が、子どもの健やかな成長に影響を及ぼしていることも見逃せない。
こうした背景には、都市化や核家族化など社会経済状況の大きな変化の中で、子どもの尊厳に対する大人全体の認識が低下しているということがある。
ここに私たちは、子どもの尊厳を守り、健やかな成長を支えることに関し、一人ひとりの自覚と協働の下、すべての子どもが健やかに成長することができる温かい地域社会を創造していくことを決意し、この条例を制定する。
- 大阪府こども条例 条文/解説(1)(JPG:420KB)解説(2)(JPG:250KB)
- 子どもの権利条約 条文(外部サイトへリンク)/解説(JPG:263KB)
大阪府子ども条例の検討経過
- 子どもの権利についての条例検討会議(修正中)
- 大阪府子ども条例(仮称)骨子案に対する府民意見等の募集結果について(修正中)