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更新日:2009年7月31日

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平成20年度第18回大阪府経営企画会議 議事概要

  • とき 平成21年2月23日(月曜日)13時30分から15時10分
  • ところ 特別会議室(大)
  • 出席者 知事、副知事、教育長、水道企業管理者、危機管理監、政策企画部長、総務部長、関係部局

議題 関西国際空港関連予算について

にぎわい創造部から資料をもとに説明。

【三輪副知事】
年度末までに改めて国から財務構造の改善策が示される可能性は低いとのことだが、政府予算成立後に示されるという「関西プロジェクト」との関係はどうなのか。そもそも「関西プロジェクト」とはどういうものか。予算計上の節目として我々が期待できるような内容か。

【にぎわい創造部】
「関西プロジェクト」の中に、関空に低コストの物流基地を整備する、そのために関空の財務構造の抜本的改善を図ることが必要であると整理されており、それを具体化したものが出てくることは間違いないと思う。
しかし、財務の改善については「年度末までに示す」と言っていたものは方向性までであり、それは今回のペーパーで示したというのが国土交通省の理解。今以上に踏み込んだものが年度末までに出てくる可能性は低く、具体的内容はおそらく夏頃の22年度概算要求の時期なのではないか。内容的にどこまで具体的なものが出てくるかどうかは現段階では不明。

【三輪副知事】
大きな節目として今後判断する機会が用意されているならば、それまで待つという選択肢もあるかもしれないが、現実的に考えれば、あと1か月のうちにそのような内容のものが出てくるとは考えにくい。今後また拳を上げるかどうかは、22年度の国の予算議論などの状況を見ながら考えることとして、今回の予算(連絡橋、護岸整備)については、一歩進めるべきではないかと思う。

【木村副知事】
護岸整備予算の執行留保を解除する積極的理由はないように思う。また、連絡橋は予算執行するとしたら、早々に通行料金の引き下げは実現するのか。

【にぎわい創造部】
国から聞いているのは、5月の連休までに料金引き下げを実現したいとの考え。

【小河副知事】
事務的な手続きもあるが、大臣と知事とで話をした政治的な決着なのだから、国にはスピード感のある対応をしてもらえないのか。通行料金の引き下げにつながる手立て(「利便増進計画」)をしっかりと講じるよう国に申し入れるべき。

【三輪副知事】
国土交通省の中でも航空局と道路局の予算の扱いが異なるようだが、そもそも国がまだ買取りをしていないものに負担金として予算執行するのはおかしい気がする。

【水道企業管理者】
20年度予算の執行留保を解除することの意味を考えるべき。例えば「今回の国の姿勢を多として留保を解除する」などのメッセージが大切。

【教育長】
原点に帰るならば、連絡橋については従来から地元としても関空のアクセス改善をきちんと考えよと要望していた経緯もあり、今回、国が一定の考えを示したことから、20年度、21年度予算を粛々と執行しましょうと、一方で護岸整備については、関空の財務構造の抜本的改善方策の具体的内容などが現段階ではきちんと示されていないため、今後の予算執行に留保をつけてきちんとチェックしていきましょうと、そういう整理ではないのか。

【小河副知事】
先週金曜日に近畿運輸局長と会ったが、アクセス整備の改善には協力すると言ってくれている。またフォローしておいてほしい。

【知事】
「関西プロジェクト」は航空局主導か。国交省全体のものではないのか。

【にぎわい創造部】
もちろん国交省としてのプラン。

【危機管理監】
ただ、国交省のプランとして要求したが、財務省でだめになったというのはよくあること。

【政策企画部長】
今回、国交省から示された案は、確かに「関西プロジェクト」などに言及し一歩前進ではあるが、関空の位置づけ、ビジョンとして知事が主張していることにまともに答えていない。成田・羽田問題にも触れていないし、この国の航空政策の中での関空の位置づけというものが全く示されていない。こうした大きな話が、低コストの物流基地を整備するため財務構造の改善が必要、というような話にすりかえられているという印象がある。やはり今後の実効性を担保するためにも護岸整備の予算は、なお執行留保とすべきというのが私の意見。

【木村副知事】
全く同感である。

【危機管理監】
その場合であっても、予算執行に留保をかける以上は、きちんと理屈は整理しておかなければならない。

【三輪副知事】
そもそも、連絡橋買取りの負担を計上せず、護岸整備への出資は計上して執行留保というやり方は、「どうなるか分からないものにニューマネーは投入しない」という知事のスタンスからすれば逆になる。これは、連絡橋の買取りは国の直轄事業負担に関する政治的なメッセージを重視したこと、護岸工事は、やはり地元である泉佐野市への影響へ配慮したということによるもの。
今回、連絡橋買取りの負担は計上するが、護岸壁への出資は計上しても執行を留保するということにするのなら、どの段階で護岸工事の執行留保を解除するかを詰めたうえで、泉佐野市に十分説明し理解を得ておかなければならない。

【政策企画部長】
連絡橋については、関空会社の経営改善への寄与、利用者の利便性の向上を考えると、一刻も早く進めなければならない。それに比べると、護岸整備については今ひとつ効果が分からない部分があり、府としては、国の具体策の実効性を担保するためにも執行を留保しておく必要があるのではないか。

【三輪副知事】
財務抜本対策を引き出すための何らかの担保は必要であり、22年度の国の概算要求を担保としてはどうか。連絡橋負担金については、21年度予算計上し、執行留保をつけない。一方、護岸整備に係る出資金についても、21年度予算計上して執行留保をかけることにしているが、これもつけないことにする。担保手段は、国の22年度予算を見ながら、府の22年度予算に向けて新たに別途考えるというのが私の意見。

【にぎわい創造部】
縛っていた分は今回解除するが、私たちが満足できない部分もあることから、具体化を引き続き求めていく必要がある。護岸も連絡橋も22年度に続く予算。場合によっては、22年度は計上しませんよということで条件として持っておく方法もあるかもしれない。ただ、兵庫県などの関係が気になるが。

【危機管理監】
ただ、予算計上にテクニカルに執行留保をつけるというのはどうか。交渉ごとなのでいろいろな手法があると思うが。

【政策企画部長】
いずれにしても、今議会において予算をどう審議していただくかを議会にきちんと説明しなければならない。

【にぎわい創造部】
この件は極めて例外的。

【三輪副知事】
私もこの会議後、議会に説明に行く。

【木村副知事】
連絡橋の件は予算計上するとしても護岸整備の件はどういう扱いにするのか。

【知事】
国の事業費だけで賄うことは可能か。関空会社の費用負担は全くなしなのか。

【にぎわい創造部】
関空会社の負担はない。ただし、土地が竣功すれば、関空会社は23年度から固定資産税を払うことになる。

【知事】
護岸整備を実施すると、関空自体の負担が多くなり、高コストになるのではないか。
今回の国の示した考え方に基づき、府がお金を入れず、かつ、泉佐野市も納得するように通行料金を値下げするということはできないのか。今回の護岸整備は泉佐野市対策しかみえない。

【にぎわい創造部】
副次的な部分を見ると、やはり泉佐野市対策につながる。ただ、2期事業を着実に実施していくということが本筋なので、泉佐野市の通行税の話をぶり返すのはやめた方がいいと思う。

【知事】
護岸整備予算は、関空活性化に向けて関空会社の財務構造の抜本的改善を図ることという、国が示した見解に反することにならないのか。

【三輪副知事】
ただ、護岸整備予算は府も21年度当初予算計上している。関空会社への影響を及ぼすことも理解したうえで執行留保付きで計上。

【知事】
護岸整備予算がつけば、関空会社自身が大変なことになるのではないか。

【にぎわい創造部】
護岸整備は関空会社自身も了解済み。関空会社でも国に固定資産税対策を求めているところ。

【知事】
国の示した見解について具体化を求める必要がある。関空会社が望んでいても、連絡橋予算について、府の判断で計上していなかった。護岸整備も同様ではないか。
護岸整備について、国から関空の改善策が示されなかったら予算は執行しませんよということが強い留保のかけ方。何とか、国の見解ペーパーと護岸整備を結びつけて言えないか。

【教育長】
既に結びついている。関西プロジェクトも国交省だけでなく、財務省なども含めて広く国で出すべき21年度予算に計上しているが、関空の財務改善への対応を見極めるということが執行留保。

【知事】
かけひきではなく、国の方針に反しているからというロジックに切り替えられないか。

【水道企業管理者】
もともと二期工事の中で造成しなくてはならない用地であり、これはその部分の先食いということ。だからこそ、国の方針に反するというロジックは難しい。

【にぎわい創造部】
今回の整備をすることで地盤も安定化。二期事業推進には必要な工事。

【政策企画部長】
これは、財務構造を悪化させる可能性のあるものであり、そういう部分に対する国の対応をきっちりと見させてもらう必要がある。

【にぎわい創造部】
護岸が完成し、土地が竣功すれば、全体で50億円程度の負担増が関空会社に生じる。今回、具体的な財務改善方策が国から示されるということを前提に予算計上しているのであれば、執行留保を解く大義名分があるのか。財務構造の改善が示されてからという考え方もある。ただ、その場合、いつ執行留保を解除するのかという解除要件を明確にすることが必要。

【三輪副知事】
やはり、21年度について、連絡橋負担金のみを支出して、護岸整備を執行留保付きで支出しないというのは釈然としない。財務構造の改善を22年度以降の新たな条件とした方がいいのではないか。護岸整備が関空会社に悪影響を与えるのはわかっていた話。

【知事】
護岸整備について、用地整備がなされ、物流拠点としてきっちりと取り組まれるということであれば話は別だが、今回の整備はそういうものとは程遠いもの。
連絡橋負担金は通行料が下がるということであるので何とか国に乗っかっていけるが、護岸整備は、関空会社に固定資産税も発生する。関空の財務体質改善にそぐわないもの。

【水道企業管理者】
これまでの説明と矛盾しないのなら、という前提で言えば、護岸工事は関空会社の財務構造の悪化につながり、連絡橋売却は単に通行料が下がるということではなく、関空会社のバランスシートが軽くなることで償却負担は明らかに減少し、両方が関空会社の財務構造につながる問題と理解した上で、肝心の具体的方策は示されていないのでこれからじっくり拝見させてもらうという整理か。

【知事】
22年度予算審議のときに、その点はしっかりと見極めていきたい。

【政策企画部長】
財務構造の抜本的改善を図るという中で、護岸整備は関空会社に新たに税負担をかけることになるが、連絡橋は関空会社の負債の軽減につながる。関空会社に負担が発生するものについては、じっくり見極めていく必要があることから執行留保をかけるというのは理屈としては成り立つと思う。

【木村副知事】
この不況の中、流通業界からは連絡橋料金引下げの要望が強い。

【にぎわい創造部】
護岸整備をやることによって、関空会社の税負担は毎年5億円ずつ増えていくことになるが、それについて国交省がきちんと責任を持つことが示されれば、その時点で執行留保を解除するということになるのではないか。

【政策企画部長】
本日の内容をまとめると、連絡橋予算については20年度の執行留保を解除し、21年度予算の計上を行う。併せてその際には、利便増進策も強く求める。護岸整備の出資金については、これによって発生する税負担について関空会社が耐えられるのか、国としてどのように責任をもって対応するのか、それらが示された段階で予算執行する。こういうことでよいか。
本日の議事録については、関係機関との調整を要するものが含まれているので、明日以降、調整後に公表することとしたい。
本日の会議コストは、36万8千円。

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