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おおさかの環境2010 大阪府環境白書 「第2章 大阪府の環境の状況と施策」
きれいな空気で、静かなまちに
大気環境の保全、騒音対策など
きれいな空気で、静かなまちを目指して、新たな手法も取り入れながら、環境保全の取組みを進めています。特に、私たちの生活に便利な自動車による大気汚染や騒音・振動が社会問題となっており、府民、事業者、民間団体、行政がお互いに協力して、さまざまな対策を進めていくことが求められています。
大気・騒音の状況
二酸化窒素(NO2)
年平均濃度は緩やかな改善傾向にあり、平成21年度の環境保全目標達成率は、一般環境大気測定局で7年連続100%、及び自動車排出ガス測定局で94.4%でした。
二酸化窒素濃度(年平均値)の推移
二酸化窒素の環境保全目標達成状況の推移
浮遊粒子状物質(SPM)
年平均濃度は緩やかな改善傾向にあり、平成21年度は、平成20年度に引き続き、一般環境大気測定局及び自動車排出ガス測定局の全ての測定局で環境保全目標を達成しました。なお、平成21年9月に新たに環境基準が設定された微小粒子状物質(PM2.5)については、今後測定体制を整備していきます。
浮遊粒子状物質濃度(年平均値)の推移
騒音の状況
平成21年度の環境保全目標の達成率は、一般地域では77.2%、道路に面する地域では91.9%でした。
騒音に係る環境保全目標達成状況(平成21年度)
自動車排出ガス対策
府域の自動車保有台数は約370万台と、平成17年度をピークに減少傾向にあり、環境負荷の大きいディーゼル車の割合も、平成8年度をピークに減少しています。
二酸化窒素及び浮遊粒子状物質の環境保全目標達成に向けて、平成15年7月に「大阪府自動車NOX・PM総量削減計画」を策定し、低公害車などの普及促進やグリーン配送など、ディーゼル車を中心とした対策を推進しています。また、生活環境の保全等に関する条例により、車種規制が適用されていない対策地域外からの流入車規制を、平成21年1月から実施しています。
自動車保有台数とディーゼル車の割合の推移
低公害車などの普及促進
天然ガス自動車などの低公害車普及のため、府の公用車への率先導入、大阪府の本庁駐車場における低公害車の駐車料金割引制度などに取り組んでいます。
さらに、排出ガス性能が良く二酸化炭素排出量の少ない多様なエコカーの普及拡大に向けて、大阪自動車環境対策推進会議において、包括的な戦略である「大阪エコカー普及戦略」を平成21年12月に策定しました。
電気自動車
グリーン配送の推進
大阪府が購入する物品についてグリーン配送(物品の配送にあたり環境負荷の少ない車を使用すること)を導入するとともに、民間事業者へ普及拡大させるため、「大阪グリーン配送推進運動」を進めています。
事業者に対する指導の強化
自動車NOX・PM法に基づき、30台以上の自動車を使用する事業者から提出のあった自動車使用管理実績報告書などにより、低公害車の導入・車両走行量の削減や環境にやさしい運転(エコドライブ)の取組みを指導しています。
流入車対策の推進
総量削減計画の目標である二酸化窒素及び浮遊粒子状物質の環境保全目標の確実な達成を図るため、平成21年1月1日から、自動車NOX・PM法の排出基準を満たさないトラック・バス等が府域の対策地域を発着地とする運行を規制しています。
適合車等標章(ステッカー)
騒音・振動対策
自動車騒音・振動対策
遮音壁や低騒音舗装の敷設などの道路構造対策や最高速度規制などの交通流対策など、関係機関の連携のもと実施しています。
地球温暖化対策としても期待される間伐材を有効活用した「木製低層遮音壁」
近隣騒音対策
深夜におけるカラオケ装置などの音響機器の使用を原則として禁止しているほか、商業宣伝を目的とした拡声機の使用について制限を設けています。また、ピアノや自動車の空ぶかしなどの生活騒音の防止のための啓発などに努めています。
私たち一人ひとりができること
- 通勤・通学には電車・バスを利用しましょう。(毎月20日は「ノーマイカーデー」です。)
- より低公害な自動車に乗り換えましょう。
- おだやかなアクセル操作や無用なアイドリングの停止など、エコドライブを心がけましょう。
- 夜間、早朝のテレビ、オーディオなどの音量はできるだけ小さくしましょう。
- ピアノなどの楽器の練習は窓を閉め、時間帯に気をつけましょう。