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オウム病について
オウム病とは
オウム病クラミジア Chlamydia psittaci による感染症です。
主にインコ、オウムなどの愛玩用の鳥からヒトに感染し、肺炎などの気道感染症を起こします。
国内においては、昭和32年に人への感染が初めて確認されて以来、現在まで散発的な発生が報告されています。
平成14年には、国内のある動植物展示施設において、展示されていたオウム類が原因とされるオウム病が、飼育係と来園者に集団発生した事例がありました。
また、最近では妊娠女性がオウム病により死亡したという事例も報告されています。
日本におけるオウム病症例発生状況と妊娠女性におけるオウム病について(PDF:389KB)(国立感染症研究所 2017年7月25日現在)
オウム病にかかった鳥の糞に含まれる菌を吸い込んだり、口移しでエサを与えることによって感染しますので、鳥とは節度ある接し方をすることが大切です。
感染経路と症状
オウム病にかかった鳥の糞に含まれる菌を吸い込んだり、口移しでエサを与えることによって感染します。まれに、鳥に咬まれることで感染することもあります。
飼育している鳥から家族が同時に感染するケースもみられますが、人から人への感染はほとんどないと考えられています。
感染すると、1から2週間の潜伏期の後、突然の発熱(38℃)で発症し、咳や痰を伴います。全身倦怠感・食欲不振・筋肉痛・関節痛・頭痛等のインフルエンザのような症状が出現し、治療には抗生物質を使用します。
高齢者は重症化しやすく、呼吸困難、意識障害等を起こし、診断が遅れると死亡する場合もあります。
飼育している鳥が元気のない場合や鳥が死んだあと、治りにくい咳や息苦しさなどの症状を感じたらオウム病を疑って病院を受診し、鳥を飼っていることを医師に伝えましょう。
鳥の症状と治療について
症状
- さえずり、おしゃべり、水遊び等の行動が少なくなるか全くなくなる
- 食欲や水の摂取量が減少し、痩せてくる
- 飛びはねるなどの活動性が乏しくなる
- 羽毛を立て、肛門部、口、眼孔周囲が粘着性の滲出物で汚れる
- 軟便、白色水様便、緑白色便、血の混じった便になる
- 脚と翼が細かく震えたり、麻痺したりするようになる
- 衰弱し、脱水症状を呈する
治療
テトラサイクリン系薬剤で治療する
予防方法について
- 鳥を飼うときは、ケージ内の羽や糞をこまめに掃除しましょう。
- 鳥の世話をした後は、手洗い、うがいをしましょう。
- 鳥が体調を崩した場合、糞便や唾液中に菌を排出し感染源となる場合がありますので、鳥の健康管理に注意しましょう。
- 鳥に口移しでエサを与えたりするのはやめましょう。
関連ホームページ
- 厚生労働省:オウム病について(外部サイトへリンク)
- 国立感染症研究所:オウム病(psittacosis)とは(外部サイトへリンク)