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更新日:2020年11月18日

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令和2年度第3回大阪府戦略本部会議【議題2】

議題2 「府政運営の基本方針2021」(案)について

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資料「「府政運営の基本方針2021」(案)」

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資料(ワード:34KB)

別紙「令和3年度 仮収支試算」

別紙(PDF:445KB)

※PDFのみ

【山口副知事】
仮収支試算について、交付税等で約1,100億円プラスとのことだが、今の見込みはどのような考え方に基づくものなのか。例えば、これまで法人税等の減収分については、地財対策が講じられるだろうということだが、今年は特にコロナの影響もあり、消費税についても何とか補填されるように働きかけをしていると思う。その点を踏まえた今の計算と、地財対策については全国的な問題だが、どういう考え方をしているのか。

【財務部】
交付税の算定については、一般的なルール通り、1,400億円の税収が減る見込みに対して、法人2税であれば75%基準財政収入額が調整されるなど、機械的に計算した上で、1,100億円ほどカバーされるだろうということで試算している。
ご指摘いただいた減収補填債については、今は法人関係税の減収補填債しかないが、府からは地方消費税の減収補填債についても、今年度創設してほしいということを要望している。実現すれば、今年度の収支が改善するので、それは来年度の収支にも影響すると考えられる。

【山口副知事】
地財対策は全国的な課題。コロナを踏まえ、政府に働きかけをお願いしたい。このままの財政調整基金で予算を組むと、来年度の予算はある程度組めるが、コロナの状況によっては、その先がしっかり見通せるかどうかという状態になるので、力を入れてやっていただきたい。

【財務部長】
令和3年度の仮収支試算について、来年度も大幅な税収減で、一層厳しい財政状況になった。現時点の仮収支では、750億円の多額の財政収支不足に対応する必要がある。実際数字がどうなるかについてだが、コロナの影響で全国どこも厳しい状況からも、厳しくなることは間違いないと思う。どのような地財対策がなされるのかについては、注視する必要があり、今後の地財計画を十分見極めていきたい。
ただ、府としても、何らかの手立てを講じる必要があると考えており、令和3年度の当初予算編成では、平成28年度の当初予算以来5年ぶりに、マイナスシーリング等を実施せざるを得ないと考えている。具体的には予算要求段階において、各部局がマネジメントする経費について、5%程度のマイナスシーリングを考えている。
府では、これまでの財政状況をふまえ、財政再建プログラムをはじめとした、厳しい行財政計画に長年取り組んできた。人件費削減、事務事業のゼロベースの見直しなど、大幅な削減をしてきたため、これ以上というのは難しいところ。
マイナスシーリングの5%も、容易に捻出できるものではないかもしれないが、各部局において既存事業の一層の見直しを行っていただき、事業の重点化による経費抑制をお願いしたい。
地財対策についても、コロナ関係の交付税の特別枠や、減収補填制度のない税目についての要望事項について、引き続き動きを注視していきたい。国において検討が進められているという情報もあるため、財源確保に向けて取り組んでいきたい。

【山口副知事】
財政面が厳しいという認識は、全庁的に共通してあると思うが、議題1の新戦略にもあったが、足元のコロナの状況を見ても、また、今後策定する新戦略においても、必要な対策は打っていかなければならないと思う。5%マイナスシーリングで予算要求していくことになるのだろうが、財務部及び政策企画部は、メリハリがある予算として、必要なものに対して手を打っていってほしい。
そのために、今年は事務事業のシフトを実施したが、今年度・来年度は我慢できる部分については我慢してもらうなど、メリハリのある予算編成や政策創造に取り組んでいく必要があると思うので、よろしくお願いしたい。

【山野副知事】
府税・譲与税が1,410億円の減とのことだが、このベースになっている税収はどのような考え方か。経済見込み等か、計算のベースなっているものを教えてほしい。

【財務部】
基本的な考え方として、来年度の税収を見込む時には、今年度の税収がどれぐらいになるかを見据えている。今年度の税収については、コロナの影響があるため、法人2税、地方消費税ともに減少の見込み。それで、いわゆる発射台というものを固めるが、その発射台に対して成長率を加味していく。成長率というのは税の伸び率であり、今年の2月に算定した粗い試算では、内閣府の経済成長率でプラスの成長率があると見込んでいたが、直近の民間のシンクタンクの調査等では、逆に今年度はマイナスの成長率になると試算されている。
今年度の経済成長の見通しが、来年の税収にも影響するので、今年度の税収が落ち、経済成長率もマイナスになるということで、マイナスにマイナスが加味され、1,400億円落ちると計算している。

【山野副知事】
今年度の税収は、企業の中間決算とは別に算定されているのか。

【財務部】
これまでの状況を踏まえているという形。

【山野副知事】
そうすると、この税収減は、マイナスにマイナスを重ねているため、厳しめの試算であるということか。

【財務部】
お見込みのとおり。

【山野副知事】
減収補填はこの中には含まれてないのか。

【財務部】
減収補填は、含まれていない。

【山野副知事】
交付税の額を機械的に算出し、75%で出しているということか。

【財務部】
お見込みのとおり。

【山野副知事】
令和2年度の減収補填の対策をできるだけ大幅に見ていき、当初予算に向けても、地財対策の動きを精査していただき、大阪のみならず全国的な動きだと思うので、府の財政に資する形で地財措置について、年末に向けて要望していき、しっかりと財源確保していただきたい。

【吉村知事】
国に言っていくべきことと、大阪府ができることを、分けて考える必要がある。
まず、国に対して言っていくべきこと、国との関係で必要なことは、これだけ税収が減っているのも、大阪独自の状況ではなく、コロナの影響であるため、全国的な状況。財政調整基金も、これまで1,000億円以上の積立があったので、コロナ対策に様々取り組んでこられた。国からも交付金を受け、令和2年度末見込みで約980億円あるため、粗い試算に基づき予算が組める。他の都道府県で財政調整基金がないところは、同じように税収が減ったら、予算が組めないはず。国がこの全国的な状況を放置するわけはないので、国の動きは注視をしていただきたい。大阪府も非常に厳しい予算編成のため、要求するべきところは要求していただきたい。
一方で、大阪府として独自に何ができるのかについては、税収も減少するのは目に見えたことなので、メリハリが効いた予算を組んでいく必要がある。そういった意味で、マイナス5%のシーリングを実施し、メリハリの効く予算を各部局に徹底していただきたい。特に税収減は、当然の状況のため、意識の徹底も含め、5%のシーリングについては実施して進めていただきたい。
また、減債基金について、太田知事時代の5,200億円の減債基金からの借入れは、この間かなり埋め戻してきた。私が知事になってからも、270億円程度埋め戻している。減債基金に大穴をあけることは、禁じ手中の禁じ手だと思っている。何とか次の世代にツケを回さないためにも、復元をしていきたい。来年度も引き続き、減債基金への復元を前提に検討いただきたい。まず復元からのスタートであり、しかもこのコロナの状況で税収も減っている中で、予算を組むのは難しい部分もあるが、シーリングと、財政調整基金の取り崩しのバランスだと思う。財政調整基金は、取り崩すということにはなると思うが、メリハリを効かせた予算組みの徹底で、この減債基金の復元はしていきたい。減債基金の復元を前提として、どこを厳しく見ていけるかについて、財務部には予算の考え方を組み立ててもらいたい。
議題の府政運営の基本方針については、議題1の新戦略を大もとにしながら、来年度の基本方針としては、この内容で良いと思う。

【政策企画部長】
本日ご審議いただいた「府政運営の基本方針2021」(案)は、これをもって決定する。
今後、当初予算の案が固まった段階で、知事重点事業を含めた「府政運営の基本方針2021」の成案化について、議論いただく予定。

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