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平成23年度「教育コミュニティづくり地区別研修会(南河内地区)」
平成23年度「教育コミュニティづくり地区別研修会(南河内地区)」を実施いたしました。
1. 日時
平成23年12月15日(木曜日) 午後7時 から9時15分 (受付 午後6時30分から)
2. 会場
大阪狭山市文化会館 コンベンションホール
3. 対象
教育コミュニティづくり推進事業(学校支援地域本部・おおさか元気広場・家庭教育支援)に関わるボランティア・コーディネーター、関係者
学校関係者、「すこやかネット」関係者、地域コーディネーター、子ども家庭サポーター
「放課後児童健全育成会事業」関係者
教育コミュニティづくりに関心のある方 等
4. 研修内容
- 実践報告(地区から)
- 報告1 テーマ 「ニュースポーツ『キンボール』で楽しむ」
富田林市放課後子ども教室 大工 博二 コーディネーター - 報告2 テーマ 「楽習室の取組みについて」
河内長野市立美加の台中学校区 大谷 裕美子 学校支援コーディネーター - 報告3 テーマ 「三宅っ子の米作り 地域の方とともに」
松原市立三宅小学校区 林 陽一 学校支援コーディネーター - 報告4 テーマ 「たかなんふれんずの活動について」
羽曳野市立高鷲南小学校区放課後こども教室 道菅 正文 コーディネーター - 報告5 テーマ 「学校と地域が連携して行った『遊び時間』の確保の仕方について」
藤井寺市立道明寺南小学校区 放課後げんき広場 市川 昌枝 コーディネーター・丸山 綾子 コーディネーター - 報告6 テーマ 「家庭教育支援チームの活動について」
大阪狭山市教育委員会事務局学校教育グループ 寺下 憲志 主幹 - 報告7 テーマ 「パンを焼こう」
河南町放課後こども教室 藤本 美仁子 コーディネーター - 報告8 テーマ 「千早赤阪村における子どもと地域の方々の交流 郷土の昔話を接点に」
千早赤阪村教育委員会事務局 和泉 大樹 主査
- 報告1 テーマ 「ニュースポーツ『キンボール』で楽しむ」
- ワークショップ 「ワールドカフェによるワークショップ」
テーマ 「現在の取組みを少しパワーアップするために」
ファシリテーター 神戸大学大学院人間発達環境学研究科 ESDコース
高尾 千秋 コーディネーター
5. 研修の様子
富田林市放課後子ども教室の報告
河内長野市立美加の台中学校区楽習室の報告
松原市立三宅小学校区の学校支援の報告
羽曳野市立高鷲南小学校区放課後こども教室の報告
藤井寺市立道明寺南小学校区放課後げんき広場の報告
大阪狭山市の家庭教育支援チームの報告
河南町放課後こども教室の報告
千早赤阪村の地域の方々による子どもへの支援の報告
中村アドバイザリースタッフによるコメント
高尾コーディネーターによるワークショップ
ワークショップに参加するみなさん
ワークショップに参加するみなさん
互いに他のグループのまとめを見て回る参加者
- 参加者アンケートより
- 各地域の内容を5分間スピーチで聞くことができ、間延びしなくてよかった。内容も大変参考になった。
- 他地区との交流が初めてできてよかった。
- とても参考になることばかりで、ぜひ取り入れたい。いろいろな情報をいただける場を設けていただき、ありがたい。
- はじめて参加し、いろいろ参考になった。無理せず楽しく新しいことにチャレンジしていきたい。
- 人と人との結びつきに役立つワールドカフェに興味を覚えた。
- 現在の取組みを少しパワーアップするために
- マンネリはだめ。子どもの発想・アイデアを大切に。子どももボランティア(大人)も互いに楽しむ。
- もっともっと知ってもらうための仕組みづくり ホームページとかフェイスブックとか。
- 皆が笑顔で楽しめる。他の団体(若い親・学童・高齢者)との連携。
- 新しいことにチャレンジしながら無理せず楽しく!学校家庭地域の連携で、新しい人材をつなぐ。
- 世代間交流でお互いにパワーをもらう!
- 参加が簡単なイベントの企画。子どもの自発性。ゆるやかなしばり。
- 地域のイクメンを育てる。親父の居場所づくり。
- 人材づくり(子どもと関わる・怒る力・ほめる力。地域の力を結集する)。仕組み・目標(子どもが楽しむ仕組みづくり・ものづくり)。
- 人集め。人のつながり。人の育成。
- つながり、広がりをつくる仕組み。気持ちを伝える。団体間の交流・協力。
- 自分が楽しく活動する。地域の輪を大切に。卒業した子などが帰って来られるように。
- 中村アドバイザリースタッフによるコメント等
他地区で参考になる3つの工夫- 仕組みの工夫
藤井寺市立道明寺南小学校区の放課後げんき広場の取組みでは、放課後の1時間という限られた時間を最大限子どもたちが遊ぶ時間として活用できるように、参加票や欠席届などを活用し、子どもたちの受付や送り出しにかかる時間を簡略化していた。大阪狭山市の家庭教育支援チームでは、不登校の子どもとその保護者を支援するために、地域の方々や大学生が保護者支援担当サポーター、子ども支援担当サポーターとなり、教師とは異なる存在が不登校の子どもとその保護者を支援する仕組みを作っている。学校とサポーターとの連携にはまだまだ課題があるとのことだが、教育委員会が課題を踏まえて学校と地域をコーディネートするなど改善の余地があるのではないか。また、河南町放課後こども教室では、4つの小学校から児童が参加できるようにしており、他小学校の子どもとも交流できるよう毎回班を変えたり、全員でのじゃんけん大会を行うなど参加者全員が活動を通してコミュニケーションをとれるよう工夫している。仕組みの工夫は、人の流れや人の交流の在り方に変化を促す。そのことにより、子どもたちどうしの交流が円滑になり、関心のある大人が参加しやすくなる。 - 身体で感じる活動を取り入れる工夫
富田林市放課後子ども教室では、カナダで始まったキンボールというニュースポーツを取り入れている。また、羽曳野市立高鷲南小学校区放課後子ども教室では、大縄跳びや5人6脚など集団で取組むスポーツを活動内容に入れている。このように身体を動かす活動は子どもどうし、大人どうしの交流を盛んにし、子どもと大人もまた交流するよいきっかけを作り出す。さらに、河南町放課後こども教室では、パンを焼く活動を取り入れている。他地区でもよくフェスタ等で実践されているが、「食べる」ことを活動の中に取り入れることである。身体で感じることのできる活動として、他には、音楽、芸術鑑賞や演劇など五感にうったえる取組みもまた活動として取り入れていけるのではないだろうか。 - 1年間の活動に物語を取り入れる工夫
河内長野市立美加の台中学校区では、おもちゃかぼちゃの栽培から始まり、ハロウィンパーティへとつなげ、地域のコーラスグループと合唱するなど、1年を通じてかぼちゃから連想される取組みをしながら、地域の様々な団体との共同企画のイベントを実施している。また、松原市立三宅小学校区では、田んぼで米作りから始まり、かかしづくり、田んぼ祭り、収穫、お米を食べて、わらを使ってリース作りをする。この取組みもまた、米作りから連想される取組みをしながら、多様な活動へと展開している。さらに、千早赤阪村では、地域の昔話を子どもたちに読み聞かせをするという取組みを行っている。まさに地域の物語を伝承するということだが、子どもたちにとって、地域の物語を知るということは、自身が育った地域への愛着を増し、自身のアイデンティティ形成へとつなげる一つの要素になる。物語のある活動は、1年間の活動のつながりを参加者に感じさせる。さらに物語に季節を取り入れることで、地域の風景を参加者の記憶に刻みこむため、子どもたちの地域への愛着の形成に大きく影響を与えると思われる。
- 仕組みの工夫