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令和6年度広域監視活動報告
令和6年度大阪府食品衛生監視指導計画に基づき、広域的に流通する食品等の製造施設や大量調理施設等に対し、専門性の高い監視指導を重点的に行います。
また、監視指導に伴う食品衛生指導のための試験、検査等を行います。
「令和6年度大阪府食品衛生監視指導計画」
過去の広域監視活動報告
監視指導
食の安全を確保するため、食品等製造・販売施設、大量調理施設、飲食店、集団給食施設等の監視指導を行っています。
ATPふき取り検査(※)や微生物検査を活用するなどして、事業者が取り組む「HACCPに沿った衛生管理」の効果検証や、根拠ある指導に努めています。
ATPふき取り検査とは、
多くの有機物に含まれる「ATP」という物質を、汚れの指標とした検査方法です。調理器具や施設設備の汚れをその場で評価することができます。
4月・5月・6月集団給食施設を中心に監視指導を実施しました
社会福祉施設(高齢者福祉施設、保育所、障がい者福祉施設等)や小・中学校を中心に、ATPふき取り検査や微生物学検査等の現場検査を活用した「HACCPに沿った衛生管理」の効果検証及び記録類の確認を行いました。さらに、食中毒が発生しやすい夏期に向けて、食中毒予防の啓発を行いました。
7月・8月・9月夏期における食中毒の発生防止のための重点監視を実施しました
- 食中毒が発生しやすい夏期における、食品の衛生的な取扱いや適正な食品表示の徹底を図るため、「食品の夏期一斉取締り」を実施しました。
スーパーや大量調理施設等での食品の温度管理、二次汚染対策の徹底及び食品の表示について指導を行うとともに、府管内で製造された弁当やそうざいの微生物検査も実施しました。 - また、規格基準設定食品製造施設、大規模な食品製造施設等の監視を実施しました。
試験検査
食品衛生広域監視センターには食品衛生検査施設があり、府管内の食品製造施設が製造した食品の収去検査(※)や施設のふき取り検査を実施しています。
検査結果に基づき事業者への指導を行うとともに、新たな知見が得られた際には、食品衛生監視員間で共有し、技術の研鑽に役立てています。
検体の採取から検査結果の報告までのすべての工程を正確に行うために、工程毎に手順を定め、これを遵守しています。
また、検査の精度を適正に保てるよう、精度管理(※)に取り組み、信頼性確保部門(※)による内部点検も受けています。
収去とは、
食品衛生法・食品表示法に基づき、食品関係営業施設に食品衛生監視員が立ち入り、試験検査をするために必要最小量の食品や食品添加物等を職権で無償で持ち帰ることをいいます。
精度管理は、内部精度管理と外部精度管理に大きく分けられます。
内部精度管理:自試験検査機関で精度の高い結果を出すことができるかどうかを評価します。
例えば、濃度が既知の検体について繰り返し測定を行い、測定結果のバラツキを評価する繰り返し検査があります。
外部精度管理:同一試料を複数の試験検査機関で測定し、結果を比較評価します。
信頼性確保部門とは、
検査部門とは独立し、検査が適正に行われているか第三者として点検・指導を行います。
4月・5月検査の精度管理を実施しました(内部精度管理)
<微生物学調査>
枯草菌芽胞液を用いて一般細菌数測定の5回繰り返し検査を行いました。
結果、検査に携わる職員全員の成績が目標水準を満たし、安定した結果が出せることを確認しました。
6月食品の検査を実施しました
<微生物学調査>
管内食品製造施設や集団給食施設で製造された食品検体を収去し、一般細菌、大腸菌群及び黄色ブドウ球菌の検査を実施しました。
また、検査結果に基づき、食品取扱い施設の衛生管理について指導・助言を行いました。
7月検査の精度管理を実施しました(外部精度管理)
<微生物学調査>
外部精度管理調査の一般細菌数測定検査を受検しました。
9月・10月検査の精度管理を実施しました(外部精度管理)
<微生物学調査>
9月から10月にかけて黄色ブドウ球菌検査の外部精度管理調査を受検しました。
<理化学調査>
10月には食品添加物(着色料)の外部精度管理調査を受検しました。
10月検査の精度管理を実施しました(内部精度管理)
<微生物学調査>
サルモネラ属菌の標準品を用いて標準作業書に基づき検査を行い、正確な結果が得られることを確認しました。