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チェックリストと事故防止のポイント(寝返りの時期、3か月から6か月頃)
安全チェックリスト
この時期に起こりやすい主な事故について作成しています。
回答2に○がついた項目は特に事故防止への気配りが必要です。
事故防止のポイントを読んで、気配りを実行しましょう。
項目 | 回答1 | 回答2 |
---|---|---|
1 ベビー用品は月齢や使用目的に合ったものを選び、取り扱い説明書をよく読んでいますか。 | はい | いいえ |
2 ベビーベッドの柵はいつも上げていますか。 | はい(使用しない) | いいえ |
3 テーブル、ソファーなどの上に赤ちゃんを寝かせたまま目を離すことがありますか。 | いいえ | はい |
4 赤ちゃんを抱きながら、熱い食べ物や飲み物を食べたり飲んだり、料理することがありますか。 | いいえ | はい |
5 赤ちゃんを抱いたり、おぶったりするときは、周りにぶつかると危ない所がないか確認をしていますか。 | はい | いいえ |
6 たばこや灰皿はいつも赤ちゃんの手の届かない所に置いていますか。 | はい | いいえ |
7 自動車に乗るとき、チャイルドシートを後部座席に取り付けて使用していますか。 | はい(車は使用しない) | いいえ |
8 赤ちゃんを抱いているとき、自分の足元に注意していますか。 | はい | いいえ |
9 赤ちゃんの腕を、お兄ちゃんやお姉ちゃんが強く引っ張ることがありますか。 | いいえ | はい |
10 赤ちゃんの指がドアに触れていないのを確認してから開閉を行っていますか。 | はい | いいえ |
11 ベビーベッドの柵とマットレスの間にすき間がありますか。 | いいえ(使用しない) | はい |
事故防止のポイント
1 ベビー用品は月齢や使用目的に合ったものを選び、取り扱い説明書をよく読んでいますか。
赤ちゃんが使うものはすべて安全の規格や基準に合っているとは限りません。PSマーク、SGマーク、STマーク等安全マークがついているものでも、使い方や使用月齢が違っていたり、赤ちゃんの体に合っていないと事故は起こります。使い方の表示や注意書きは大切で、説明書をよく読み、構造や品質に問題はないかを確認して使用しましょう。
⇒取扱説明書や使用上の注意をよく読み、きちんと守って使用する。子ども用品はデザインだけでなく、安全性にも気を配る。
2 ベビーベッドの柵はいつも上げていますか。
赤ちゃんの発達は早く、まだ動けないから大丈夫と思って、ベッドの柵を下げたままミルクを作りに行ったり、おむつを取り替えに行ったり赤ちゃんからちょっと目を離したすきに転落事故は起こっています。
⇒ベビーベッドに寝かせるときは、必ず柵を上げておく。
3 テーブル、ソファーなどの上に赤ちゃんを寝かせたまま目を離すことがありますか。
3か月ぐらいになると、赤ちゃんは手足をバタつかせ激しく動き、頭のほうへずり上がったりします。5か月を過ぎると早い赤ちゃんは寝返りが打てるようになるので、テーブル、ソファーなど高い所に赤ちゃんを寝かせるときは、目を離すことができません。
⇒テーブル、ソファーなどの高い所に寝かさない。子どもは動くものだということを忘れずに。
4 赤ちゃんを抱きながら、熱い食べ物や飲み物を食べたり飲んだり、料理することがありますか。
3から5か月にかけて赤ちゃんはこぶしをふるったり、物をつかんだりできるようになります。大人の持っている熱い食べ物、飲み物にも手を伸ばそうとするので、片手で赤ちゃんを抱きながら熱いものを扱うことは危険です。また、抱いている赤ちゃんが動いたり、動かなくても誤ってカップが手から滑り落ちたりしないとは限りません。赤ちゃんの皮膚は大人に比べて薄く、洋服の上からでも容易に深度の深いやけどになってしまいます。
⇒赤ちゃんを抱きながら、熱い物を食べたり飲んだり運んだりしない。
5 赤ちゃんを抱いたり、おぶったりするときは、周りにぶつかると危ない所がないか確認していますか。
赤ちゃんをおぶって車に乗り込むとき、頭を入り口にぶつけてしまったり、抱っこして立ち上がろうとして机にぶつけてしまう事故が、赤ちゃんばかり気にかけていて周りを見ないで行動したときに起こっています。
⇒赤ちゃんを抱いたりおぶったりするときは、まわりにぶつかると危ないところがないか、安全を確認してから行動する。
6 たばこや灰皿はいつも赤ちゃんの手の届かない所に置いていますか。
腹ばいになり、好きなおもちゃをつかんで遊べるようになった赤ちゃん。手を口に持っていき、なんでも口の中に入れようとします。たばこは2センチ以上飲み込むと、時には命にかかわるといわれています。口に入れると危険なたばこが赤ちゃんの手の届く所にないか、いつも気をつけておく必要があります。
⇒たばこや灰皿は手の届かない所に置く。ジュースの缶を灰皿がわりにしない。
7 自動車に乗るとき、チャイルドシートを後部座席に取り付けて使用していますか。
赤ちゃんを抱っこして車に乗るのは危険です。車が衝突すると腕から飛び出し、顔や頭をシートやダッシュボードにぶつけて、事故の衝撃をまともに受けてしまいます。また、エアバックつきの車の助手席にチャイルドシートを取り付けるのは、衝突によってエアバックが作動すると押しつぶされるので危険です。
⇒車に乗せるときは年齢に合ったチャイルドシートを後部座席に取り付け使用する。
8 赤ちゃんを抱いているとき、自分の足元に注意していますか。
今まで簡単に通れていた所でも、赤ちゃんを抱いているときは足元が見にくいので、床が滑りやすかったり、カーペットがめくれていたり、ちょっとした段差にもつまづいてしまいます。赤ちゃんを抱いたまま転倒すると、体で押しつぶしてしまったり、テーブルや家具にぶつけてしまうので注意が必要です。
⇒赤ちゃんを抱いているときは、自分の足元に十分注意を払う。
9 赤ちゃんの腕を、お兄ちゃんやお姉ちゃんが強く引っ張ることがありますか。
赤ちゃんの体は完全にできあがっていないので、ちょっと腕をひっぱった程度でも脱臼をしてしまうことがあります。脱臼は癖になりやすいので、赤ちゃんの腕を引くときは、急に引っ張ったり、強くなり過ぎないように普段から注意が必要です。
⇒赤ちゃんの腕を引くときは強くなり過ぎないようにする。
10 赤ちゃんの指がドアに触れていないのを確認してから開閉を行っていますか。
赤ちゃんの小さな指はちょっとしたすき間にも簡単に入ってしまいます。赤ちゃんをおんぶしているときに、赤ちゃんがドアをいたずらしているのに気づかずドアを閉めてしまったり、開け放しておいたドアが強風で急に閉まって赤ちゃんの手が挟まれてしまう事故があります。
⇒ドアの開閉をするときは、赤ちゃんの手の位置を確認する。ドアを開け放すときは、風などで急に閉まらないようにドアクローザー、ドアストッパーなどで固定する。
11 ベビーベッドの柵とマットレスの間にすき間がありますか。
ベビーベッドの柵とマットレスや敷布団の間に、赤ちゃんの頭が入るようなすき間があると、顔が挟まって動けなくなり、窒息する危険があります。すき間ができてしまう場合には使用をやめるか、タオルなどをはさみ、すき間をなくして使用しましょう。
⇒ベビーベッドはベッドの柵とマットレスや敷布団の間にすき間がないか調べて使用する。
(著作:田中哲郎)