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更新日:2011年1月25日

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平成22年12月教育委員会会議会議録

大阪府教育委員会会議会議録

1 会議開催の日時

平成22年12月17日(金曜日)午前9時30分開会
午前11時15分閉会

2 会議の場所

大阪府教育委員会委員会議室

3 会議に出席した者

  • 委員長
    生野 照子
  • 委員長職務代理者
    小河 勝
  • 委員
    川村 群太郎
  • 委員
    隂山 英男
  • 委員
    中尾 直史
  • 教育長
    中西 正人
  • 教育監
    田中 保和
  • 教育次長
    向井 正博
  • 教育総務企画課長
    藤井 睦子
  • 人権教育企画課長
    吉原 孝
  • 教育振興室長
    楠野 宣孝
  • 高等学校課長
    津田 仁
  • 支援教育課長
    三ツ石 浩幸
  • 副理事兼保健体育課長
    北川 憲一郎
  • 市町村教育室長
    藤村 裕爾
  • 小中学校課長
    角野 茂樹
  • 児童生徒支援課長
    梶谷 尚義
  • 地域教育振興課長
    太田 浩二
  • 教職員室長
  • 大西 弘之
  • 教職員人事課長
    橋本 正司

4 会議に付した案件等

  • 第1号議案
    知事からの意見聴取に対する回答の承認について
  • 第2号議案
    平成23年度「府立学校に対する指示事項」及び「市町村教育委員会に対する指導・助言事項」について
  • 第3号議案
    「学校組織運営に関する指針」の改訂について報告事項1進学指導特色校の呼称について
  • 報告事項2
    大阪の子どもたちの学力向上にむけて
  • 報告事項3
    「第2次大阪府子ども読書活動推進計画(案)」のパブリックコメントの実施について
  • 報告事項4
    平成23年度小学校、中学校、高等学校任期付校長の採用予定者の決定について

5 議事等の要旨

  • (1)会議録署名委員の指定
    川村委員を指定した。
  • (2)前回の会議録について
    全員異議なく承認した。
  • (3)議案の審議等

第1号議案

知事からの意見聴取に対する回答の承認について

議案の趣旨説明(教育総務企画課長)

地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により知事から意見を求められた平成22年9月定例府議会に提出された次の議案(平成22年11月25日及び平成22年12月8日追加提出分)について、異議がない旨を回答したことにつき承認を求める件である。

  1. 事件議決案
    非常勤若年特別嘱託員及び非常勤特別嘱託員の報酬等に係る不当利得返還請求事件の控訴の件(平成22年11月25日追加提出分)
  2. 条例案
    大阪府教育センター条例及び大阪府立高等学校等条例一部改正の件(平成22年12月8日追加提出分)

委員の質問及び意見

なし

採決の結果

原案どおり承認した。

第2号議案

平成23年度「府立学校に対する指示事項」及び「市町村教育委員会に対する指導・助言事項」について

議案の趣旨説明(高等学校課長・小中学校課長)

平成23年度府立学校に対する指示事項及び平成23年度市町村教育委員会に対する指導・助言事項の取組みの重点等を定める件である。

委員の質問及び意見

  • 生野委員長
    前回の会議で出された指摘や意見を反映されたものと思う。ところで、1ページ目で進学指導特色校や教育センター附属高校、体育科、連携型中高一貫校、支援学校等が出てくるが、これらに当てはまらない学校が一番厳しい状況にあると思う。私学の授業料無償化で生徒が私学に流れるおそれもあり、空洞化が懸念される。しかし、このような学校が中心となって、大阪の教育の底上げにつながるように取り組んでいってもらいたい。そういうメッセージを加えられないか検討してほしい。
  • 中西教育長
    委員長の仰るとおりで、知事も「ボリュームゾーン」といわれる中間層の底上げを意識しているが、我々もこれを軸に据えていきたい。来年度予算の要求で力を入れていきたいのは、リーダー育成や英語教育のほかに、厳しい状況で頑張っている学校の底上げということである。現在、教育長としての新年挨拶等を書く時期だが、キャッチフレーズは大阪の教育の底上げとリーダーの育成とするつもりである。
  • 生野委員長
    中抜けにならないよう、底上げのために、ボリュームゾーンの学校を重視しているということが伝わるようなものにしてもらいたい。ポイントはそこにある。中心となる学校が使命感を認識でき、自分たちの学校が前文のどこかに当てはまっていることが分かるように。
  • 隂山委員
    当たり前のような文章を並べていては、迫力が出ない。府教委として、特別な学校をテコに大阪全体の底上げをマネジメントするということを強くアピールする方がいい。簡単な言葉で、強いメッセージを入れるべきである。それと、今しなければいつするんだというタイムスケジュールを意識した一?を入れるべきである。今年の春の就職状況でも、民間企業が外国人の採用にシフトしてきている。こうした状況を踏まえて、2年後、3年後に備えるため今からやっておかなければならないことを明確にするように。ある種の緊迫感のようなものが、知事と教育委員の共同アピールと連動したものになってくればいい。
  • 中西教育長
    そこは文章を考える。来年度の柱は、「頑張る学校の支援」ということで考えている。
  • 中尾委員
    もっと大きな視点でいうと、過去の取組がどうなったから、ここでこれを出すということの整理が必要である。例えば、工科高校の設置やクリエイティブスクールなどをやってきたが、その上でPDCAをどう回していくかという流れをきっちりとしたものにしていくことである。学校に中期計画をつくってもらったら、次に教委としてはどうするか。監査、評価、学校支援とあるが、学校からきっちりとヒアリングをし、計画の承認をして、数値目標を踏まえた評価の仕組みをつくってほしい。進学指導特色校での取組をきっかけに、他の学校も動いていくという仕組みが大切である。
  • 中西教育長
    8月の教育委員会会議でもご審議いただいたが、点検評価に基づいてしっかりとPDCAを実行している。今回も点検評価を踏まえて議論したものを作成しており、数値目標の点検も行っている。点検評価の結果については、私の教育長マニフェストにも反映させている。
  • 小河委員長職務代理者
    点検評価は非常に重要であり、今後とも教育施策を実現するための柱として意識すべきである。
  • 川村委員
    体力の問題については、どうすべきか。望ましい食習慣の形成というのはよいのだが、体力の問題についてメスを入れる取組もすべきではないか。
  • 生野委員長
    府教委として、しっかり取り組んでいくという姿勢を見せていきたい。

採決の結果

本日の審議を踏まえた修正をすること及び「本編」については「取組の重点」の方針に沿って作成することを教育長に一任することで決定した。

第3号議案

「学校組織運営に関する指針」の改訂について

議案の趣旨説明(高等学校課長)

全ての府立学校において、校長・准校長が、学校経営にリーダーシップを発揮し、組織的かつ機動的なマネジメントを行うことが求められる。そのため、平成23年度から学校経営計画を導入することに伴い、学校経営計画に関する記述を加えるとともに、職員会議の開催等について一部改訂する件である。

委員の質問及び意見

  • 隂山委員
    指針の目的規定の第2項についてだが、学力と体力の問題を来年度に一気に向上させるのは困難である。業務の遂行には効率性が重要であることを強調してもらいたい。学級担任だけに任せてしまうと、効率化は難しい。校長による格段の配慮が必要である。
  • 小河委員長職務代理者
    校長の権限を重視するということだが、全体方針として何もかも大事となって、どんどんやることが増えてくる。何を重点とするかについては、学校と地域で判断できるようなものにすべきである。重点化が必要であり、校長が運営しやすいように定めていくことである。
  • 中尾委員
    この指針は府立学校が対象になっているが、府立学校のあと、市町村立学校についてどうするかも問題である。組織や人事のことであれば、非常勤講師や加配などいろいろあるが、市町村によって時期にバラつきがあり、やりにくい面もある。組織や人事について学校と教育委員会との間でどうするかという問題が出てくる。細部をしっかり詰めておくことを要望する。
  • 中西教育長
    市町村には、この指針を参考送付している。
  • 隂山委員
    時期によってプライオリティを変えるというような趣旨を含めた表現にすべきである。例えば、上半期は学習指導要領への対応、下半期は体力向上方策というように学校が柔軟に選択できるように。一言で言えば「効率性」である。迅速な意思決定を通じて学校組織の機動力を高め、運用に当たっては効率性を追及し、現場の指導においては、最小の労力で最大の効果が得られるようにすることが明らかになるようにしてもらいたい。
  • 中尾委員
    学校は細かく計画を立てていくので、この指針に規定していないものは後から追加しにくいだろう。そういうこともヒアリング段階で確認すること。
  • 川村委員
    指針の文面だけでなく、上半期、下半期で取り組むべきことを伝えていくなどすべきである。改革の過渡期は、文面の修正だけでなく、校長を集めて丁寧に分かりやすく説明した方がよい。改革の趣旨は文面だけでは伝わりにくいものである。そのステップなしに「指針に基づいてやっていない」と言われたら、学校は何もできなくなってしまう。
  • 小河委員長職務代理者
    シンプルに課題を示して、あとは学校の裁量で自主的にやってもらえるようにできればいい。
  • 中尾委員
    最後には十分にヒアリングをして、アドバイスをしていくことが大事になってくる。
  • 隂山委員
    制度はいいものになってきたので、あとは運用である。「効率性」の観点を入れないと、努力だけしているということになる。最小の労力で最大の効果という発想の大転換をしないことには、学校現場が悲鳴を上げることになる。
  • 小河委員長職務代理者
    隂山委員がよく言っている前倒し学習もそういうことである。効率性がよく、このような発想の大転換が結果として子どもたちに力をつけていく。こうしたことで、各校独自の工夫を呼び覚ましていくべきである。
  • 中尾委員
    まず府立学校で実践をして、次に市町村というステップだと思う。学校にも違いがあるので、きっちりヒアリングしていくことである。
  • 中西教育長
    経営計画については、1月以降、ヒアリングを実施していく予定である。
  • 中尾委員
    それと、ICT機器をどう使いこなしていくかということや、不必要な業務をいかにやめていくかということ、こういうことについて、アドバイスが必要である。

採決の結果

本日の審議を踏まえた修正をすることで決定した。

報告事項1

進学指導特色校の呼称について

【報告の趣旨説明(高等学校課長)

進学指導特色校の呼称を「進学指導特色校(Global Leaders High School)」とすることについて、報告する件である。

委員の質問及び意見

  • 生野委員長
    「Global Leaders High School」という言葉は一般には普及していないので、「GL校」等使いやすい略称を考えるなど工夫が必要であろう。
  • 中西教育長
    略称で定着を図りたい。
  • 中尾委員
    今の在校生への説明も必要だろう。呼称の趣旨については、在校生にしっかりと伝えること。
  • 津田高等学校課長
    校長には、制度趣旨について、外向けにも内向けにも十分説明するよう求めているところである。

報告事項2

大阪の子どもたちの学力向上にむけて

報告の趣旨説明(小中学校課長)

大阪の子どもたちの学力向上にむけた今後の取組等について、報告する件である。

委員の質問及び意見

  • 隂山委員学
    力向上に向けていろいろな学校を視察したが、テストの点数が上がるかどうかについては、3つに集約できると思う。1つ目は、授業中、子どもを集中させる先生は眼がぐりぐり動き、子どもをよく観察している。それに対し、目線が下がる先生のクラスは学級崩壊しがちである。2つ目は、いい解説をしようとするあまり、先生のしゃべる時間が長すぎる。もっと書く時間が必要である。書く時間を増やせば、宿題をする習慣が身に付くものである。3つ目は、日本の教科書は全国学力テストのA型対応で、B型に対応するものが少ない。B型対応の問題を用意して、このテストでいい点数を取るためにはどういう授業をすればいいかという発想の転換が必要である。
  • 中西教育長
    小学校については教材をつくったところであるが、中学校についても同様にやっていきたい。
  • 生野委員長
    子どもがいきいきして、面白がって授業を受けるということが大事である。私も教鞭をとってきた経験から思うことだが、押さえつけすぎると、子どもはしんどくなる。生徒とのコミュニケーションが大事である。例えば、眠くなったら立ち上がってもいい等の融通性のある発想がいる。
  • 小河委員長職務代理者
    その時その時で何をすべきかという集中とメリハリが明確であることが理想である。
  • 隂山委員
    授業は、目標を絞ったシンプルなものにすればいい。今、学校現場では授業改善ということでいいのだが、高度で複雑になっている。目標が1つに絞られていれば、子どもたちは授業の流れが見やすいので、そこから外れにくい。ところが、目標が3つも4つもあると、何が目標なのか分からなくなり、そこから崩れてくる。
  • 生野委員長
    支援校・重点支援校名の決定は公開か。
  • 角野小中学校課長
    府教委からある程度学校を絞って、市町村教委と協議して決定する。公開するかどうかはまだこれからの議論であるが、府からはあえて公開するつもりはない。
  • 生野委員長
    公開を望む声は出てくると思うが、どう対応するのか。早めに決めておかないと、動き出してからでは難しい。以前の全国学力テストの情報公開と同じような状況が起こってくる可能性もある。
  • 角野小中学校課長
    過去に重点50校という取組もしたが、学校名は公開していない。
  • 小河委員長職務代理者
    学校としては、オープンにはしてほしくないだろう。
  • 中西教育長
    基本的に、非公開と考えている。
  • 小河委員長職務代理者
    これだけ具体的に検討しているのだから、その後の実施方策は学校で自由に取り組んでもらうくらいのほうがいい。
  • 角野小中学校課長
    これについては学校がまず計画を立て、それを尊重しつつ府と市町村が課題や取組方策を共有して行うものである。
  • 生野委員長
    PTAから「自分の学校は重点支援校か」と問われたらどうなのか。
  • 角野小中学校課長
    学校としては重点支援校であると答えると思うが、「重点支援校」という名称を新たに付けるものではなく、あくまで府教委が重点的に支援すると考えているということである。府からは積極的には言わない。
  • 中西教育長
    学校が自主的に説明責任を果たすことは大いに結構だが、府から公開することについては慎重にあるべきと考える。
  • 生野委員長
    「重点支援校」という言葉を使うときは、慎重にすべきである。

報告事項3

「第2次大阪府子ども読書活動推進計画(案)」のパブリックコメントの実施について

報告の趣旨説明(地域教育振興課長)

「第2次大阪府子ども読書活動推進計画(案)」のパブリックコメントの実施について、報告する件である。

委員の質問及び意見

  • 生野委員長
    ここでいう読書は、紙の本を読むことを想定しているのか。
  • 太田地域教育振興課長
    この点については案の作成段階で議論した結果、電子書籍についてはなお過渡期にあるとしたため、この計画では基本的に紙の本を想定している。
  • 中尾委員
    この中で最重点事項はどれか。
  • 太田地域教育振興課長
    就学前の保健センターでの読書活動や小学校での取組は進んだが、中学校、高校ではあまり進んでいないのが現状である。中学校や高校での学校図書館を活用した授業展開や、公民館での活動などが課題である。
  • 中尾委員
    計画というからには、もっと具体的なものが必要である。ここに書かれていることは指針のようなもので、第一次計画もあったとのことだが、同じことの繰り返しにならないか。総花的である。重点を絞るべきである。
  • 太田地域教育振興課長
    具体的施策は意識している。資料1の概要でいうと、黒い丸印や点印をつけている箇所等がそれである。
  • 中尾委員
    書いている内容に具体性がない。
  • 藤村市町村教育室長
    具体策については、本編の9ページ以降で記載している。
  • 中尾委員
    出版会社とか民間活力の導入はできないのか。読書活動でもどこかで実施している読書感想文コンクールに生徒を参加させるなど、他者と共同で行うなどの方法があるだろう。出版業界でも活字離れで大変困っている。そういうものを利用するなど発想の転換が必要である。
  • 生野委員長
    読み聞かせについては、どのように書かれているか。
  • 太田地域教育振興課長
    読み聞かせに関してであるが、以前も委員長から、保護者が読み聞かせをしなければならないというような印象を持つことがないようにとのご指摘いただいたが、そのご指摘を反映させた記載としている。

報告事項4

平成23年度小学校、中学校、高等学校任期付校長の採用予定者の決定について

報告の趣旨説明(教職員人事課長)

平成23年度における府内(政令指定都市を除く。)の公立小学校、中学校及び高等学校の任期付校長の選考結果について、報告する件である。

委員の質問及び意見

なし

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