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更新日:2010年12月22日

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平成22年11月教育委員会会議会議録

大阪府教育委員会会議会議録

1 会議開催の日時

平成22年11月19日(金曜日)
午前9時30分開会
午後10時45分閉会

2 会議の場所

大阪府教育委員会委員会議室

3 会議に出席した者

  • 委員長 生野 照子
  • 委員長職務代理者 小河 勝
  • 委員 隂山 英男
  • 委員 中尾 直史
  • 教育長 中西 正人
  • 教育監 田中 保和
  • 教育次長 向井 正博
  • 教育総務企画課長 藤井 睦子
  • 教育振興室長 楠野 宣孝
  • 高等学校課長 津田 仁
  • 支援教育課長 三ツ石 浩幸
  • 副理事兼保健体育課長 北川 憲一郎
  • 小中学校課長 角野 茂樹
  • 教職員室長 大西 弘之
  • 教職員企画課 長秦 光広
  • 教職員人事課長 橋本 正司

4 会議に付した案件等

  • 第1号議案 知事からの意見聴取について
  • 第2号議案 平成23年度大阪府公立高等学校及び大阪府立大学工業高等専門学校(仮称)の募集人員について
  • 第3号議案 平成23年度大阪府立たまがわ高等支援学校の募集人員について
  • 報告事項 平成23年度当初予算要求について

5 議事等の要旨

(1)会議録署名委員の指定

隂山委員を指定した。

(2)前回の会議録について

全員異議なく承認した。

(3)議案の審議等

第1号議案 知事からの意見聴取について
議案の趣旨説明(教育総務企画課長)

地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により知事から意見を求められた平成22年9月定例会に提出される次の議案(追加提出分)については、異議がないものとする件である。

  1. 条例案
    職員の期末手当及び勤勉手当に関する条例等一部改正の件(平成22年11月25日追加提出分)
  2. 事件議決案
    • (1)指定管理者の指定の件(大阪府立漕艇センター)(平成22年12月8日追加提出分)
    • (2)指定管理者の指定の件(大阪府立臨海スポーツセンター)(平成22年12月8日追加提出分)
    • (3)指定管理者の指定の件(大阪府立体育会館)(平成22年12月8日追加提出分)
委員の質問及び意見

なし

採決の結果

原案どおり決定した。

第2号議案 平成23年度大阪府公立高等学校及び大阪府立大学工業高等専門学校(仮称)の募集人員について
議案の趣旨説明(高等学校課長)

府内公立中学校卒業見込み者数の動向を踏まえ、標記募集人員を定める件である。

  • 一 昼間の高等学校(全日制の課程及び多部制単位制1・2部、ただし、大阪府立大学工業高等専門学校(仮称)を含む。)
    1. 受入れ計画
      • (1) 府内公立中学校卒業者数を72,300人(前年度比2,048人減)と推計。
      • (2) 募集人員については、他府県等からの進学者を含めて、46,440人(前年度比2,200人減)とした。
      • (3) (2)の募集人員は、計画進学率93.9%、他府県等への進学者2,700人(前年度比100人減)として算出した府内進学予定者数65,190人の70%を上回る数である。
      • (4) 募集学級数は、1,161学級(前年度比55学級減)とした。
        • 府立高等学校の全日制の課程において、体育科を2学級増、文理学科を40学級増。また、普通科を88学級減、理数科は募集停止により4学級減、総合学科を1学級減。
        • 大阪市立の高等学校の全日制の課程において、工業に関する学科を1学級減、総合学科を2学級減。
        • 大阪府立大学工業高等専門学校(仮称)において1学級減。
      • (5) (2)の募集人員とは別に、知的障がい生徒自立支援コースの募集人員を33人(前年度に同じ。)とした。
    2. 学科の改編及び募集停止
      • 大阪府立大和川高等学校普通科を募集停止し、大阪府教育センター附属高等学校(仮称)に普通科を設置する。
      • 府立摂津高等学校に体育科を設置する。
      • 府立大手前高等学校及び府立天王寺高等学校の理数科を募集停止し、府立北野高等学校、府立豊中高等学校、府立茨木高等学校、府立大手前高等学校、府立四條畷高等学校、府立高津高等学校、府立天王寺高等学校、府立生野高等学校、府立三国丘高等学校及び府立岸和田高等学校に文理学科を設置する。
  • 二 多部制単位制3部
    • (1)募集人員 240人(前年度に同じ。)
    • (2)募集学級数 6学級(前年度に同じ。)
  • 三 定時制の課程
    • (1)募集人員 1,960人(前年度に同じ。)
    • (2)募集学級数 49学級(前年度に同じ。)
  • 四 通信制の課程
    募集人員 650人(前年度に同じ。)
委員の質問及び意見
  • 中尾委員
    今年度については変動要素が出てきているが、シミュレーションで新たにどういう要素を加味したか。特に、私学の動きは大きいと考えられる。
  • 津田高等学校課長
    私学への授業料支援で、生徒にとっては私学を選びやすい状況になると考えている。ただし、何を根拠に推計するかは難しいところである。現時点では、これまでの公立の受入枠7割をベースとして考えた。
  • 中尾委員
    私学はいろいろ取り組んでいるだろう。他府県からの入学者数をどのように予測しているか。また、私学は専願を増やそうとするが、各高等学校がどの私学と併願になっているか等把握しているか。私学は生き残りをかけて挑んできている。公立高校で定員が激減するところも出てくる可能性がある。20~30人減ってきたら、クラス減も検討しなければならないし、私学との競合については今までと違う観点で見ていかなければならない。
  • 津田高等学校課長
    我々としては、生徒の学校選択動向についても把握をした上で今年度の見通しを立てている。
  • 中西教育長
    学校でも温度差がある。府教委としてもかなり分析はしたが、今回は、結果としては概ね公私で7対3になった。入学者が激減してショックを受けるところも出てくるだろうが、ある程度のショック療法も必要と考えている。
  • 中尾委員
    今、高校の入学者数だけが話題になっているが、私学は中高一貫教育が多く、中学校からの入学である。そういうところも精査しておかなければならない。また、これに伴い、教員の数も変わってくるので、中長期的に検討しなければならない。
  • 小河委員長職務代理者
    大きな波が来ており、管理職は経営的感覚で物事を見ていかなければならない。事態に追われて流されていると、後手、後手になる。先を読んだ事前の構えが必要であり、意識改革を進めていかなければならない。
  • 津田高等学校課長
    私学の状況はきっちりと伝えていくこととする。迎えるべき生徒をしっかりと迎えること、公立高校の持つミッションをしっかりと果たすこと、教育努力が必要であること、これらは機会あるごとに伝えている。
  • 中尾委員
    私学には入試広報部というものが必ずあり、募集にかなり力を入れているが、公立はそこまではできていない。学校経営計画を立てるとき、広報計画はどうするかを明確にしないといけない。
  • 田中教育監
    通学区域を9区から4区にしたとき、広報部を設けた学校もあるが、今後はそこを強化していく。
  • 生野委員長
    変動要素は多いが、公私が切磋琢磨していくことでプラス面を磨いていきたい。工夫が必要であるが、いろいろ悩んでこそプラスにしていける。公立は今まで緊張感が少し足りなかったかもしれないが、これを機会に、公私が互いに高め合えるようにしていくことも府教委の役割である。しっかりとやっていってもらいたい。
採決の結果

原案どおり決定した。

第3号議案 平成23年度大阪府立たまがわ高等支援学校の募集人員について
議案の趣旨説明(支援教育課長)

平成23年度大阪府立たまがわ高等支援学校の募集人員を定める件である。

  1. 大阪府立たまがわ高等支援学校本校の募集人員を64人(前年度に同じ。)、学級数を8学級(前年度に同じ。)とする。
  2. 大阪府立高等学校に設置する共生推進教室の募集人員を12人(前年度に同じ。)、学校数を4校(前年度に同じ。)、学級数を4学級(前年度に同じ。)とする。
委員の質問及び意見

なし

採決の結果

原案どおり決定した。

報告事項 平成23年度当初予算要求について
報告の趣旨説明(教育総務企画課長)

平成23年度大阪府教育委員会当初予算要求の概要(平成22年11月19日時点)等について報告する件である。

委員の質問及び意見
  • 隂山委員
    英語教育や海外視察など国際社会の進展に向けた人材育成ということで非常にありがたいが、事務局の体制としてはどうか。
  • 藤井教育総務企画課長
    小中学校課や高等学校課の人員の拡充の必要性について、調整しているところである。海外視察については、旅行業者からのプロポーザルや委託事業をどの程度活用できるかなど効率的な予算執行のあり方が課題である。
  • 隂山委員
    事務局体制や人材育成など新しい施策は、一体的な運用が不可欠である。専任の責任者を置く方がいいと思う。
  • 中西教育
    小中、高校それぞれの課の枠組を超えた連携や、総務課との連携が重要になってくると認識している。
  • 隂山委員
    責任者は新しい施策の全体構想を描けるタフな人に引き受けてもらいたい。予算も付けられるので、「効果が上がらない」では格好がつかない。それと、教員の資質向上に関する事業で、指導力だけでなく、いかにガバナンスが徹底されているかが大事である。指導とガバナンスは表裏一体であり、一人の教員が職人芸でやっていく時代はとうに終わっている。これからは組織でやっていく時代である。校長のガバナンスに対応した指導ができないといけない。
  • 橋本教職員人事課長
    調査においても、指導力に課題のある教員はいないという回答をする市町村は減ってきており、一定、意識は変わってきていると思われる。ガバナンスについては、これからしっかりと対応すべき課題と認識している。
  • 隂山委員
    学校現場での保護者の悩み等が教育委員会に伝わらず、知事に直接行っている。教育目安箱のような、保護者の声を吸い上げるものの設置を各市町村に依頼してはどうか。課題を課題として認識しないと改善されない。
  • 小河委員長職務代理者
    最近、小学生の自殺事件があったが、校長や教育委員会の対応を見ていると他人ごとではないと思う。教師の指導を聞かず、授業中も立ち歩くという状況が続いていたらしい。風通しを良くし、何らかの解決策を考えていくことである。自殺した児童も担任以外の別の教員にSOSを発していたとのことであり、我々としては教訓にしていかなければならない。指導系統の問題で、現場と行き来し合う方法を開拓していくべきである。
  • 隂山委員
    大阪では不景気の影響で、家で朝食を出してもらえず、保健室で朝食をとっている子どもがいるとの報道がされていた。スクールランチの希望数も減っており、学力問題とつながっていると考えられる。
  • 中西教育長
    スクールランチがなかなか進まず、実施しているところでも喫食率は数%程度である。
  • 隂山委員
    地域ぐるみで意識が低い。学校だけでなく、福祉部局との連携を図っていくべきである。推進月間のようなもので働きかけることも考えられる。
  • 北川副理事兼保健体育課長
    スクールランチについては、主管課長会議等で呼びかけたり、いい取組を紹介したりしているが、ランニングコストがかかったり、市町村の中には弁当を勧めたりしているところもあり、なかなか進んでいない。
  • 隂山委員
    「子供が食べないと未来はない」というくらいの意識を持たないといけない。
  • 中尾委員
    予算については、大きな観点で、府教委としてどうするかということを中期的に捉えていく必要がある。例えば、高校の再編整備があったが、PDCAでどうなったか等を捉える必要がある。府立学校の耐震補強についても今後の建替えの要否や、再任用職員の扱いについても担任やクラブ活動、分掌を持ってもらえなければ現職の職員に負担が出てくる。ICTによる仕事の見直し等についてもセットで考えていくべきであり、中長期的なプランが必要である。
  • 中西教育長
    まさに、その視点でやっている。耐震についても平成27年度までに完了させるということで、計画的に実施している。再任用については日本全体の問題であるが、65歳までどうつなぐかという課題との関係がある。
  • 中尾委員
    仕事があるから、人を付けるというのが普通である。雇用を確保するためにやっているようだとおかしなことになる。
  • 橋本教職員人事課長
    現在は定数内の人員なので、再任用するから仕事を作るというようなことはしていない。
  • 小河委員長職務代理者
    別の角度からの問題であるが、教員全体の多忙化の解消が大きな課題である。教師と生徒が触れ合い、話し合える時間が減っている。問題が起これば教員や学校だけを追及するような風潮があるが、学校にすべての責任を追及できるのかといった別の角度から社会の観点を変えていく政策が必要ではないか。
  • 隂山委員
    今までの方針から見ると、今回の要求は「かなり大きなマイナーチェンジ」である。国際化を意識したものに変わってきており、なぜこうなったのかという理由について、知事との共同アピールもベースになっている。それをどこまで浸透させられるか、現場に理解を深めてもらうことが必要である。それと、効率性も重視されなければならない。学校は努力と根性が好きであり、日本では「要領がいい」は褒め言葉になっていない。効率性と要領よくということを、先生に対して戦略的にメッセージとして発するように。
  • 中西教育長
    予算要求については、教育力向上プランで中長期的に計画を立てており、それに基づいて着実に実施していく。また、知事との共同アピールと大阪の現状を踏まえてやっていく。
  • 生野委員長
    校長マネジメントや国際社会におけるリーダーの養成、効率性の問題といった大きな方針に加えて、細やかな配慮があってこそバランスがとれる。たまがわ高等支援学校についても、今まで以上に力を入れて取り組んでいってもらいたい。

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