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1.二人以上の世帯の家計
(1)消費支出の推移
二人以上の世帯の平成26年9月から11月の1か月平均(以下「1か月平均」という。)消費支出は1世帯当たり、278,161円となった。5年前(平成21年)と比較すると名目増加率は0.1%、消費者物価指数の変動を考慮した実質増加率は0.0%となった。
消費支出の増加率の動きを見てみると、平成11年以降、名目・実質ともに減少していたが、平成26年は名目がわずかに増加に転じた。(図表1-1,1-2)
平成元年 |
平成6年 |
平成11年 |
平成16年 |
平成21年 |
平成26年 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
消費支出(円) |
313,497 |
347,941 |
323,049 |
303,030 |
277,930 |
278,161 |
名目増加率(%) |
18.0 |
11.0 |
-7.2 |
-6.2 |
-8.3 |
0.1 |
実質増加率(%) |
10.7 |
-1.0 |
-9.2 |
-3.5 |
-7.7 |
0.0 |
消費者物価指数上昇率(%) |
6.6 |
12.1 |
2.2 |
-2.9 |
-0.6 |
0.1 |
10大費目別で消費支出の実質増加率を見ると「住居」、「光熱・水道」、「交通・通信」及び交際費などの「その他の消費支出」の4費目は減少したが、残りの6費目は全て増加した。特に「家具・家事用品」が大きく増加した。(図表1-3)
費目 |
名目増加率(%) |
実質増加率(%) |
---|---|---|
食料 |
6.9 | 4.9 |
住居 |
-9.7 | -3.9 |
光熱・水道 |
9.3 | -7.1 |
家具・家事用品 |
6.9 | 31.8 |
被服及び履物 |
4.2 | 4.7 |
保健医療 |
8.6 | 10.5 |
交通・通信 |
2.9 | -0.7 |
教育 |
-3.8 | 2.1 |
教養娯楽 |
-4.0 | 1.4 |
その他の消費支出 |
-10.1 | -10.2 |
(2)消費支出の費目構成
二人以上の世帯の1か月平均消費支出の10大費目構成を見ると、「食料」(消費支出に占める割合(=エンゲル係数)26.5%)、「その他の消費支出」(同18.3%)、「交通・通信」(同13.9%)、「教養娯楽」(同10.5%)が上位を占める。
平成元年以降の費目構成の推移を見ていくと、平成16年までは「食料」の占める割合が縮小していたが、平成21年以降、増加に転じた。一方、「光熱・水道」、「保健医療」、「交通・通信」は一貫して構成比が増加している。(図表1-4)
(3)全国との比較
ア 10大費目のうち7費目が全国平均を下回る
大阪府の二人以上の世帯の1か月平均消費支出は、全国の都道府県を消費支出の多い順に並べたとき、32位であり、全国平均を下回っている。
全国平均を100として大阪府の費目ごとの消費支出を指数化してみると、10大費目のうち、「教育」(指数113.8)、「食料」(同102.2)、「保健医療」(同101.0)と3つの費目が全国平均を上回っている一方、残りの7費目は全て全国平均を下回った。特に「その他の消費支出」(同85.6)は「仕送り金」(同46.1)、「交通・通信」(同85.8)は「自動車等関係費」(同73.9)にそれぞれ影響されて全国平均を大きく下回った。(図表1-5)
費目 |
指数 |
大阪府の順位 |
---|---|---|
消費支出 |
95.0 | 32 |
食料 |
102.2 | 13 |
住居 |
97.8 | 13 |
光熱・水道 |
93.3 | 38 |
家具・家事用品 |
87.7 | 44 |
被服及び履物 |
98.8 | 11 |
保健医療 |
101.0 | 14 |
交通・通信 |
85.8 | 46 |
教育 |
113.8 | 9 |
教養娯楽 |
99.7 | 13 |
その他の消費支出 |
85.6 | 45 |
イ 大阪府のエンゲル係数は全国第1位
消費支出に占める費目別割合の面から、大阪府と全国を比較すると、「食料」の消費支出に占める割合(26.5%)が全国平均(24.7%)を上回っており、これは全国1位の高さである。以下、「教育」(6位)、「教養娯楽」(8位)などが全国と比較して高い割合になっている。逆に「その他の消費支出」の占める割合(18.3%)は全国(20.3%)と比較して低く、順位も46位である。(図表1-6)
(4)年間収入階級別の消費支出
二人以上の世帯の1か月平均消費支出を年間収入階級別に見ると、「食料」、「光熱・水道」、は年間収入が高くなるにつれて、消費支出全体に占める割合が小さくなる傾向がある。
逆に「被服及び履物」、「教育」は年間収入が高くなるにつれて、消費支出全体に占める割合が大きくなる傾向がある。(図表1-7,1-8)
年間収入階級 |
食料 |
住居 |
光熱・水道 |
家具・家事 |
被服及び履物(%) |
保健医療 |
交通・通信(%) |
教育 |
教養娯楽 |
その他の消費支出 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
200未満 |
33.4 | 7.6 | 10.8 | 3.7 | 3.0 | 6.1 | 10.8 | 0.9 | 9.2 | 14.4 |
200以上300未満 |
31.5 | 7.8 | 8.8 | 3.0 | 3.1 | 5.7 | 13.3 | 1.1 | 9.4 | 16.4 |
300以上400未満 |
28.3 | 8.7 | 7.8 | 3.2 | 3.5 | 5.9 | 11.9 | 2.2 | 9.9 | 18.6 |
400以上500未満 |
28.3 | 6.7 | 7.7 | 3.5 | 3.1 | 5.0 | 12.5 | 4.9 | 11.0 | 17.1 |
500以上600未満 |
26.9 | 6.9 | 7.3 | 3.0 | 4.4 | 4.2 | 14.5 | 4.3 | 11.0 | 17.4 |
600以上800未満 |
25.6 | 4.3 | 6.7 | 3.3 | 4.1 | 3.9 | 15.3 | 7.8 | 11.0 | 18.0 |
800以上1,000未満 |
24.3 | 6.2 | 6.0 | 3.2 | 4.3 | 3.9 | 13.2 | 8.2 | 9.9 | 20.9 |
1,000以上1,250未満 |
23.3 | 4.4 | 5.6 | 2.7 | 5.7 | 3.6 | 17.5 | 8.9 | 10.4 | 17.9 |
1,250以上1,500未満 |
21.9 | 5.6 | 4.6 | 2.1 | 5.8 | 5.7 | 16.6 | 9.3 | 10.9 | 17.4 |
1,500以上 |
22.4 | 2.9 | 5.6 | 4.3 | 8.0 | 5.3 | 13.5 | 3.9 | 10.8 | 23.4 |