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令和3年1月委員会会議会議録
大阪府教育委員会会議会議録
※印刷用は令和3年1月委員会会議録(PDF:1,046KB)をご参照ください。
1 会議開催の日時
令和3年1月18日(月曜日)午後2時00分 開会
午後2時54分 閉会
2 会議の場所
委員会議室(府庁別館6階)
3 会議に出席した者
- 教育長 酒井 隆行
- 委員 竹若 洋三
- 委員 井上 貴弘(オンライン出席)
- 委員 中井 孝典
- 委員 森口 久子
- 教育監 向畦地 昭雄
- 教育次長 後藤 克己
- 教育センター所長 村田 純子
- 教育総務企画課長 仲谷 元伸
- 高等学校課長 大久保 宣明
- 高校再編整備課長 大武 基
- 支援教育課長 黒田 一人
- 保健体育課長 西田 修
- 小中学校課長 桝田 千佳
- 教職員人事課長 金森 充宏
4 会議に付した案件等
- 議題1 大阪府学校教育審議会に対する諮問事項について
- 議題2 大阪市立の高等学校等移管計画について
- 議題3 「大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画(2019(平成31)年度から2023 年度)」の改訂について
- 議題4 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく令和2年度実施対象校について
- 議題5 令和3年度公立小・中・義務教育学校、高等学校及び特別支援学校教職員定数の配分方針について
- 報告事項1 第35回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議の概要について
- 報告事項2 令和3年度大阪府公立高等学校入学者選抜等における新型コロナウイルス対応について
5 議事等の要旨
- (1)会議録署名委員の指定
若委員を指定した。 - (2)12月23日の会議録について
全員異議なく承認した。 - (3)議題の審議等
議題1 大阪府学校教育審議会に対する諮問事項について
【議題の趣旨説明(教育総務企画課長)】
大阪府学校教育審議会に対し、次の事項を諮問することを決定する件である。
令和3年1月25日に開催する第1回大阪府学校教育審議会において、諮問予定。
【質疑応答】
(井上委員)学校教育審議会の委員はどのような方々なのか教えていただきたい。【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。
(賛成者 酒井教育長、竹若委員、中井委員、森口委員)
(教育総務企画課長)メンバーの方は、教育学のご専門から高校、支援、義務教育という形で1名ずつ3名。それから日本語教育国際教育のご専門の方が1名、SSW(スクールソーシャルワーカー)の方が1名、教育行政として以前大阪市の教育監をされていた方が1名、ICTの専門家としての学識系の方が1名、社会福祉、労働経済学のご専門の学識系の方が1名ずつ、それから企業関係者の方が1名の計10名である。
(井上委員)お名前は教えていただけるのか。
(教育総務企画課長)名前は当然公表させていただく。教育学の方が兵庫教育大学大学院学校教育研究科の浅野教授、大阪大谷大学教育学部長の小田教授、大阪教育大学大学院連合教職実践研究科の田村教授、関西大学国際学部の池田教授、桃山学院大学社会学部の金沢准教授、大阪成蹊大学総務本部教職教育推進本部の沼守本部長、玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科の小酒井教授、桃山学院大学社会学部の黒田准教授、大阪大学大学院国際公共政策研究科の小原教授、株式会社パソナマイコーチ淀屋橋・難波チームの山崎チーム長の10名である。
(教育長)その委員名簿は公表しないのか。
(教育総務企画課長)公表します。
(教育長)いつの段階で公表するか。
(教育総務企画課長)明日14時に、1月25日に学校教育審議会を開催する旨、報道提供を行う。そのときに一緒に公表させていただく。
(井上委員)それなら、この会議で公表していただいた方が、わかりやすかったと思う。
(中井委員)学校教育審議会はしばらく開催されていなかったが、久しぶりに開催するということについては特に異論はない。本当に大きく社会が変わろうとしているし、支援を要する生徒もどんどん増えているのも実態なので、本当に大阪府がめざしている卓越性と公平性、多様性を全ての方向についてさらに深めていくことはとても意義のあることと思っている。昔は卓越性については、あまり触れていなかったが、大阪府の方から、卓越性の観点をしっかりと言っていただいたことについて敬意を表する。GLHSも設置されている中、将来の日本を背負って立つ、将来の大阪を背負って立つ人材を育てるということはとても大事なことなので、その観点もしっかりと議論いただくよう、お願いを申し上げておきたい。
(教育長)中井委員のご指摘の通りである。卓越性、公平性そして多様性ということで、これまで重要だと認識をして進めてきたことを更に進めていきたい。
(竹若委員)4つの視点についてはよく理解できたが、やはり一番気になるのは、人口減少下における公立学校の全体像と、あと、府立学校条例との絡みについて。これらが今後どうなってくるのかということが一番論点になってくると思うので、当然審議会でいろいろと議論をしていただくわけだが、大阪が今まで培ってきた学校のあり方を基本にして、議会筋も納得できるような答申内容を議論いただくように要望しておきたい。
議題2 大阪市立の高等学校等移管計画について
【議題の趣旨説明(高等学校課長)】
大阪市立の高等学校の移管の対象と時期、移管に関しての対応方針、再編整備の方向性について標記計画のとおり決定する件である。
【質疑応答】
(森口委員)私は大阪府医師会から参っているが、前回の案のときにお話させていただいた組織人員のところで、学校医の配置についても、大阪市と大阪府では、かなりの差がある。あと、教職員の健康管理にも学校医、産業医として関わっているが、この健康管理の教職員の健康診断のスキームそのものも少し違うものがある。そういった辺り、「その他移管に向けた調整」という項目の中で、現在移管に向け、課題となっているところは丁寧にさらに解決に向けて協議を行う余裕はあるのか、それとも、もうこれで決定ということであれば、少し現場での混乱を起こすのではないかということを危惧する。学校現場での学校医のあり方は、生徒そのものの健康にも関わってくることなので、このあたり詳細な違いがあることに対しては、丁寧な扱いをしていただけたらと思っているが、このあたりはどのように解決するのか。
【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。
(賛成者 酒井教育長、竹若委員、中井委員、森口委員)
議題3 「大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画(2019(平成31)年度から2023 年度)」の改訂について【議題の趣旨説明(高等再編整備課長)】
「大阪市立の高等学校等移管計画」の策定に伴い、標記計画の改訂を決定する件である。
【質疑応答】なし
【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。
(賛成者 酒井教育長、竹若委員、中井委員、森口委員)
議題4 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく令和2年度実施対象校について【議題の趣旨説明(高等学校課長)】
標記について、決定する件である。
【質疑応答】なし
【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。
(賛成者 酒井教育長、竹若委員、中井委員、森口委員)
議題5 令和3年度公立小・中・義務教育学校、高等学校及び特別支援学校教職員定数の配分方針について
【議題の趣旨説明(教職員人事課長)】
標記について、決定する件である。
【質疑応答】
(中井委員)少し気になっているところがある。実情に応じた定数配分案を提示いただいたと思うが、養護教諭の方はどうなっているか。ご承知の通り、昨今不登校の生徒が増えているし、教室に入れない生徒もたくさんいる。不登校の原因としては「いじめ」等、様々な要因があると思う。そういった生徒への対応は、多くの学校では保健室が役割を担っていると思うが、年々、大変な影響になっていると捉えている。養護教諭の配置については配慮がなされているのか。
(教職員人事課長)養護教諭については資料の5-2ページに記載している通り、基本的には各学校1名ということであるが、2の(2)に書いているように、大規模校に関しては、もう1人加配している。今ご指摘のありました「いじめ」等、また「保健室登校」などが多い学校に関しては、2の(3)に記載しているとおり、各学校の実情に応じて、ヒアリングを通じ、それぞれ加配という対応を行っている。
(森口委員)2つの視点、子どもたちの視点から、それから実際現場で働いておられる教職員の方の視点から、お願いも含めて、余裕のある人員配置をということで、少しご説明させてもらいたいと思う。
医療的支援を求める子どもたち、はっきりとした数字で、支援が必要とわかっている子どもたちの周辺には、グレーゾーンやボーダーゾーンと言われる子どもたち、学びはある程度できるけれども、コミュニケーションに問題があったり、また周りに溶け込みにくい子どもたちがいる。そういった子どもたちが小中高と育っていく中で、学校という環境で非常に寄り添っていただくことで、すごく方向性が変わるということを、私は学校医として本当に感じている。そういったときに、定数配置だけでやっぱり寄り添えない場合、いわゆる余裕のある人員というのを、教育現場は持つべきではないかと思う。
それと同時に学校現場では、教職員のメンタルの面が非常に問題になっている。診断書が出て「3ヶ月お休みしなさい」、「ゆっくりしなさい」と言っても、その間同じように仕事をしていただく方を、教育委員会、学校長が探してくださるが、なかなか配置できない。そのせめぎ合いの中で、教職員がゆっくり休養を取れないというような現実がある。その2つの視点から、余裕のある人員配置について、今後も引き続き考えていただきたい。
(教職員人事課長)余裕のある教員配置ということについて、大阪府は厳しい財政状況から平成23年度をもって府の単独での配置というのは現在のところ行っていないが、今ご指摘のあった支援が必要なグレーゾーン、またボーダーゾーンの子どもたち、それに直接当たるかどうかは分からないが、例えば通級指導を行う学校に教員を配置する等、支援が必要な子どもたちに対応しているというところである。またメンタルで休まれる教員の方の代替がなかなか入らない点について、ご指摘の通り、昨今、年度途中に病気で休まれる方の代替はなかなか配置に苦労している。年度途中での任用は現状難しい状況であるが、来年度以降、少し観点は異なるが、例えば産休育休で休暇を取られる方のために、予め休暇を取得することが分かっているところには事前に任用をするような制度を設けるなど、そういう欠員に対応するような、様々な方策を考えているところである。
(竹若委員)1点だけ教えて欲しい。新旧対照表の新16番として、「日本語指導の充実」とある。これは現場の状況を物語っているのだろうと思うが、旧の部分の「日本語指導が必要な生徒選抜」との関係では何が異なるのか。
(高等学校課長)資料5-14ページを見ていただくと、旧の18番として「日本語指導の充実」があるので、特別、令和3年度から新しいメニューを設けたということではない。一方で、当然日本語指導の必要な学校に対して、新16番において日本語指導の充実加配をつけているが、加えて、いわゆる枠校の7校には、別途7番の日本語指導が必要な生徒選抜に係る加配を、プラスアルファでつけているという関係である。
(教育長)教員配置が非常に厳しい状況、特にコロナ禍で厳しいということで、私どもとしても、補正予算を活用して、できるだけ多くの人材を学校に投入することを基本としている。なかなかコロナの収束が見えないので、引き続き令和3年度も財政当局に強く求めていく。教員の加配の方は確かに単独加配がないということで、私自身としては極めて厳しい状況にあると認識している。なかなか財政当局には要求できていないが、なんとか国の定数加配ということを主張して、学校現場の動向を伝えていく。
【質疑応答】なし
報告事項1 第35回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議の概要について
【報告の趣旨説明(教育総務企画課長)】
標記につき、教育委員会に関する部分(府立学校の今後の教育活動等について)を報告する件である。
【質疑応答】
(森口委員)この緊急事態宣言下で、学習活動を原則維持するというのは教育委員会としても非常に大きな決断であったと思うが、医学的立場から非常に正しい判断であろうかと思っている。少なくとも、幼少期、それから小学校・中学校の年代の生徒さんの間では、非常に今の段階でも、感染性は低い状況にある。
府立学校、特に高校、それから18歳を超え大学生や社会人となってくると、確かにご報告があったように、感染者は増えているし、活動も小中に比べたら広範囲ということにはなろうかと思うが、特に、府立高校生は学校へきちんと来るという日常的な生活のリズム、その中で、学校から発信した感染教育であったり、健康教育をしっかり受け止めることができる。その意味でも、学校教育の現状を維持することは非常に重要であると思っている。こういう形で発信していただけたことを、非常にありがたく思っている。
(中井委員)高等学校では、ご承知の通り、欠席日数というのが単位の修得履修に非常に重要な一つの要素であるが、3学期になると、欠席日数ギリギリの生徒も出てくる。その中で、体調不良等で、実際コロナでなかったとしても、発熱等があった場合、出席を見合わせることもあったと思う。そのような場合も含め、出欠席の扱いについては、弾力的な運用が必要と思うが、実際はどのように取り扱われているか。
(高等学校課長)ご指摘の通り、非常に大事なところだと思っている。国も今年度については、コロナ陽性と明確な診断を受けていない状況にあって、例えば発熱等の症状がある生徒、コロナの疑いがある生徒、そういった生徒の取り扱いについては、出席停止に準じて取り扱ってよいとしており、また、心の問題として、感染状況が怖い、そういう心理的な部分で登校ができない生徒についても同様に、出席停止の扱いとしてよいとしている。それを踏まえ、府立学校には、出欠の取り扱いについて、柔軟に弾力的に取り扱うように通知、指示している。
一方で扱いが欠席にならないからといって、それだけで進級や卒業が可能になるというわけではないので、学校に対しては加えて、学力保障という部分で、例えば在宅であっても、生徒一人ひとりの状況に応じて適した課題等を与えて、そういったところで評価をするようにということについても、あわせて指示をしている。
(森口委員)せっかくの機会なので、医療側から、少しだけ付け加えさせていただく。今、熱がある状態で、感染の疑いがあると思ったら、症状が良くなっても学校へ行くのに、また会社へ行くのに、非常に判断に困る。「他人事」ではなく、「自分事」かもしれないというそういう気持ちの上での問題で検査を受ける場合でも、かかりつけ医は柔軟に対応している。高校生ぐらいになってくると、なかなかお医者さんに行く機会はないのかもしれないが、お父さんお母さんの知り合いの先生でも十分対応しているので、そういうところへまずはお電話でご相談されて、検査をすることも可能であるというようなことも、学校で柔軟に対応するときに、少し言葉を添えていただいたら、生徒さん、生徒さんのご家族は安心されるのではないかと思う。
報告事項2 令和3年度大阪府公立高等学校入学者選抜等における新型コロナウイルス対応について
【報告事項の趣旨説明(高等学校課長)】
標記につき、報告する件である。
【質疑応答】
(教育長)「府立学校用」受験生の皆さまへとあるが、この文書は受験生に周知するためのものか。
(高等学校課長)その通りである。府立学校用と記載させていただいたのは、市立高校もあり、市立学校は連絡先等がそれぞれ枝分かれするため、参考までに今回は受験生にそのままお配りする府立学校用のみ示している。
(教育長)かなりイレギュラーな対応になるが、追試験も受けられない場合の対応はどうなっているか。
(高等学校課長)現時点で明確にルールがあるというわけではないが、私どもが参考としてイメージしているのが、以前の東日本大震災のときの対応。この時にもご自身の責任によらず受験機会を得られなかった受験生の方については個別、別途対応させていただいたので、今回、3月の一般選抜と、その9日後に行う追試験の両方とも、こういった影響で受験ができない生徒に対しては、そのような限定的なルールを定めて対応したいと考えている。