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第1次大阪府教育振興基本計画・事業計画
はじめに
人口減少社会の到来や、アジアの諸都市との熾烈なグローバル競争など、社会が大きな変革期を迎える中、雇用の流動化、世界経済における日本の地位の低下など、子どもたちがこれから生きていく時代には、様々な困難が待ち受けています。
また、府民の暮らしや経済に関する指標は、従前に比べ、改善傾向にあるものの、依然として、全国的に低いものも多く、いわゆる「大阪問題」と言われる状況にあります。
こうした課題の解決には、様々な対策が必要ですが、私は、その大きな糸口は「教育」だと考えています。大阪で育つ子どもたちには、自らの力で社会を生き抜き、自らを律しながら社会を支え、粘り強く果敢にチャレンジしてもらいたい。そして、大阪という都市の将来を支え、発展させていく人材として育ってほしい。
そのためには、しっかりとした学力と、豊かでたくましい人間性をはぐくむことが大切です。「教育」という未来への投資こそが、「大阪の再生」を着実に実現していく手段だと確信しています。
こうした思いを込め、平成24年3月に制定した「大阪府教育行政基本条例」に基づき、これからの大阪の教育の羅針盤となる「大阪府教育振興基本計画」をとりまとめました。今年度1年をかけた教育委員会との議論をしっかり反映させ、共通の目標に向けた、教育政策の方向性を示しています。
今後、その目標を着実に達成していくためには、校長マネジメントのもと、教員と一体となった現場での実践はもとより、教育に関わるすべての方のご協力が不可欠です。
本計画のもと、大阪の教育の特色である公私の切磋琢磨や連携を進めるとともに、市町村をはじめ福祉や労働など幅広い分野の関係機関等との連携・協力により、大阪が一丸となり、教育のさらなる充実に全力で取り組んでまいります。
結びに、本計画の策定にあたり、貴重なご意見をいただきました大阪府教育振興基本計画審議会委員の皆様をはじめ多くの方々に心から感謝申し上げますとともに、府民の皆様には、本計画の実現に向け様々な立場からのご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
平成25年3月 大阪府知事 松井 一郎
本体
参考
事業計画
「大阪府教育振興基本計画」で位置付けた「10の基本方針」と「50の重点取組」の下、「基本計画」の計画期間で実施すべき具体的な取組みについて整理したものです。
【参考】「大阪の教育力」向上プラン(平成21年1月策定)
大阪府教育委員会では、「教育改革プログラム」(平成11年4月策定)のもと、学校教育の再構築と総合的な教育力の再構築に向け、全国に先駆けた教育改革に取り組んできました。様々な取組みを進めるなかで新たに生起した課題や、教育基本法の改正、学習指導要領改訂などの国の動きを踏まえ、大阪府学校教育審議会からの答申等をもとにまとめたものが、「『大阪の教育力』向上プラン」です。
同プランでは、今後10年間で予想される社会経済情勢の変化を見通したなかで、大阪の教育がめざすべき方向について、「大阪の教育力」を高める「3つの目標」と「10の基本方針」「35の重点項目」を取りまとめるとともに、今後5年間(平成21年度から平成25年度)の具体的取組みを示しました。
「大阪の教育力」向上プランについては、「「大阪の教育力」向上プラン」のページをご覧ください。