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リーフレット「なにわの伝統野菜」内面
「なにわの伝統野菜」とは
「なにわの伝統野菜」の原産地市町村
毛馬胡瓜(けまきゅうり)
大阪市都島区毛馬町が起源の黒いぼきゅうり。長さが約30センチメートルで、果実の先端部よりの3分の2は淡緑白色となる。果肉は歯切れよく、果実の末端部には独特の苦みがある。
玉造黒門越瓜(たまつくりくろもんしろうり)
大阪城の玉造門(黒門)付近が発祥地。果長約30センチメートル、太さ約10センチメートルの長円筒形。色は濃緑色で、8から9条の白色の鮮明な縦縞がある。
勝間南瓜(こつまなんきん)
大阪市西成区玉出町(旧勝間村)が発祥地。1キログラム程度の小型で縦溝とコブのある粘質の日本かぼちゃ。当初果実の表面の色は濃緑色だが、熟すと赤茶色になり甘味が増す。
金時人参(きんときにんじん)
江戸時代から昭和初期にかけて大阪市浪速区付近の特産であり「大阪人参」と呼ばれていた。根身は約30センチメートルで深紅色、肉質は柔軟で甘味と香気が強い。
大阪しろな(おおさかしろな)
江戸時代から栽培が始まり、大阪市の天満橋付近で栽培が盛んだったため、「天満菜」とも呼ばれる。葉柄が鮮明な白色で平軸である。
天王寺蕪(てんのうじかぶら)
大阪市天王寺付近が発祥で、野沢菜の祖先という言い伝えがある。根は純白扁平で甘味が強く、肉質が緻密である。
田辺大根(たなべだいこん)
大阪市東住吉区の田辺地区の特産であった白首大根。根は白色の円筒形で、末端が少し膨らみ、丸みを帯びる。肉質は緻密で柔らかく甘味に富む。
芽紫蘇(めじそ)
明治時代初期、大阪市北区源八付近で芽紫蘇等の芽物(源八もの)の栽培がさかんであった。青芽と赤芽があり独特の香りと色合いをもつ。
服部越瓜(はっとりしろうり)
高槻市の塚脇地区で江戸時代から栽培されている。果実は淡緑白色で淡く白い縞があり、30センチメートル程度まで大きくなる。糟漬けにすると食感がよい。
鳥飼茄子(とりかいなす)
摂津市鳥飼地区で江戸時代から栽培されている丸なす。京都の加茂なすに似るがやや下ぶくれで、果実の皮が柔らかく、果肉が緻密で独特の甘味がある。
三島独活(みしまうど)
茨木市を中心に三島地区で江戸時代から栽培されている。独特な促成軟化技術で純白で太く大きく、香り高く柔らかな食感のものが生産されている。
吹田慈姑(すいたくわい)
吹田市で江戸時代以前から自生していたクワイ。現在流通のクワイとは異なる小型のクワイで、えぐ味が少なく栗のようなほくほくした甘さがある。
泉州黄玉葱(せんしゅうきたまねぎ)
泉南地域で明治時代に選抜された黄色玉葱。代表的な品種に、今井早生や貝塚極早生がある。食感はみずみずしくて柔らかく、形は扁平となる。
高山真菜(たかやままな)
豊能町高山地区で江戸時代から栽培されているアブラナ科のつけな類。茎の部分が柔らかく甘味があり、なばなとしても利用できる。
高山牛蒡(たかやまごぼう)
豊能町高山地区で江戸時代から栽培されている牛蒡。太いものは中が空洞になりつめもの料理などに向く。香りがよく、柔らかいのが特徴。
守口大根(もりぐちだいこん)
大阪天満宮周辺を発祥とする「大阪宮前大根」の香の物を豊臣秀吉が「守口漬」と名付け、守口大根と呼ばれるようになった。太さ数センチメートルに対し、長さ約1メートルと細長い。
碓井豌豆(うすいえんどう)
明治時代に羽曳野市碓井地区にアメリカ合衆国から導入され、改良されたむき実用えんどう。小型でさやと豆の色合いは淡いが、甘味が強い。
難波葱(なんばねぎ)
大阪市難波周辺で江戸時代からさかんに栽培されていたことから、難波葱と呼ばれる。葉の繊維がやわらかく強いぬめりと濃厚な甘みが特徴で、株立(分げつ)が多い。
堺鷹の爪(さかいたかのつめ)
泉北郡(堺市)東陶器村他で栽培されていたとうがらしの辛味種。果実は小型で天を向いて1節ごとに1つずつ着果する特徴がある。辛味が強く、香りがよい。
馬場なす(ばばなす)
大正時代に貝塚市を中心とした泉州地域の山間部で栽培されていた水なすの一種。果実の形は中長で皮が非常に薄く、果肉は緻密で、水分を多く含む。
貝塚澤茄子(かいづかさわなす)
明治時代に貝塚市を中心とした泉州地域の浜側一帯で栽培されていた水なすの一種。果実の形は巾着系で縦溝があり、果皮は薄赤紫色。果肉は緻密で、水分を多く含む。