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更新日:2024年7月16日

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PCB廃棄物のQ&A(FAQ)

Q108 PCB廃棄物に該当するかどうかをどのようにして判断するのか?

A108
PCB廃棄物には「高濃度PCB廃棄物」と「低濃度PCB廃棄物」があり、これらに該当するかどうか、詳しくは「1.PCB廃棄物とは」及び「2.PCB廃棄物の調査・判別について」をご覧ください。

Q109 電気設備工事に伴って生じたPCB廃棄物について、電気設備業者が保管事業者となることができるか?

A109
PCB特別措置法では、有償・無償を問わずPCB廃棄物の譲り渡し、譲り受けを原則禁止しています(法第17条)。
そのため、電気設備工事に伴って生じたPCB廃棄物は、電気設備の所有者のものであり、その工事を請け負った電気設備業者が保管事業者となることはできません。電気設備の所有者は、PCBを含有している機器である旨を電気設備業者にしっかりと伝えたうえで、作業してもらうようにしてください。
このように、電気設備の所有者に代わって工事業者(元請業者)がPCB廃棄物を保管し、処理することはできませんので、工事業者(元請業者)は工事完了後に、速やかに電気設備の所有者にPCB廃棄物を引き渡してください。

Q110 現在使用中のPCB使用電気機器を譲渡することができるか?

A110
使用中の低濃度PCB機器は「PCB廃棄物」に該当しませんので、PCB廃棄物特別措置法で定める譲り渡し、譲り受け原則禁止の規定は適用されません。
ただし、高濃度PCBを含有する電機機器については、処分期間(令和3年3月末)を経過しているため、使用中であっても廃棄物とみなされるため譲渡することができません。万一発見された場合は至急所管行政までご連絡ください。

【使用中の低濃度PCB機器について】

  • (注1)
    電路から取り外した電気機器は電気事業法により、移設して再使用することはできません。使用中のPCB使用電気機器は、老朽化等により使用を止めて電路から取り外した時点でPCB廃棄物となり、その時点での所有者がPCB廃棄物の保管事業者となります。また、その時点から、電路への再施設や譲り渡し、譲り受けが禁止されるとともに、保管事業者は、PCB特別措置法に基づくPCB廃棄物等の保管及び処分状況等の届出をし、処理するまでは適正に保管しなければなりません。以上のことから、使用中のPCB使用電気機器等の譲渡に当たっては、契約の中で、その旨を明確にしておくことが必要です。
  • (注2)
    譲渡した(又は譲渡された)使用中のPCB使用電気機器等が自家用電気工作物に該当する場合、電気事業法に基づく電気関係報告規則の規定により、譲渡した者は「廃止報告」を、譲渡された者は「使用報告」を国(経済産業省)に提出する必要があります。
  • (注3)
    非自家用電気工作物等のPCB使用電気機器等を使用している事業場においては、PCB特別措置法に基づくPCB廃棄物等の保管及び処分状況等の届出書に「PCB使用製品の状況」を記載してください。

Q111 PCBが漏洩してPCBが付着したがれき類が発生したが、PCB廃棄物となる基準はあるのか?

A111
PCB廃棄物のうちのPCB汚染物について、PCBの付着の程度について判定する基準及び測定方法は、環境省通知「低濃度ポリ塩化ビフェニルの該当性判断基準について(外部サイトへリンク)」(令和元年10月11日付)で示されています。
廃棄物の種類により測定方法が異なりますが、がれき類の場合はその性状により、いずれの対象に該当するかが異なってくるため、判断が難しい場合はご相談ください。
なお、コンクリートくずの分析方法は「環境庁告示第13号」であり、検液中の濃度が0.003mg/L以下の場合はPCB廃棄物に該当しません。

Q112 建築物の改修・解体に際してPCB含有シーリング材の確認と対処はどのようにすればよいのか?

A112
建築物に使われるシーリング材のうち、昭和47年(1972年)までに製造されたポリサルファイド系シーリング材にはPCBが配合されているものがあります。ポリサルファイド系シーリング材に含まれるPCBは、気温や湿度の変化等に伴う目地の動きに追従するための可塑剤として使われており、通常、10%前後のPCBが配合されていました。ポリサルファイド系シーリング材の価格は高かったため、主に大きな窓ガラスを有する建物や高層建築物の窓ガラス等に使用されていたと言われています。
シーリング材がポリサルファイド系であるかどうかの材料の判定は、「日本シーリング材工業会(外部サイトへリンク)」に確認してください。また、建築物の改修・解体に伴いPCBを含有するポリサルファイド系シーリング材が発生した場合は、建築物の所有者が保管事業者となって適切に保管する必要があります。(A109参照)。
なお、PCBを含有するポリサルファイド系シーリング材からPCBが表面に染み出し、下地及び周辺のコンクリートにPCBが付着した場合は、PCBが付着したおそれのあるものについては全てPCB汚染物となることに留意してください(A111参照)。

Q113 PCB使用安定器の処理費用軽減のため、安定器からコンデンサを分解・解体してもよいか?

A113
ポリ塩化ビフェニルが使用された廃安定器の分解又は解体について(外部サイト)(外部サイトへリンク)」(平成26年9月16日付け環廃産発第14091618号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知)により、コンデンサ充填材固定型安定器については分解・解体作業は認めるべきではないとされ、コンデンサ外付け型安定器についても原則認めるべきではないとされています。

Q114 トランスの絶縁油を分析して低濃度PCB汚染廃電気機器であることが判明した場合、PCB廃棄物の保管状況の届出はいつ行えばよいのか?

A114
PCB特別措置法第8条で定められているPCB廃棄物等の保管及び処分状況等の届出は、前年度の3月31日に保管していたPCB廃棄物の種類、量、保管の状況等について、当該年度の6月30日までに都道府県知事(又は政令市長)に毎年度、届出することとされています。
低濃度PCB汚染廃電気機器については、絶縁油中のPCB濃度を分析してPCB廃棄物に該当するかどうかを判定し(Q108参照)、分析結果が0.5mg/kg超と判明した場合は、速やかに届出してください
なお、低濃度PCB汚染廃電気機器については、届出書の「参考事項」の欄に絶縁油中PCB濃度の測定結果を記載してください。

Q115 PCB廃棄物の保管状況が何も変わらないのに何故毎年届出しないといけないのか?簡単に届出する方法はないのか?

A115
PCB廃棄物特別措置法第8条では、PCB廃棄物の保管事業者等に対して、毎年度、保管状況等の届出が義務付けられています
PCB廃棄物については、長期にわたり処分されないまま保管することを余儀なくされ、紛失、行方不明等もみられる状況にありました。そこで、PCB廃棄物の確実かつ適正な処理の確保のためには、その保管及び処分の状況を把握し、これを基に国のPCB廃棄物処理基本計画や都道府県のPCB廃棄物処理計画を策定し、計画的な処理を推進するとともに、紛失、行方不明等が生じないように監視、指導することが不可欠であることから、毎年定期的な届出を保管事業者等に義務付けることとされたものです(PCB廃棄物特別措置法逐条解説より)。
この届出の義務は、PCB廃棄物特別措置法の施行に必要な基本的かつ重要な情報を収集するための規定であり、この違反行為については、他法令の届出義務違反と比較して重い罰則規定(6月以下の懲役又は50万円以下の罰金)が設けられています。
なお、大阪府では、毎年の届出に伴う負担が少しでも軽減されるよう、前年度の届出情報を印字した届出書様式の書面を同封した通知文をお送りしておりますので、送付した書面に変更事項のみを朱書き訂正して郵送してください。また、大阪府の電子申請システムを利用して届出される場合は、大阪府から送付のあった書面に朱書き修正したものをスキャナで取り込んでいただき、PDF等電子ファイル化したものか、Excel上で朱書き訂正したものを提出していただけますので、是非電子申請システムをご利用ください。
また、事業所で新たにPCB廃棄物を保管したことにより新規に届出される保管事業者におかれましては、「PCB廃棄物 保管及び処分状況等届出書について」より届出書の様式をダウンロードしてください。

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