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令和5年度第2回大阪府戦略本部会議【議題3】
議題3「組織・人事給与制度の今後の方向性(素案)について」
資料名 |
PDFファイル |
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資料1「組織・人事給与制度の今後の方向性(素案)について」 | |
資料2「組織・人事給与制度の今後の方向性(素案)」 | 資料2「組織・人事給与制度の今後の方向性(素案)」(PDF:3,264KB) |
【山口副知事】
- 今の採用状況は、年々職員の志望者が減っているが、大阪府だけではなく全国的なこと。その中でどう採用するかという問題もあるが、現有の職員の能力の引き上げが非常に重要になってくると思う。
- 一つは、若手でやる気や一定能力がある人に活躍のフィールドをしっかりと与えること。
- 併せて、能力開発として、我々が(府庁に)入ったときとは全然違う世界が、今のDXやITの進捗とかがあるので、それに適応できる研修をしっかりやる。最近、専門的な能力とともに、基礎的な文書事務、法規事務、会計事務が十分鍛えられているのかと思いかねないこともある。
- その辺の取組みについて、今後具体化していくということだが、人事当局としてどう考えているのかを説明してほしい。
【総務部】
- 人材育成の部分で職員研修、特にOFF-JTの充実強化には我々も力を入れていくべきと思っている。
- 特に若手職員について、法務能力もこれから強化していく必要がある。
- 行政職については、主査級昇任考査があるので、それに伴う研修も今以上に充実させていきたい。
- 詳細については、今後具体化を図っていく中で、副知事のご意見も踏まえて考えていきたい。
【山口副知事】
座学だけではなくて、職場でしっかりと受け継がれる、鍛えられる、そういう風土を作れるようにする。実務の中でいろんな考えが浸透していくと思う。そこは特に強化してやり方を検討していただきたい。
【総務部】
- 研修に関して、昨年度9月補正でDX研修を構築した。これは、庁内のDX人材が将来的にどういう配置があるべき姿で、それに向けて段階的にどういう人材を揃えていくかを戦略的な形で進めるもの。
- そのようなアプローチが研修を行っていく上で必要なのではないかと考えている。これから専門的なことについてどんな研修ができるか考えていきたい。
- もう一つは、研修の履修が70%とか80%、これが高いか低いかという評価はあるが、さらに研修の履修率を高めていく必要があるので、管理職の人事評価の評価項目にそういうことも盛り込み、上司から部下に対してきちんと研修を受けるようにと、研修を受けることは当たり前だという組織風土を醸成していきたいと考えている。
- それらのことをやりながら人材育成を図っていきたい。
【山口副知事】
- それはしっかりとやっていただきたい。
- 指定出資法人の改革について、議会でもいろいろ議論はあったが、今回、原則公募にする意義、その点について説明をしてほしい。
【総務部】
- 過去から天下り防止を念頭に、大阪府としては府の関与が必要な指定出資法人の役員ポストについては正々堂々と人を送ろうということで、現在13法人19ポストに減ってきているが、外部有識者のご意見を踏まえて、このポストには必ず大阪府の関与が必要だと明らかにした上で、人材を推薦している。
- この考え方は今後も変わることはないと思っているが、今の職員を取り巻く環境を見ると、今後、人的関与ポストに就任いただける幹部職員が減少していくことも想定される。今回、組織・人事給与制度全般の改革を行う中で、人的関与ポストについて必要性は変わらないものの、一定そういった状況も踏まえて廃止し、原則公募に切り替える。
- 当然、公募にあたっては、府職員の応募も大いに期待しているが、そういう流れの中での改革とご理解いただければと思う。
【山口副知事】
今までは府の中で知事が推薦をしていたと思うが、どのような扱いになるのか。どういう方向で検討するのか。
【総務部】
- これまでは知事が当該指定出資法人のポストにこの職員を推薦するという形でさせていただいていた。
- 今後、原則公募になれば、知事からの推薦はなくなる。職員、個人個人の判断として手を挙げていただくことになると思う。
【山口副知事】
平たく言えば、今までは知事の推薦で適性を見極めて指定出資法人が選任していたけれども、これからは本人のやる気と能力で応募された方から選んでいく。適性が見極められれば、その方になっていただく。府の職員もそうだが、民間から応募があった場合も、そのようなことをやっていく方向で検討するのか。
【総務部】
当然、府職員のみならず、公募なので民間からも応募があれば、法人の中で適正に人選いただけると考えている。
【森岡副知事】
- 今回の組織・人事給与制度の今後の方向性は、来年度以降それなりに変わっていくと思う。
- 基本的な考え方にもあるように、まずは組織として最高のパフォーマンスを、そのためには職員が最大限能力を発揮しないといけない。
- こういった今後の改正は、なにゆえに、どのようなことをやり、それによってどんな効果があるのかを職員の皆さんに分かっていただかないといけないと思う。職員の皆さんにわかるように丁寧に説明いただきたい。
【総務部】
承知した。庁内にも丁寧に説明していきたい。
【知事】
- 人事制度は、非常に重要。組織論で考えたときに、重要なのは人と予算。もちろん一人一人の繋がりなど大切なものはたくさんあるが、組織論でいくと、予算と人事は非常に重要な組織としての骨格になってくる。
- 若手からベテランまで、それぞれが自分の実力を発揮しやすいような仕組みを追求していかなければならないし、組織として最高のパフォーマンスを発揮できるような人事制度を常に追求してもらいたい。
- 人事制度は、我々で作っていくわけだが、内部の話でもあるので、改革的な視点は常に持たなければならないと思っている。
- 大阪においては財政が非常に厳しい中で、全国に先駆けた行財政改革、公務員制度改革をやってきた。これは10年経つので、しっかり見返すというのは当然ある。
- 公務員制度改革は、私自身も実際やってきた当事者なので、非常に肝入りの部分だと思っている。当時は大阪市議会議員で職員基本条例の素案を作った立場で、そこに対する思いは今も変わっていない。
- 10年経っているので、社会情勢が違うところもあるし、実態も違っているところもあるが、骨格の部分はしっかり筋を違えることなく、よりパフォーマンスが発揮できるように、この改革を進めてもらいたい。
- 私からは4点ある。まず、責任者が組織マネジメントを発揮できる体制を構築することは重要だと思う。大括り室や職制のあり方、若手職員の積極登用といった方向性が示されているが、管理職をはじめとした責任者がしっかりとマネジメントできる組織をつくってもらいたいと思う。
- 二つ目は研修の充実・強化。職員の人材育成にぜひ力を入れてもらいたい。これからの自治体運営は、IT人材やDXが非常に求められる。採用だけではなかなか難しいところがあり、職員一人一人の能力を伸ばしていくことが非常に重要なので、政策の創造力、あるいはDXのスキルを磨く、職員の資質向上を職員自身が図っていけるようにしっかり進めてもらいたい。
- 三点目は、職員の再就職規制。指定出資法人の人的関与のあり方については、人的関与ポストを廃止、知事の推薦もなくすということで、その通り進めてもらいたい。より一層の透明性、公平性を担保した最適な人材を確保する仕組みをお願いする。
- 最後、ここは重要なポイントだと思っているが、今回の組織・人事給与制度改革を進めるにあたって、メリハリのつけた改革を進めてもらいたい。全体として、コスト増を招かないことを頭において進めてもらいたい。
- これは役所組織が最大のパフォーマンスを発揮することは非常に重要だが、経験上、また学問上も言われているが、行政組織は放っておけば肥大化する。それは悪いとかではなくて、行政組織とはそういうもの。
- その中で、メリハリを利かせるのは大切なこと。組織論としても大事なことなので、全体としてコスト増を招かない前提で、頑張れる職員がよりしっかり頑張れるような制度に力を入れよう。
- メリハリは非常に重要で、最大の効果が発揮できるようにしてもらいたい。今非常に筋肉質な役所体制になっている中で、実態に合っていないところは10年間ででてきていると思うので、そこは変えていきながら職員がパフォーマンスを発揮し、やりがいをもって仕事ができて、府民に大きく貢献していると思えるような組織・人事給与制度のあり方を作ってもらいたいと思うのでよろしくお願いする。
【政策企画部長】
それでは、「組織・人事給与制度の今後の方向性(素案)について」は、素案をもとに詳細な制度設計を検討し、今年度中の成案化に向けて進めていただきたい。