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更新日:2014年9月26日

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大阪府立高等学校の英語学力検査問題改革について

概略

大阪府教育委員会(府教委)では、「実践的に使える」英語教育への転換に向けて様々な施策を講じています。その施策の中核は、「読む・聞く・書く・話す」の4技能をバランスよく学習することにあると考えています。今回、平成29年度の大阪府立高校入学者選抜から、難易度が最も高い英語の学力検査問題(本ページ末尾*参照)を大きく改革することとしましたが、これは、上記の「4技能」に対する考え方を高校入学者選抜という形で具現化したものです。4技能をバランスよく学習することは、中学校の学習指導要領がまさに求めるところであり、今回の改革によって、高校入学者選抜が学習指導要領の理想とする求めに初めて追いつこうとしています。

学力検査問題の改革の主要なポイントは下記の6つです。

改革の主要なポイント

1.「聞く・書く」力をより試す問題に(50%以上を占める)

旧来の府立高校の英語の学力検査問題では、全体の配点に比して、「聞く(リスニング)」は約20%を、「書く(ライティング)」(注1)は約8%をそれぞれ占めるにとどまっていました。今回の改革では、「聞く(リスニング)」問題への配点を約33%(3分の1)に、「書く(ライティング)」問題への配点を約20%(5分の1)にし、両者を合わせて50%を超えることとしました。

注1:ここでの「書く(ライティング)」は自分の考えを英語でまとめるような思考力を問うライティング問題を意味し、機械的な和文英訳問題は除きます。

英語改革の説明

2.より高度な「読む」力を求める(1分間に読む語数が、2.7倍になります。)

上記のように「聞く」「書く」力を試す問題の配点比率が上昇すると「読む(リーディング)」力を試す問題の比率は下がることとなる反面、旧来の試験と比較し、英文の量は選択肢を含め大きく増加しました。昨年度を例にすると1分間に読まなくてはならない語数は35語であったのに対し、今回の問題では96語となり、より長い文章をスピード感をもって理解する力を問うこととしました。

3.問題文はすべて英語

指示文を含め、問題文はすべて英語で構成しました(注釈語のみに日本語使用)。

4.予め単語集を配布

中学校で使用されている検定教科書にて使用されている単語を中心に、府教委が編纂した単語集を予め市町村教育委員会に配布します。これにより、中学生のより効果的な英語の学習を期待しています。

5.外部検定テストとの連動性

平成29年度府立高校入学者選抜にて考慮される外部検定(現在のところ、TOEFL iBT、IELTS及び英検が対象)も、同じく4技能を養うための検定であり、今回の府立高校学力検査問題の改革で方向性が同一になります(下記換算表は外部検定テスト結果が高校入学者選抜にて考慮される場合の読み替え得点率を示す表です)。

(参考:換算表)
  TOEFL iBT IELTS 英検 読み替え得点率

※大阪府立高校入学者選抜

教科「英語」

60点

6

準1級

100%

50点

5.5

(対応無し)

90%

40点

5

2級

80%

6.高校での4技能の指導と連動

今回改革される英語学力検査問題は、グローバル・リーダーズ・ハイスクール10校及び国際文化科やグローバル科の設置校などが選択することを想定しています。これらの学校では、新しい高校入学者選抜で試される「読む・聞く・書く」力を基礎に、高校卒業時には、「話す」力を含め、TOEFL iBT等で求められる高いレベルの4技能を駆使できる英語力の育成をめざします(これらの学校には、既に発表しているSuper English Teacherを可能な限り配置予定)。

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有識者の激励メッセージ

平成28年度入学者選抜では、英語の学力検査問題は「基礎的問題」「標準的問題」「発展的問題」の3種類を作成しました。平成29年度選抜以降の英語の学力検査問題の改革は、「発展的問題」を対象としますが、今後、「基礎的問題」「標準的問題」についても、小学校・中学校の実態を見ながら、できる限り「4技能」の育成に資する学力検査への進化を図る予定です。
なお、平成29年度入学者選抜以降の英語の学力検査問題は、これらの3種類のすべてについて、大阪府教育委員会が編纂した「大阪版中学校で学ぶ英単語集」にある単語を用いて作成します。また、外部検定テストについても、3種類の問題すべてに同じ読み替え得点率を適用します。

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