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更新日:2018年4月27日

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平成30年11月委員会会議会議録

大阪府教育委員会会議会議録

※印刷用は会議録(PDF:369KB)をご参照ください。

1 会議開催の日時

平成30年11月9日(金曜日)午前10時00分開会

午前10時54分閉会

2 会議の場所

委員会議室(別館6階)

3 会議に出席した者

  • 教育長
    酒井 隆行
  • 委員
    竹若 洋三
  • 委員
    良原 惠子
  • 委員
    岡部 美香
  • 教育監
    橋本 光能
  • 教育次長
  • 中野 伸一
  • 教育センター所長
    木村 雅則
  • 教育総務企画課長
    村田 幸正
  • 教育振興室長
    向畦地 昭雄
  • 高等学校課長
    網代 典子
  • 高校再編整備課長
    大武 基
  • 支援教育課長
    柴田 尚彦
  • 市町村教育室長
    坂本 俊哉
  • 教職員室長
    田村 真二
  • 施設財務課長
    佐々木 浩之
  • 文化財保護課長
    森屋 直樹

4 会議に付した案件等

  • 議題1 知事からの意見聴取に対する回答の承認について
  • 議題2 平成31年度大阪府公立高等学校の募集人員について
  • 議題3 平成31年度大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科及び大阪府立高等学校に設置する共生推進教室の募集人員について
  • 議題4 「大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画(2019(平成31)年度から2023年度)」について
  • 議題5 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく平成30年度実施対象校について

5 議事等の要旨

  • (1)会議録署名委員の指定
    岡部委員を指定した。
  • (2)8月30日及び9月14日の会議録について
    全員異議なく承認した。
  • (3)議題の審議等

議題1 知事からの意見聴取に対する回答の承認について

議題の趣旨説明(教育総務企画課長)

知事からの意見聴取に対する回答について、大阪府教育委員会事務決裁規則第5条に基づき、教育長が代決により処理したことを同規則第7条第2項に基づき承認する件である。

予算案
  1. 平成30年度大阪府一般会計補正予算(第5号)の件
  2. 平成30年度大阪府一般会計補正予算(第6号)の件
条例案
  1. 大阪府健康づくり推進条例制定の件

質疑応答

  • (竹若委員)補正予算については結構だが、府立学校教育設備費で復旧に努めてもらっているところだと思うが体育科がある学校で体育館が損傷したと聞いた。現在はどういう状況なのか。
  • (佐々木施設財務課長)摂津高校の体育館については、まず地震の影響で体育館の耐震ブレースが破損するという事態に陥り、その後、復旧作業に取り掛かる直前の9月4日の台風で屋根が飛び、雨水により床面が損傷したため、現在も鋭意作業中である。通常2か月から6か月程度かかる工事となっている。

【採決の結果】賛成多数により、原案どおり承認した。

議題2 平成31年度大阪府公立高等学校の募集人員について

議題の趣旨説明(高等学校課長)

標記について、府内公立中学校卒業見込み者数等の動向を踏まえ、決定する件である。

質疑応答

  • (竹若委員)生徒数の減少は避けられない大きな課題である。将来この2、3年で、府立学校の受験生徒数がどのくらい減少するのか、見込みを教えてほしい。
  • (網代高等学校課長)府内公立中学校卒業見込み者数は、平成31年度入学者選抜においては平成30年度入学者選抜から2,000名ほど、その次の年はさらに1,500名ほど、その次の年にはさらに3,000人ほど減少する見込みである。
  • (竹若委員)想像を絶する減少数だと思う。2年間で約4,500名減少するというのは単純に考えれば何校分になるのか。すごい数になる。当然再編整備についても考えないといけないと思うが、何よりも大阪の子どもたち、生徒たちの就学、進学に最大限活用できるように考えてもらいたい。また計画が分かれば教えてほしい。

【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。

議題3 平成31年度大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科及び大阪府立高等学校に設置する共生推進教室の募集人員について

議題の趣旨説明(支援教育課長)

標記について、決定する件である。

質疑応答

  • (良原委員)募集人員とは直接関係ないが、それぞれの高等支援学校の学科の名前が色々あり、きっとそれはその学校の想いがあるのだと思う。生徒は入学してから学科を選択するので、それまでに十分説明を受けているだろうと思うし、名前をみて何となくは分かるが、例えば、食とみどり科とフードデザイン科はどのように違うのか教えてほしい。
  • (柴田支援教育課長)食とみどり科は、各学校によって特色があるが、農業で食物を作ることと、育てた農産物等を使って食品加工をすることをひとつのセットとしている。また、フードデザイン科は食品を加工する、販売するなど、色々な組み合わせを行って特色のある学科にしている。
  • (岡部委員)11月4日に高等支援学校、共生推進教室、自立支援コースの説明会があり、本当にたくさんの方々が出席されていた。その際に職業の支援ということを高等支援学校はもちろんだが、共生推進教室にも支援学校から先生が来られたり、支援学校にも先生が来られるなど、充実したものが行われているということを教えてもらい、本当に先生方が大変な中で頑張っていることが分かった。ただ、一つ懸念されるのが、これから知的障がいの生徒がますます増えてくる中で、高等支援学校がこれから充実していくとは言え、そこに入学しきれない生徒たちが普通科に行く可能性がある。その場合、進学指導については高校の先生は慣れているかもしれないが、職業指導となると、今までしたことがないという先生も多いのではないか。高等支援学校の先生、共生推進教室の先生も含めて、高校に入学した知的障がいのある生徒への支援体制をこれからどう考えていくのか、どう計画をしていくのか教えてほしい。
  • (柴田支援教育課長)支援学校は他の一般校に対して様々なサポートをするというセンター的機能を有している。高校に入学した障がいのある生徒との関わり方などを高校の先生が相談したい場合は、支援学校が高校の教員に対してサポートしていく。このようなことを含め、高校にいる生徒たちへのサポートもしていきたいと考えている。
  • (岡部委員)センター的機能はこれからどんどん充実していくと思うので、大変ではあるが、期待も大きいと思う。どうしても支援学校の方が職業、就職を推進するにあたり優先されるのは仕方がない、当然のこととは思うが、高校にもそういった情報が流れるように、その辺りの機能やシステムを整えてほしい。
  • (酒井教育長)大変重要な指摘をいただいた。この間の総合教育会議の議論でもあったが、まさに「ともに学ぶ、ともに育つ」ということで大阪の教育を進めてきた。数の問題も視野に入れつつ、支援を要する生徒の出口戦略ということも含め、支援学校においても高校においても、これから特に力を入れていく分野、課題であると、私自身認識をしている。
  • (竹若委員)私も教育センターの発表会を視察したが、非常に多くの保護者が参加されていて、ほぼ満員だった。それだけ支援を必要とする子どもたちの進路を心配されている方も多いと思う。そのような状況を踏まえると、今後10年間で約1,400名増える知的障がいの子どもたちのことを考えたとき、4つの基本的な方針について重々説明を受け十分納得して進めてきたが、今回議題にあがっている、知的障がい生徒自立支援コースや共生推進教室の定員枠を検討する必要があるのではないか。資料によると高等支援学校職業学科1クラスあたり8名である。さまざまな状況の中でこの定数を定めたとは思うが、10年先のことを考え、一度みんなで知恵を出し合ってはどうか。それこそ障がいのある子どもをもつ親のニーズに適うのではないか。また一緒に検討したい。

【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。

議題4 「大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画(2019(平成31)年度から2023年度)」について

議題の趣旨説明(高校再編整備課長)

標記について、決定する件である。

議題5 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく平成30年度実施対象校について

議題の趣旨説明(高校再編整備課長)

標記について、以下のとおり決定する件である(平成30年8月に公表した案から変更なし)。

  1. 2018(平成30)年度の方針
    2018(平成30)年度は、統合整備による新校の設置、工科高校における改編に着手する。
  2. 実施対象校
    • 統合整備により多部制単位制高校として開校する学校
      • 勝山高校
      • 桃谷高校
    • 改編する工科高校
      • 今宮工科高校
      • 藤井寺工科高校
      • 佐野工科高校

質疑応答

  • (岡部委員)先日、桃谷高校の通信制課程を視察したが、先生方は就職した後に高校の卒業認定が欲しいという生徒ばかりではなく、他の学校では難しいという経験をして編転入した生徒たちを本当によく支えている。そのような子どもたちがなかなか積極的に社会に向かいにくいところを、先生方が支えて就職活動までもっていく。しかも、就職活動が成功したときには1年目や2年目で辞めない人を育てていると教えてもらった。本当に、先生方は大変な状況の中で生徒たちを支えているということを勉強させてもらった。今、桃谷高校の中では、通信制課程だけでなく、多部制単位制1部・2部とも連携する中で、進学や就職を支えていくシステムができていると分かったが、今度の再編整備・統合整備によって、そういった桃谷高校の中での連携や、勝山高校との新たな連携によって、今までうまくいっていた進学について何か影響が出ないかが心配であるが、その点はどうか。
  • (大武高校再編整備課長)これまでも、教育コーディネーター等の専門人材の活用や、色々な機関との連携によって、きめ細かな進路指導等に努めてきた。今後も今述べた趣旨の取組みを引き続き行い、また、これまでの各校のノウハウも踏まえて、より一層、融合、発展させて対応していく。今後も色々な充実策に取り組みたい。
  • (岡部委員)通信課程の希望者がすごく増えていると聞いている。今後も拡充の方向に向かうとのことだが、そうなると、先生方による支援については、量も質も求められることになるが、質を落とさないようにお願いしたい。
  • (良原委員)資料4-14ページ、桃谷高校の通信制及び多部制単位体制についてだが、募集定員の拡充を図るというのは本当に良いことだと思う。スクールカウンセラーとして、中学校において私が経験した中では、不登校の生徒たちはもちろんだが、成績や家庭環境に関係なく、自分の考えとして敢えて通信制課程を選ぶ、進路選択の一つとして考える生徒もいる。色々な考えや状況、背景を持つ子どもたちがこれからもどんどん増えていくと思うので、拡充することは大事だと思うが、生徒数が増えると先生方やその生徒たちへの関わり方が非常に大切であるし、また大変なことも色々と起こるのではないかと思う。具体的にどのような対応を考えているのか、もう少し教えてほしい。
  • (大武高校再編整備課長)今後、そういった取組みがますます必要になってくると考えている。そのため、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーあるいはキャリアコーディネーター、こういった専門人材を更に活用できるように、特にスクールソーシャルワーカーについては、これまでに培ってきた経験が色々あるので、そのノウハウを活用し、より効果的なケース会議の運用の方法や、教育センター・教育支援センター等との連携を進めたい。また、専門人材の方々の活用ももちろんだが、教員のスキルアップも図り、組織的に力がアップするような取組みを進めたいと考えている。
  • (良原委員)今の時代、専門人材の活用も大事だが、毎日朝から晩まで生徒に関わる先生方のスキルを向上させることが一番の核になると思う。その点をお願いしたい。
  • (竹若委員)通信制や単位制に来る生徒というのは、どちらかといえば中学校時代に学校に馴染めない状況を抱えていると思う。岡部委員の発言にあった進路ということや、良原委員の発言にあった学校生活もそうだが、反対に、これまで通信制や単位制が培ってきた良さについて、もっとアピールしたらいいのではないか。そのうえで拡充していくことも必要である。例えば不登校気味であった生徒たちがこのような高等学校に来てどのような様子だったか、またどのように対処したのか、聞かせてほしい。
  • (大武高校再編整備課長)通信制に来る生徒の中には、確かにそのような経験を持つ人もいる。そのため、教員や専門人材の方々のサポート、働きかけ、関わりあいの中で充実した学校生活を送れるように、そういった経験、ノウハウ、実績を学校の特色として打ち出すように努めていきたい。
  • (竹若委員)大阪の高等学校の先生方の特色である、生徒一人ひとりのために行う教育活動が何よりも効果を生むと思う。一層の努力をお願いしたい。もう一点、工科高校の件だが、先の総合教育会議でも、知事自らが、ものづくりの大阪には人材育成が重要であると力強く語っていた。私も中学校の現場を経験しているが、進路選択のときに、工科高校そのものの魅力が生徒にあまり響いていないのではないかと思う。確かに関連する教科では技術家庭科というものがあるが、教科の中では、技術家庭科は子どもたちにとってインパクトが小さい気がする。進路選択となると5教科というものがメインになる。そのような観点で、先般の教育委員会議でも述べたように、3つのポイントに絞って、高大連携や地域連携などあるが、平成26年からの取り組みをより大々的にPRできないのか。
  • (大武高校再編整備課長)工科高校の魅力のPRについて、中学生自身にPRするという点と保護者にPRするという点、あるいは進路指導にあたる中学校の先生にPRするなどいくつかの側面があると思う。これらについて総合的に取り組みたいと考えている。具体化は今後になるが、例えば工科高校での実習体験や進路説明会に個別に応じる取組みや、女子中学生へのPRも考えていきたい。その際には、単に教育委員会の中だけで取り組むのではなく、他部局の商工労働部や企業あるいは市町村と連携しながら総合的に行いたいと考えている。
  • (竹若委員)今答えてもらった通りだと思うが、中学生が自分の進路について夢を持てるか、中学校卒業時の夢と中学校を卒業した3年先の夢、そして将来の夢、こういった夢を含めた進路選択について、うまく工夫してPRを行い、子どもたちに、大阪の工科高校にはこんなに魅力があるのか、チャレンジしてみようという意欲が湧いてくるようにお願いしたい。
  • (良原委員)先日、定時制課程の生活発表会に出席し、定時制課程に通ってから広がる道が、本当にこんなにたくさんあるのだなと、生徒自身の言葉で色々聞かせてもらい感激した。定時制課程も工科高校も同じだと思う。進路に関して中学生や保護者そして進路指導の先生方にもPRするとのことだが、先日の発表会もスクールカウンセラーには小中学校課から周知いただき大変感謝している。不登校によく関わるソーシャルワーカーやスクールカウンセラーにも定時制の魅力や工科高校の魅力を知ってもらうとそれによって、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーらも直接、個別で会っている子どもたちやその保護者にもその情報が伝えられる機会が増えると思うので、お願いしたい。
  • (岡部委員)企業、市町村、地域と連携していくという話に付け加えると、桃谷高校の通信制課程に行った際、前の学校では、ある事情で不登校になり、編転入学で通信制課程に来てからやり直し、学び直しができ、3年間本当に頑張って就職に向かおうとしている生徒が、調査書に前の学校でどれだけ欠席したのかを書かなくてはならず、そのような点をチェックされてしまい、就職のハードルが上がる場合があると聞いた。そのような事情を地域の方や企業の方に分かってもらうためには、例えばコミュニティスクールなどで、普段から学校と地域や企業との連携を深め、このように頑張っている学生もいることをアピールしていく、紙面上では分からないが、生徒たちが頑張っていることをアピールする機会を作ることが、一人でも二人でも人生を切り開いていくことに繋がると思う。今年からコミュニティスクールが始まったので、ぜひ活用して、地域、社会と結びついていくという形で生徒たちを応援できればよいと思うので、よろしくお願いする。
  • (酒井教育長)いくら良いことをやっていても伝えたい人に伝わらなければ意味がない。活発に御議論いただき、御指摘いただいた。工科高校については、この計画の一つの目玉でもあるので、教育委員会の内部で平成31年度予算編成に向けた施策の企画立案を行っている中で、担当課からも発言があったように、ターゲットを絞って伝えるべきところに伝えたいと考えている。また、多部制単位制の問題については、大阪の教育が誇る多様な選択肢を提供するという部分と、課題を抱える生徒たちに対するきめ細かなセーフティネットという理念があるので、その点もスクールソーシャルワーカーの方も含めてきちんと対応していきたいと考えている。

【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。

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