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平成27年2月委員会会議会議録
大阪府教育委員会会議会議録
1 会議開催の日時
平成27年2月20日(金曜日)午前9時33分開会
午後2時20分閉会
2 会議の場所
大阪府公館
3 会議に出席した者
- 委員長
隂山 英男 - 委員長職務代理者
小河 勝 - 委員
立川 さおり - 委員
井上 貴弘 - 教育長
中原 徹 - 教育監
津田 仁 - 教育次長
橋本 正司 - 教育センター所長
和田 良彦 - 教育総務企画課長
見浪 陽一 - 教育振興室長
丸岡 俊之 - 高等学校課長
橋本 光能 - 高校再編整備課長
土佐 邦之 - 支援教育課長
水守 勝裕 - 市町村教育室長
吉美 学 - 小中学校課長
浦嶋 敏之 - 教職員室長
中野 伸一 - 教職員企画課長
白居 裕介 - 教職員人事課長
後藤 克己 - 施設財務課長
福本 芳次 - 文化財保護課長
荒井 大作
4 会議に付した案件等
- 議題1 知事からの意見聴取について
- 議題2 文理学科の拡充について
- 議題3 学校における適正な指導及び教材の適正な取扱いについて
- 議題4 平成27年度公立小・中学校、高等学校及び特別支援学校教職員定数配分方針の承認について
- 議題5 知事からの意見聴取に対する回答の承認について
- 報告事項1 懲戒処分等を受けた教職員の昇給及び勤勉手当の見直しについて
- その他
- 急施議題 第三者による調査の取扱いについて
5 議事等の要旨
- (1)会議録署名委員の指定
小河委員を指定した。 - (2)前回の会議録について
全員異議なく承認した。 - (3)議題の審議等
議題1 知事からの意見聴取について
議案の趣旨説明(教育総務企画課長)
地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により知事から意見を求められた平成27年2月定例府議会に提出される次の議案については、異議がないものと決定する件である。
予算案
- 平成27年度大阪府一般会計当初予算の件(教育委員会関係分)
- 平成26年度大阪府一般会計補正予算(第5号)の件(教育委員会関係分)
事件議決案
- 工事請負契約締結の件(大阪府立視覚支援学校改築工事)
- 大阪府公立高等学校定時制課程及び通信制課程修学奨励費貸付金に関する債権放棄の件
- 大阪府立東淀川高等学校教室棟外壁改修工事の入札における違法行為に基づく損害賠償金に関する債権放棄の件
条例案
- 大阪府教育委員会の教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例制定の件
- 政治的中立性を確保するための組織的活動の制限に関する条例一部改正の件
- 府吏員退隠料等の基礎となるべき在職期間と恩給並びに他の地方公共団体の退職年金及び退職一時金の基礎となるべき在職期間との通算に関する条例一部改正の件
- 大阪府附属機関条例一部改正の件
- 大阪府教育委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例一部改正の件
- 大阪府教育委員会の委員の数を定める条例一部改正の件
- 大阪府教育行政基本条例一部改正の件
- 知事等の給料及び期末手当の特例に関する条例制定の件
- 職員の管理職手当の特例に関する条例制定の件
- 職員の給与に関する条例一部改正の件
- 職員の退職手当に関する条例一部改正の件
- 大阪府立学校条例一部改正の件
- 大阪府立図書館条例一部改正の件
- 府費負担教職員定数条例一部改正の件
- 大阪府文化財保護法に基づく事務に係る事務処理の特例に関する条例一部改正の件
委員の質問及び意見
- (隂山委員長)例の法律改正に基づいた条例の改正ということで、国の法律を大阪府に当てはめるとこうなるというものか。
- (見浪教育総務企画課長)全国どこの都道府県も、今回は同じような改正が行われるものと考えている。
- (隂山委員長)現行の教育委員会制度の大枠が変わり、新教育長の位置づけを明確にすることが改正の趣旨ということでよいか。
- (見浪教育総務企画課長)その通りであり、ほとんどが新教育長となることに伴う条例改正となる。
- (隂山委員長)職員の管理職手当の特例に関する条例の制定の件は減額となっている。以前、管理職の手当の増額をしていたが、これは上げて下げてとなるのか。
- (白居教職員企画課長)職員の給料減額は来年度から回復をすることとなっているが、管理職の5%減額については、府の財政状況に鑑みて来年度も継続をするため、この条例を残しておくもの。
- (立川委員)府立学校条例改正の件で、1-57ページの改正の内容(2)において、池田北高校と咲洲高校の項を削るとしており、期日は規則で定める日となっているが、削除するのは来年でも良いのではないか。
- (橋本教育次長)来年から段階的に募集停止をしていく。今年の4月の入学生が卒業する時に閉校となる。来年には募集停止をするので、なぜ募集停止をするのかということの根拠として、条例を提出して議会の承認をいただくというもの。
- (立川委員)条例の中から削られるということか。
- (橋本教育次長)施行日から条例の中の2校の校名が削られるというもの。
- (隂山委員長)給食の実施率は重視してきたが、90%を超えていると理解してよいか。
- (橋本教育次長)28年度中に93%となる。
- (隂山委員長)学校情報ネットワークの再構築は100メガの専用線か。
- (橋本高等学校課長)今は保証型の30メガの専用回線となっているが、ベストエフォートの1ギガの専用回線とさせていただく。ベストエフォートということで、最低でも100メガは出るだろうということで100メガと説明させていただいている。
- (隂山委員長)学校だけの特別の光ファイバーを引いたのか、それとも一般の光ファイバーとなるのか。
- (橋本高等学校課長)専用回線を考えている。今後それらにどのような付加価値を付けていくのかを考えていきたい。
- (隂山委員長)それなら、堂々とベストエフォート1ギガ専用回線と書いていただければよいと思う。
採決の結果
原案どおり決定した。
議題2 文理学科の拡充について
議案の趣旨説明(高等学校課長)
下記の2校について、平成28年度入学生よりすべての学級を文理学科として募集することについて、決定する件である。
- 大阪府立北野高等学校
- 大阪府立天王寺高等学校
委員の質問及び意見
- (井上委員)23、24、25年の3カ年で評価して北野高校と天王寺高校の文理学科の拡充となったが、次の評価は26、27、28年の3カ年となるのか。
- (橋本高等学校課長)そうなる。
- (井上委員)そこでまた、総合評価の高いところで文理学科の拡充を検討していくということか。
- (橋本高等学校課長)必ず拡充するということではないが、状況をみて検討していく。
- (井上委員)例えば、今回拡充した北野高校と天王寺高校の点数が下がってきたというようなこととなると、文理学科を普通科にという話になるのか。
- (橋本高等学校課長)あまり想定はしていない。
- (井上委員)そうであれば、かなりしっかりしていただかないと、極端な話、北野高校と天王寺高校は次の3年間で低い点数となると説明がつきにくくなってしまう。
- (橋本高等学校課長)そうならないようにしていきたい。
採決の結果
原案どおり決定した。
議題3 学校における適正な指導及び教材の適正な取扱いについて
議案の趣旨説明(高等学校課長)
学校における適正な指導及び教材の適正な取扱いについて、府立学校へ通知することを決定する件である。
なお、本件は、昨年9月府議会の教育常任委員会において議論されており、今後も引き続き国の動向を注視しつつ、さらなる対応について検討していく。
委員の質問及び意見
- (隂山委員長)教育委員会としては、今回のこの件もあるが、むしろ昭和49年の説明を正確にできる内容の教材を使っていただきたいということ。このこととは関係ないが、このたびのテロ事件について、その映像を不用意に授業に使ったという報道があり驚いたが、教材の適切性については、それぞれの教育関係者は心得ていなければならない。そうした中の一つとして、新聞記事の訂正があったととらえておけばよいと思っている。このことにフォーカスされてしまうと、非常にセンシティブな問題であるので、その分、今回は配慮ある文書を作っていただいたと思っている。
採決の結果
原案どおり決定した。
議題4 平成27年度公立小・中学校、高等学校及び特別支援学校教職員定数配分方針の承認について
議案の趣旨説明(教職員人事課長)
平成27年度公立小・中学校、高等学校及び特別支援学校教職員定数配分方針について、大阪府教育委員会事務決裁規則第5条の規定に基づき教育長が代決したことに対して同規則第7条第2項の規定に基づき承認する件である。
委員の質問及び意見
- (隂山委員長)財務省の方から小学校の1年生の少人数学級の見直しはどうかとあったが、最終的には現状通りとなり、学校現場からすればありがたいことである。
採決の結果
原案どおり決定した。
議題5 知事からの意見聴取に対する回答の承認について
議案の趣旨説明(教育総務企画課長)
地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により知事から意見を求められた平成26年9月定例府議会提出に係る次の議案(平成26年10月9日追加提出分及び同月27日追加提出分)について、異議がない旨を回答したことを承認する件である。
- 条例案
大阪府認定こども園の認定の要件に関する条例一部改正の件
採決の結果
原案どおり決定した。
報告事項1 懲戒処分等を受けた教職員の昇給及び勤勉手当の見直しについて
議案の趣旨説明(教職員企画課長)
懲戒処分等を受けた教職員の昇給及び勤勉手当の見直しについて、委員会に報告する件である。今後、関連規程の改正を行い、府立学校長、市町村教育委員会を通じて教職員への周知を図る。
その他
議案の趣旨説明(高等学校課長)
文部科学省が発表した公立学校における校内人事の決定及び職員会議に係る学校内の規程等の点検・調査について説明。
- (隂山委員長)これまで、校内人事の決定に際して教職員による投票を行っている学校や、職員会議で教職員の挙手等により議決を行う学校があるという事実は、事務局から聞いて承知していたが、文科省調査の結果を見て、その数の多さに驚いている。私は、投票や挙手が行われていることについて、以前から問題視しており、事務局に対しても問題提起をしてきた。しかしながら、投票や挙手については、不適切ではあるものの、事務局からは「最終的には校長の権限と責任において決定されている」との説明を受けていたので、直ちに違法とまでは言えないと思い、結果として投票や挙手の実態を改善させるに至らなかった。昨年4月以降、投票や挙手などの行為を容認することが、実質的に校長・准校長の権限を制約し、責任ある学校経営を行うことを妨げかねない事例が新聞報道等で明らかになり、事務局から、各学校の内規の見直しを指示するという方針が出された。もちろん私としてもこの方針に全面的に同意したところ。今後、関係法令の趣旨に則り、校長・准校長による責任ある学校経営が推進されることを強く願う。
- (隂山委員長)事前にお知らせしている議事等についてはこれで終了だが、本日は、一旦休憩を挟んだ後に、11月7日の委員会会議において決定した第三者による調査について、審議したいと思う。会議の再開は13時からとする。
(休憩)
急施議題 第三者による調査の取扱いについて
- (隂山委員長)会議を再開する。休憩前にも申したが、11月7日の委員会会議において決定した第三者による調査について、その取扱いについて審議させていただく。本件は中原教育長及び立川委員に関する議題であるため、中原教育長及び立川委員は退出願う。
(中原教育長、立川委員退室)
- (隂山委員長)本議題については、会議を非公開にすることとしたいと思う。
(全会一致で非公開を決定し、傍聴人、報道機関及び関係者以外の者、退席)
採決の結果
以下の通り決定した。
平成26年11月7日の教育委員会議において、調査にあたっては、弁護士等の第三者に協力していただくことを決定した。
その後、大阪弁護士会から三人の弁護士の方々の推薦をいただき、今般報告書の提出を受けた。
- 大阪府教育委員会として、この報告書を公正中立な調査の結果として重く受け止め、議論の前提とする。
- 報告書では、教育長の言動が違法性を帯びたパワーハラスメントで、教育長の言動としてふさわしくないとされた。このような事態はまことに遺憾である。
また、教育長の一連の言動に対して、法律上の教育委員としての資質要件である「人格が高潔」という部分について言及されるなど、厳しい評価となっているが、教育委員としての適格性等の判断については、制度上、教育委員会の権限が及ばないものである。したがって、この点については、任命権限を持つ知事のご判断と府議会でのご議論の行方をまず見守りたい。
これらを踏まえ、教育委員会としての対応方針を決定していく。
また、教育長には、こうした指摘を真摯に受け止めてもらいたい。 - このため、この報告書は公開する。
- かかる事態が二度と起こらないよう、我々教育委員は、教育委員として、全力を挙げる。
また、事務局職員の相談に、いつでも応じる。 - 認定こども園条例改正に係る意思決定プロセスにおいて、準備期間、協議時間、意見交換の位置づけやその対象、意見集約のあり方、意見交換会後の情報提供のあり方等について、課題がある旨指摘を受けた。
教育委員会として、こうした指摘を真摯に受け止め、意見交換会の運用を含め、教育委員会としての意思決定手続きのより一層の適正化に努める。