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赤ちゃんが「ありがとう!」って言ってるよ!-たばこと子育て-
「赤ちゃんに良くないのは知っているけど・・・」
「離れて吸っているから大丈夫だよね?」
「加熱式たばこにかえたから大丈夫だよね?」
なんて思いながら吸っているたばこ。
実はたばこを吸っている人のうち、約60%※が禁煙に関心があります。
※2018年3月守口市健康増進計画中間評価
たばこをやめると・・・
- お腹にいる赤ちゃんは
- 小さく生まれることが少なくなります
- 早く生まれることが少なくなります
- 生まれてきた赤ちゃんや子どもは
- 赤ちゃんが突然死することが少なくなります
- 喘息や中耳炎などになりにくくなります
- たばこをやめた人は
- 妊娠中に病気になりにくくなります
- 味やにおいを感じやすくなります
- 顔色が良くなり、しわが増えにくくなります
- 楽に息ができるようになります
- 風邪や心臓病、がんなどになりにくくなります
- 自分や家族のために使えるお金が増えます
(1箱600円を1日1箱吸うと、1年で約22万円)
やめるのが早ければ早いほど効果があります。
何歳であっても遅すぎることはありません。
あなたの健康が家族の幸せにつながります。
たばこをやめて家族で元気になりましょう!
詳しくは下のQ&Aをご覧ください。
Q1妊婦さんや周りの人がたばこを吸うと、お腹にいる赤ちゃんにどのような影響がありますか?
A1赤ちゃんが小さく生まれてきたり、早く生まれる可能性が高くなります
たばこの煙には約5300種類の化学物質があり、その内約70種類はがんの原因になります。
中でも、お腹にいる赤ちゃんにとって特に良くない影響がある成分は次の3つです。
たばこの成分 |
影響 |
---|---|
ニコチン |
|
一酸化炭素 |
|
活性化酵素などの酸化物質を作る物質 |
|
これらは血液によって全身に運ばれます。
そして、たばこを吸わない人と比べると、赤ちゃんが小さく生まれたり(低出生体重児)、早く生まれたり(早産)しやすくなります。
小さく生まれたり、早く生まれる理由
妊婦さんだけでなく、その周りにいる家族もなるべく早くたばこをやめることが大切です。
Q2たばこは外で吸うようにしていたら大丈夫ですか?
A2たばこを外で吸っていても、子どもや家族に影響が出ることがあります。
たばこの煙に含まれる「ニコチン」は、体の中で「コチニン」に代わり、尿と一緒に出てきます。
そのため、「コチニン」の濃さを見ると、どのくらいたばこの煙を吸い込んだか分かります。
気を付けてたばこを外で吸っていても、子どもや家族に煙を吸わせてしまうことがあります。
下のグラフは、子どもの尿から出てきた「コチニン」の濃さを、お父さんやお母さんがたばこを吸う場所ごとに比べたものです。
両親がたばこを吸う場所と子どもの尿中に含まれる「コチニン」の濃さとの関係
厚生労働省喫煙と健康喫煙の健康影響に関する検討会報告書2016
たばこは家の中で吸うと、子どもや家族に特に大きな影響が出ます。
しかし、ベランダや外で吸っても、たばこを吸わない人と比べると大きな影響があります。
たばこの煙が子どもや家族に届く原因
- ※1風下25mにも煙が届きます。
- ※2子どもが抱き着いた時などに服や髪の毛などについた煙を吸い込みます。
- ※3たばこを吸った後、吐く息のたばこの臭いが戻るには約45分かかり、特に初めの約3分間は肺に残った煙を多く吐き出します。
- ※4サッシとレールの隙間などから煙が部屋に入ります。また、歩くと部屋の中に煙がついてきます。
子どもや家族をたばこから守るためには、たばこをやめることが一番です。
すぐにはやめられない場合にも、「たばこを吸う場所」や「たばこを吸ってから子供に触れ合うまでの時間」に気をつけましょう。
Q3紙たばこから加熱式たばこに変えたら影響はなくなりますか?
A3加熱式たばこもお腹にいる赤ちゃんや子どもに良くない影響があります
加熱式たばこの蒸気や吸った後に吐き出す息には、ニコチンなどの身体に良くない成分が含まれています。
加熱式たばこは、販売し始めてからの年月が短いため、長く吸い続けた時の健康への影響は分かっていません。
しかし妊婦さんが吸うと、赤ちゃんが小さく生まれたり(低出生体重児)、子どもがアレルギーになりやすいことが分かってきています。
妊婦さんだけでなく、周りにいる人も吸わないようにしましょう。
Q4たばこをやめるコツはありますか?
A4たばこをやめる前から準備をするとやめやすくなります
1.「たばこをやめる日」を決めましょう
2.「禁煙宣言書」を作りましょう
- (1)「たばこをやめる日」や「たばこをやめたい理由」を書いた「禁煙宣言書」を作りましょう
- (2)「禁煙宣言書」を見えるところに貼るとモチベーションが高まります
3.「たばこをやめる日」にむけて、たばこの代わりにすることを決めましょう
- (1)吸いたくなるタイミングを知りましょう
- (2)気持ちをそらせる方法を考えましょう
- (3)(2)が実際に効果があるかを試しましょう
たばこをやめた時に出る「禁断症状」は、2日から3日をピークに2週間程度で治まります。
- ≪禁断症状≫
- たばこを吸いたいという強い気持ち
- 眠気
- イライラ
- 頭痛
- 体のだるさ等
また、「たばこを吸いたいという強い気持ち」は長くても3分から5分で治まることが多いです。
たばこをやめることを助けるアプリもあります。自分に合った方法を探してみてください。
吸いたくなるタイミング |
代わりにすること |
---|---|
朝起きてすぐ |
すぐに顔を洗う |
食事の後 |
歯を磨く |
コーヒーを飲むとき |
紅茶に変える |
出勤中の車の中 |
大きな声で歌う |
仕事の休憩時間 |
職場の人に禁煙を宣言する |
帰宅中の車の中 |
深呼吸をする |
アルコールを飲むとき |
|
また、禁煙外来を受診すると、ニコチンパッチ(薬局などでも購入可)などが出されて、比較的楽にたばこをやめることができます。
残念ながら妊婦さんはニコチンパッチを使うことができませんが、たばこをやめる方法について一緒に考えてもらうことができます。
4.「たばこ」や「灰皿」、「ライター」などは使えないようにして捨ててしまいましょう
捨てるだけでなく、家族にたばこを吸っている人がいれば「一緒にたばこをやめる」ように勧めてみましょう。
一緒にやめることが難しい場合は、目の前でたばこを吸うのはやめてもらいましょう。
また、「たばこ」や「灰皿」、「ライター」などは見えない場所に隠しておいてもらいましょう。