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令和3年度大阪府食品衛生監視指導計画実施結果の概要
食品衛生法に基づき定めた「令和3年度大阪府食品衛生監視指導計画」について、実施結果の概要を取りまとめました。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、事業については一部を休止又は縮小して実施しました。
監視指導結果の概要
営業施設の監視指導結果
食中毒等飲食に起因する危害の発生防止、不良食品の排除等を図るため、食品等関係施設に対し、延べ57,215施設の監視を行いました。その結果、衛生管理計画の未作成、食品の取扱い不備や設備不備、食品衛生責任者等資格者の未届等899件の違反事例に対して、指導票交付や口頭指導等の措置を行いました。
食中毒発生防止対策
医師からの届出や、府民等から寄せられた様々な情報をもとに、食中毒の疑いがある154件の事例について調査を行いました。その結果、7件を食中毒と断定し、事件による患者数は63名でした。
このうち最も患者数の多い病因物質はノロウイルスで、その患者数は52名でした。
これらのノロウイルスによる食中毒事件においては、調理従事者からノロウイルスが検出され、調理従事者の手指等を介した食品の二次汚染が原因と考えられました。
ノロウイルス食中毒対策として、事業者に対し、食品取扱者の健康管理と健康状態の確認及び手洗いの励行や使い捨て手袋の着用等、不顕性感染者がいることを前提とした衛生管理の実施について指導し、食中毒発生防止対策を行いました。また、二枚貝の衛生的な取り扱いの徹底や十分な加熱についても指導を行いました。
病因物質 | 件数 | 患者数 | 死者数 |
---|---|---|---|
ノロウイルス |
3 |
52 |
0 |
カンピロバクター・ジェジュニ/コリ |
2 |
6 |
0 |
セレウス菌 |
1 |
4 |
0 |
アニサキス |
1 |
1 |
0 |
計 |
7 |
63 |
0 |
食品表示対策
食品製造・流通・販売等を行う事業者に対し、食品表示法等に基づき31,775品目の表示を確認した結果、延べ165件の食品表示基準違反及び3件の保存基準違反を発見しました。食品表示違反については、より適正な表示となるよう、事業者への指導や関係機関への情報回付等を行いました。また、保存基準の逸脱については、事業者に対し保存基準の遵守等の指導を行いました。
食品等の試験検査の概要
試験検査の結果
府内に流通する食品等の法令適合状況を監視し、違反・不良食品等の排除を図るため、食品等5,720検体の試験検査を実施しました(※)。その結果、2件の違反を発見し、当該品の製造者又は加工者を所管する自治体へ通報しました。
※実施機関:地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所、市場食品衛生検査所、羽曳野食肉衛生検査所、食鳥検査センター
採取月 | 名称 | 違反の内容 | 措置状況 |
---|---|---|---|
8月 | 畝須ベーコン |
食品衛生法第13条第2項違反 発色剤を亜硝酸根として0.0736g/kg検出 [基準:0.070g/kg以下] |
製造者を管轄する自治体へ通報 |
12月 | 生かき(生食用) |
食品衛生法第13条第2項違反 細菌数を150,000/g検出 [基準:50,000/g以下] |
加工者を管轄する自治体へ通報 |
自主衛生管理の促進の概要
事業者による自主的な衛生管理の促進
食品製造施設、大量調理施設等の監視指導時やHACCP導入支援事業(セミナーや個別相談会等)を通じて、食品関連事業者の「HACCPに沿った衛生管理」の導入・取組に対する支援を行いました。
実施回数 | 参加者数 |
---|---|
27 |
2,169 |
自主回収報告の徹底
事業者が食品衛生法等に違反する又はその疑いがある食品等を自主回収した場合は、大阪府食の安全安心推進条例の自主回収報告制度に基づき、大阪府に報告するよう制度の定着を推進しました。令和3年6月1日以降は、改正食品衛生法及び改正食品表示法に基づく事業者からの届出を国に報告しました。自主回収情報はホームページ及び食の安全安心メールマガジンで府民に提供し、迅速な回収の促進に努めました。
消費者・事業者への啓発活動の概要
食品衛生講習会等の実施
食品衛生に関する正しい知識の普及を目的に消費者に対して26回、事業者に対して49回の食品衛生講習会等を行いました。
また、イベント等で食中毒予防啓発を行いました。
事業内容 | 実施回数 | 参加者数 |
---|---|---|
食品衛生講習会等※ |
75 |
5,352 |
イベント等 |
3 |
30,852 |
※リスクコミュニケーション、HACCP講習会の実績を含みます。