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選挙運動のルール
選挙運動は、本来、自由に行われるのが理想ですが、完全に自由にしてしまうと、金のある人が有利になるなどきれいな選挙が行われなくなって、本当に有権者の代表としてふさわしい人が選ばれなくなるおそれがあります。
そこで、選挙運動の公平と運動費用の軽減などのため、選挙運動について各種のルールがあります。
選挙運動関係者はもとより有権者もこのルールを守らなければなりません。
目次
1 選挙運動のできる期間
2 してはいけない選挙運動
3 自由に行える選挙運動
1 選挙運動のできる期間
選挙運動のできる期間は、立候補の届出をした日から投票日の前日までです。
選挙の種類 | 選挙運動の期間 |
---|---|
衆議院議員の選挙 |
12日間 |
参議院議員の選挙 |
17日間 |
都道府県知事の選挙 |
17日間 |
都道府県の議会の議員の選挙 |
9日間 |
指定都市の長の選挙 |
14日間 |
指定都市の議会の議員の選挙 |
9日間 |
指定都市を除く市及び特別区の選挙 |
7日間 |
町村の選挙 |
5日間 |
2 してはいけない選挙運動
次のような行為は、原則として全ての者に対して禁止されています。
戸別訪問
各戸を一軒一軒訪問して、投票の依頼や投票を得させないように依頼することはできません。
これは、人の目の届かない場所で、個々に直接対面して行われる投票依頼が買収などの違反行為につながるのを防ぐためです。
ただし、路上や電車の中などで偶然知人に会った場合(個々面接といいます)や電話で投票を依頼することはできます。
署名運動
選挙に際して、投票をしてもらうとか投票をさせないとかの目的で有権者に対して署名運動をすることはできません。
人気投票の公表
当選者を予想する人気投票の経過や結果を公表することはできません。
これは、人気投票の方法などが、必ずしも公平とはいえず、また、その結果をみて、有権者が影響されたりすることを防ぐためです。
飲食物の提供
選挙運動に関して、どんな名目であっても飲食物を提供することは禁止されていますので、飲み物や食べ物を選挙事務所などに差し入れをすることはできません。
ただし、お茶やお茶うけ程度の菓子を出したり、選挙事務所で選挙運動員や労働者に、定められた数と値段の範囲内で弁当を支給することは認められています。
気勢を張る行為
選挙運動のために自動車を連ねたり、隊列を組んで往来するなどの気勢を張る行為をすることはできません。
連呼行為
演説会場、街頭演説の場所や選挙運動用自動車の上でする場合以外に、候補者の名前など同じ言葉を短時間に繰り返ししゃべることはできません。
個人演説会・政党演説会・政党等演説会以外の演説会
選挙運動のための演説会は、候補者が行う個人演説会の他は、開催することができません。
また、新聞社や青年団などの第三者が2人以上の候補者のために合同演説会を開催することもできません。
ただし、衆議院議員選挙においては、候補者届出政党又は名簿届出政党等(所属する人を候補者として届け出た一定の要件を満たす政党等のこと。)が、選挙運動のために政党演説会又は政党等演説会を開催することができます。
*このほか、文書図画による選挙運動は、それぞれの選挙で限定されたものしか行えませんのでご注意ください。
3 自由に行える選挙運動
次のような行為は、原則として全ての者に対して認められております。
個々面接
知人に路上や電車の中でたまたま出会った場合に投票の依頼をすることは個々面接といい、自由に行うことができます。
電話による投票依頼
電話で投票を依頼することは、自由に行うことができます。
幕間(まくま)演説
演劇や映画等の鑑賞のために参集している人々に対して幕間を利用して行う演説や勤務のために集まっている人々に、その休憩時間中に行う演説等を幕間演説といいますが、これは、特に規制されていません。(公共の建物内で行う場合を除く。)