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漂流・漂着ごみ等の組成調査について
大阪府内における海域や河川等のごみの実態把握を目的に、令和2年度から令和5年度においてごみの組成調査を実施しました。
令和5年度
府内における海岸漂着ごみの実態把握を目的に、府内1箇所で組成調査を行いました。
調査日
令和5年12月20日(水曜日)
調査地点
泉南郡岬町淡輪付近の海岸1箇所
図-1 調査地点
調査方法
漂着ごみ組成調査ガイドライン(環境省)に基づき、汀線(海水面と海浜との境界線)方向の幅50メートル、海岸汀線から堤防までの間を調査範囲とし、回収したごみを分類表に基づいて分類し、個数、重量を調査しました。
調査結果
- (1)分類別の組成
- 合計で444個、7.6キログラムの海岸漂着ごみを回収しました。
- 海岸漂着ごみの内訳は、人工物が個数別で99%、重量別で52%を占めていました。
- 人工物の内訳は、「プラスチック・発泡スチロール類」が個数別で82%、重量別で56%と最も高い結果でした。
図-2 人工物の内訳(左図:個数、右図:重量)
- (2)プラスチック・発泡スチロール類の組成
- 「容器包装」、「製品」、「漁具」の3項目で分類すると、重量別で「製品」の割合が一番多く、個数別で「容器包装」の割合が一番多い結果でした。
- 細分類別の個数を見ると、容器類(調味料容器等)や発泡スチロール片、ポリ袋、カトラリーなどの陸域の日常生活で発生するものや、釣り具など漁業活動に関係するものが多く見られました。
図-3 プラスチック・発泡スチロール類の内訳(左図:個数、右図:重量)
詳細はこちらの資料をご確認ください。
令和4年度
府内における河川ごみ等の実態把握を目的とし、表1のとおり府内8箇所にて組成調査を行いました。
(調査概要)
調査時期及び調査地点
調査対象とするごみ |
調査時期 |
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インフラ管理者が回収するごみ |
海域 |
港湾の清掃業務(清掃船で回収) |
(1)大阪港 |
8月 |
10月 |
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2月 |
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(2)堺泉北港 |
8月 |
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10月 |
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2月 |
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河川等 |
河川水面の清掃業務(清掃船で回収) |
(3)大阪市内河川 |
8月 |
|
10月 |
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2月 |
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農業用水路の管理業務(スクリーンで回収) |
(4)長瀬川(農業用水路) |
10月 |
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河川敷の散乱ごみ(本調査で回収、延長100m×幅20mの範囲) |
(5)淀川 |
10月 |
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(6)大和川 |
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(7)西除川 |
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海岸漂着ごみ(本調査で回収、汀線方向の幅50m) |
(8)岬町淡輪付近の海岸 |
12月 |
図1 組成調査位置図
調査方法
- 調査地点で回収されたごみの中で、長さ2.5センチメートル以上のごみを調査対象として回収しました。
- 回収したごみを環境省指定の分類表に基づいて分類し、個数、重量、容積を調査しました。
調査結果
- ごみ全体に占める人工物の割合は各地点でばらつきがあり、容量ベースで約9%から51%の範囲にありました。
また、人工物に占めるプラスチックごみの割合は、約38%から93%の範囲にありました。 - プラスチックごみの中でも、飲料用ペットボトルや容器類(コンビニ弁当の容器、食品トレイ等)、食品包装等の袋(パンやお菓子等の袋)の容量が多く、合計すると最大で約98%を占めるところがありました。
- 海域の調査結果をみると、容量ベースでポリ袋(パンやお菓子の袋やゴミ袋等)や飲料用ボトル等のごみが多く見られました。
昨年度と同様、特にポリ袋の容量が多く、最大で約27%を占めるところがありました。 - 河川等の調査結果をみると、海域と同様、容器包装系のプラスチックごみが多く見られ、飲料用ペットボトルは最大で約44%、容器類は最大で約29%、ポリ袋は最大で約41%を占めるところがありました。
- 調査全体を通して、陸域での日常生活で発生しうるごみが多く見られたことから、街中でポイ捨てされたり、非意図的に散乱したプラスチックごみが川に流入することで、大阪湾へ流出している可能性が考えられます。
- 今後も海岸漂着ごみの組成調査は引き続き実施し、年度によるごみの組成の違い等を把握していきます。
詳細はこちらの資料をご確認ください
【参考】令和2年度・3年度の組成調査結果
令和2年度・3年度の調査結果は組成調査についてのページをご参照ください。