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平成21年度 おおさかの環境
きれいな水、潤いとやすらぎのある水辺に
水循環の再生、水環境の保全など
自然の大きな水循環は、水の汚れを浄化するとともに、豊かな水の流れを生み出します。水循環の再生や潤いとやすらぎのある水辺環境を保全・創造するために、水質の改善はもとより、より一層の水源のかん養や水の効率的な利活用などに取り組む必要があります。
河川の環境
河川の水質は全体的に改善の傾向がみられます。河川の汚れ具合を示すBOD(生物化学的酸素要求量)の環境基準達成率は、平成20年度は81.3%と初めて80%を超え、調査開始以来最高の達成率となりました。
府内主要河川のBOD(年平均値)の推移
海の環境
海(大阪湾)の汚れ具合を示すCOD(化学的酸素要求量)の値は長期的には横ばいで、依然として、環境基準未達成の地点があります。平成20年度のCOD環境基準達成率は40.0%でした。要因としては、河川などからの汚濁物質の流入に加えて、窒素・りんなどの栄養塩の流入による湾内での植物プランクトンの増殖がCODを増加させることが考えられます。
大阪湾のCOD(大阪府測定点・表層年平均値)の推移
水環境の保全
生活排水対策
『洗剤 お風呂 洗い物 ちょっとの工夫できれいな川に』台所、風呂、トイレなどから出る私たちの生活排水が河川や海を汚す主な原因となっています。
このため、下水道の整備や合併処理浄化槽の設置促進などを進めるとともに、2月を生活排水対策推進月間と定め、各家庭での一人ひとりの取り組みを呼びかけています。みなさんも家庭でできるちょっとの工夫を始めませんか。
⇒「私たち一人ひとりができること」参照。
くらしの汚れはどれくらい?
下水道の整備
生活排水を適切に処理する主要な対策として、下水道の整備を推進しています。平成20年度末現在の下水道普及率は府内全体で93.2%となっています。
大阪湾の再生
「大阪湾再生推進会議」(国と関西10府県市により構成)において策定された「大阪湾再生行動計画」に基づき、海の環境の回復に向けて、漁業者やNPO等と連携した「魚庭(なにわ)の海づくり大会」や藻場の造成等の取組みを実施しています。
また、大阪湾の汚濁機構の解明や、多様な主体の参画による環境モニタリングネットワークの構築のため、産官学民が連携して「大阪湾再生水質一斉調査」を実施しています。
オアシス整備事業・いきいき水路整備事業
地域の貴重な環境資源であるため池を、水と緑に包まれたオアシスとして総合的に整備するなど、地域の快適な環境づくりを推進しています。
また、農業用水路の改修においても、防災対策を実施するとともに親水護岸や水生植物帯などを設け、周辺小学校の環境学習の場としての活用など、地域が一体となった水辺環境づくりを推進しました。
オアシス整備事業 狭山副池(大阪狭山市)
小学生による活動の様子 長瀬川(八尾市)
水循環の再生
雨水利用の促進
雨水を活用したまちづくりを推進するため、「おおさかレインボウぷろじぇくと!」を推進し、平成17年度から3年間、府民、NPO等と協働で雨水利用のモデル事業を実施してきました。現在は、モデル事業の成果を活用し、市民団体及び市町村等と連携を図り、雨水タンクの設置促進や出前講座の実施等、より広く府民への普及啓発を行っています。
これらの取組みは、ホームページなどで広く情報発信し、雨水利用の普及啓発を進めています。
寝屋川流域水循環系の再生
「寝屋川流域水循環系再生構想」(平成15年6月策定)を基に、寝屋川流域の水質・水量の回復を図るための短期的施策として、地域住民などとの連携により10年間で流域全体でのBOD5mg/Lを目標とする「第二期水環境改善緊急行動計画」(清流ルネッサンスII)を平成16年5月に策定しました。
主な施策内容は、下水道の整備促進、高度処理の推進、合流式下水道の改善、下水高度処理水や他河川からの導水、多自然浄化、ヘドロの浚渫などです。
- 食べ残しや飲み残しが出ないよう、料理は必要な分量を作り、食器には食べきれる(飲みきれる)分だけを入れましょう。
- 食器や鍋の汚れは紙などで拭き取ったり、ヘラでかき取ってから洗いましょう。
- 調理くずや食べ残しが流れてしまわないように水切り袋などを使いましょう。