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更新日:2024年8月26日

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大阪文化賞 過去の受賞者

令和2年度大阪文化賞受賞者の決定

令和2年度の大阪文化賞は、選考委員会で審議の結果、公益財団法人山本能楽堂に決定し、贈呈式を3月26日(金曜日)午後1時からシティプラザ大阪において開催しました。

代表理事の山本氏は、「能という芸能は一人ではできません。シテ方、ワキ方、囃子方、狂言方みんなの協力があってこそ舞台ができあがります。ましてや、能楽堂以外での公演や海外公演では、演者以外にも、テクニカルスタッフや現地のスタッフの方たちと共に、言葉や文化の壁を超えて、みんなで一つの舞台を作って頂いています。そして、今回の受賞は、私たちの活動を見に来てくださる方、見守ってくださる方、さらには大阪府・大阪市の行政の皆様、それからご支援くださる企業や財団、個人の方々の大勢の皆様のご理解・ご支援があっての賞だと感謝の気持ち以外ありません。今回の受賞を機に、今後なおいっそう能楽をはじめ大阪で育まれた上方文化の普及に邁進してまいります。」と述べられました。
歓談 記念撮影 記念撮影2

≪受賞理由≫
公益財団法人山本能楽堂は、文化庁から文化芸術による子供育成総合事業(芸術家の派遣事業)の委託を受け、令和元年8月から令和2年9月にかけ、大阪府内の約80の学校において、能楽のほか様々な分野の芸術家を派遣し、次代を担う子どもたちに大阪の伝統芸能をはじめとする文化・芸術の魅力を伝える活動を展開しました。
また、令和元年9月には、百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に登録されたことを記念したイベントの一環として、新作能「水の輪」を藤井寺市の津堂城山古墳において、地元住民の参加のもと上演しました。
そして、同年9月から10月にかけ、長年交流を続けているブルガリア共和国において、森の再生をテーマにSDGsの実現に取り組む新作能「オルフェウス」を地元の人々とともに上演したほか、3か国5都市において公演を行い、海外と積極的に文化交流を図りました。
さらに、新型コロナウイルス感染症という災禍において、多くの舞台芸術家が上演の機会を失う中、緊急事態宣言が解除された直後の令和2年6月には、全国に先駆け公演の場を提供するとともに、その後も様々な分野の芸術家とともに継続して公演を実施するなど、感染症対策を行いながら大阪の文化芸術の灯を絶やさぬよう取り組んでこられました。また、海外との往来が制限される中、ヨーロッパ最大の演劇祭である「シビウ国際演劇祭」にオンライン参加するなど、コロナ禍においても文化活動を継続し、大阪の文化を世界に発信されました。
このように、同法人は、大阪の文化の継承、発展に寄与する活動を展開するとともに、大阪から世界へ日本文化を積極的に発信するなど、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、今後のさらなる活躍を期待し、大阪文化賞を贈ります。

≪令和2年度選考委員≫(50音順・敬称略)
佐藤 友美子(追手門学院大学地域創造学部教授)
島田 智(毎日新聞大阪本社編集局長)
鳥井 信吾(大阪商工会議所副会頭)
中西 進(大阪女子大学名誉教授)
山梨 俊夫(国立国際美術館館長)

令和元年度大阪文化賞受賞者の決定

令和元年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会での審議を経て、将棋棋士の豊島将之氏に決定し、贈呈式を2月12日(水曜日)午後1時から、大阪府公館において開催しました。
受賞者

≪受賞理由≫
氏は、平成30年9月に王位を獲得し、棋聖と合わせて二冠を達成されました。
令和元年5月には、名人戦初挑戦ながら4連勝と圧巻の戦績で対局を制し、関西の棋士では22年ぶり、平成生まれの棋士としては初の名人を獲得し、史上9人目となる三冠を見事に達成されました。
人工知能(AI)を活用して先の見通しにくい中盤の戦術を磨き、得意の終盤に持ち込むスタイルを築いて、群雄割拠の様相を呈していた将棋界において、この1年間で、まさに、破竹の勢いで功績を重ね飛躍されました。
氏の活躍は、関西の棋士や将棋ファンのみならず多くの人々に感動と夢を与えました。
氏は、大阪にある日本将棋連盟関西本部を拠点として、日本の将棋界の発展に寄与するとともに、その活躍は大阪の文化振興に極めて大きく貢献するものとして、大阪文化賞を贈ります。

≪令和元年度選考委員≫(50音順・敬称略)
安東 義隆(産経新聞大阪本社編集局長)
佐藤 友美子(追手門学院大学地域創造学部教授)
鳥井 信吾(大阪商工会議所副会頭)
中西 進(大阪女子大学名誉教授)
山梨 俊夫(国立国際美術館館長)

平成30年度大阪文化賞受賞者の決定

平成30年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、作家の朝井まかて氏に決定し、贈呈式を2月12日(火曜日)午後2時からシティプラザ大阪において開催しました。

朝井氏は、「大阪在住の作家は、今、とても勢いがあります。いつかは、大阪の文芸・文学に携わる人達と、何か出来たらいいなぁと話をしています。文化こそ、世界と対峙できる力であり、若い人達に受け継いでいけるものではないかと思っています。今回の賞は、せいぜい気張りなはれと背中を押してくださったものだと受け止め、これからも精進いたします。ありがとうございました。」と述べられました。

花束 集合写真 歓談

受賞理由

氏は、平成30年2月、民話をストーリーに取り入れた『雲上雲下』(徳間書店)を発表し、江戸文化や風俗を描いたこれまでの作品とは一線を画す、新境地を開かれました。
その後、同年7月には、江戸時代最大の贈収賄スキャンダル「辰巳屋一件」を題材に、大坂商人の気質や生き様、そして当時の風俗を瑞々しく描き出し、政治や上方と江戸の経済の問題などが絡み合う、歴史エンターテイメント作品『悪玉伝』(KADOKAWA)を発表し、多くの読者から高く評価されました。
また、現存する作品や史料が少ない北斎の娘「お栄(応為)」の人物像を、確かな存在感を与えて作り出した、平成28年3月の著作『眩』(くらら)(新潮社)は、平成29年9月18日にNHKでドラマ化(『眩(くらら)~北斎の娘~』)され、話題を集めました。
このように、氏は、大阪を拠点に、上質の話題作をハイペースで発表し続けるなど、大阪から日本の文学発展に寄与するとともに、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、今後の更なる活躍を期待して大阪文化賞を贈ります。

≪平成30年度選考委員≫(50音順・敬称略)

  • 佐藤 友美子(追手門学院大学地域創造学部教授)
  • 鳥井 信吾(大阪商工会議所副会頭)
  • 中西 進(大阪女子大学名誉教授)
  • 古川 伝(朝日新聞大阪本社編集局長)
  • 山梨 俊夫(国立国際美術館館長)

平成29年度大阪文化賞受賞者の決定

平成29年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、指揮者の井上道義氏に決定し、贈呈式を2月8日(木曜日)午後2時から、シティプラザ大阪において開催しました。

井上氏は「素直にうれしいです。私は、表と裏、善と悪などの相反するものがぶつかり合って、文化が出来るのだと思います。バーンスタイン自身も様々な葛藤の中で「ミサ」を作りました。この作品が大阪で上演できたのは、多くの人が共感し、協力してくれた結果です。今後もこのような機会がどんどん増えることを願います。ありがとうございました。」と述べられました。

受賞者写真 受賞者1 受賞者2
(C)Mieko Urisaka

受賞者3

受賞理由

氏は、魅力的な個性と長年にわたって培われた実力をもって、平成26年4月から平成29年3月まで、大阪フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者として同楽団を牽引し、これまでにないユニークなプログラムの演奏等を通じて、交響楽の世界に新しい風を吹き込むことに尽力されてきました。
首席指揮者として最後の演奏会となった平成29年2月の定期演奏会では、ショスタコーヴィチの代表作である交響曲第11番ト短調「1905年」作品103と、同第12番ニ短調「1917年」作品112を指揮し、多くの聴衆を魅了するとともに、各方面から高く評価されました。
また、氏は、平成29年7月14日、15日に、フェスティバルホールにおいて開催された、同楽団の創立70周年記念公演において、国内で23年ぶりの上演となるバーンスタイン「ミサ」の総監督・指揮・演出を手掛け、オーケストラと歌手、合唱団、バレエダンサーら総勢約200人を類まれな手腕でまとめ、歴史に残る名演を成し遂げるなど、大阪の交響楽団の素晴らしさを全国に知らしめました。
このように、氏の活躍は大阪の音楽文化発展に大きく寄与しており、今後の更なる活躍を期待して大阪文化賞を贈ります。

≪平成29年度選考委員≫(50音順・敬称略)

  • 佐藤 友美子(追手門学院大学地域創造学部教授)
  • 田口 晃也(読売新聞大阪本社常務取締役編集局長)
  • 寺田 千代乃(公益社団法人関西経済連合会副会長)
  • 中西 進(大阪女子大学名誉教授)
  • 山梨 俊夫(国立国際美術館館長)

平成28年度大阪文化賞受賞者の決定

平成28年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、美術家(現代美術)の森村泰昌氏に決定し、贈呈式を2月13日(月曜日)午後2時から大阪府庁本館5階「正庁の間」において、開催しました。

森村氏は、「この個展では、大阪というまち、地域に根ざした展覧会でありたいという思いから、中之島・北加賀屋・釜ヶ崎の3点を文化・表現でつなぐことができました。また、このまちから世界へ発信することが実現し、ご協力いただいたたくさんの皆さまの顔を思い浮かべながら、この賞を受け止めたい」と述べられました。

挨拶 歓談 動画

受賞理由

氏は、現在、生まれも活動拠点も大阪の美術家として、多彩なアートシーンで精力的に活動を続けられ、大阪の文化振興に大変貢献されています。
特に平成28年4月5日から6月19日の間には、国立国際美術館(大阪市北区)において、地元・大阪の美術館で初となる大規模個展「森村泰昌:自画像の美術史-「私」と「わたし」が出会うとき」を開催するとともに、クリエイティブセンター大阪(大阪市住之江区)において、関連企画「森村泰昌アナザーミュージアム」も開催されました。
このように、氏の作品は、自らの肉体を使って、名画の登場人物や映画女優、20世紀の歴史上の有名人物に扮装し、セルフ・ポートレイトとして写真撮影を行うという独特の手法が特徴となっていますが、今回の個展では、昭和60年に発表した出世作「肖像(ゴッホ)」をはじめ、自身初の長編映像作品を含む新作など、約130点が公開されました。その後は、日本にとどまらず、現在はロシア(モスクワのプーシキン美術館)に巡回展示中です。(平成29月1月31日から4月9日まで)
そこで、授賞にあたって、大阪府及び大阪市は、こうした30年以上の長きにわたり取組んでこられた実績をもとに、自画像の美術史の集大成ともいうべき今年度開催の個展の質の高さを評価しました。
今後も大阪の現代美術を牽引し、ますますご活躍されることを期待しまして、ここに大阪文化賞を贈ります。

≪平成28年度選考委員≫(50音順・敬称略)

  • 尾崎 裕(大阪商工会議所会頭)
  • 中西 進(堺市博物館名誉館長)
  • 中村 桂子(JT生命誌研究館館長)
  • 西尾 章治郎(大阪大学総長)
  • 丸山 雅也(毎日新聞大阪本社編集局長)

平成27年度大阪文化賞受賞者の決定

平成27年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、劇団「維新派」主宰・演出家の松本雄吉氏に決定しました。

受賞者写真
撮影:Clippin JAM

受賞理由

氏は、平成26年10月に、大阪市西区中之島GATEにおいて、自身が主宰である劇団「維新派」の公演『透視図』を構成、演出し、上演されました。
『透視図』は、「水都大阪」のシンボル空間となっている中之島GATEに、役者、スタッフが自らの手で作り上げた特設舞台において、川面に映る高層ビル群の明かりを背景に行われました。約40人の役者たちが、「維新派」の独創的なリズムに乗せたセリフを発しながらストーリーを展開し、躍動的でスケールの大きな美しい作品となりました。
また、氏は、昭和45年に劇団「日本維新派」(現在の「維新派」の前身)結成後、脚本・演出家として劇団を率い、「ヂャンヂャン☆オペラ」と名付けた関西弁を生かした独創的なスタイルを確立し、大がかりな特設野外舞台による作品を、国内外で公演し、海外でも高い評価を得ています。
このように、氏の活躍は大阪の野外演劇を牽引し、演劇を通じて大阪の文化を国内外に発信されており、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、ここに大阪文化賞を贈ります。

受賞者メッセージ

久方ぶりの大阪での野外公演は、僕たちだけでなく、たくさんのお客さんが喜んでくれたことが何よりでした。
大阪で維新派を始めて45年。今や、創設メンバーは僕一人だけになりましたが、維新派は僕一人ではなく、役者やスタッフを含めたものだと思っていますので、このような賞をいただけたことを、皆と喜びたいと思います。

《平成27年度選考委員》(50音順・敬称略)

  • 井口 文彦(産経新聞大阪本社編集局長)
  • 佐藤 茂雄(大阪商工会議所会頭)
  • 中西 進(堺市博物館名誉館長)
  • 中村 桂子(JT生命誌研究館館長)
  • 西尾 章治郎(大阪大学総長)

平成26年度大阪文化賞受賞者の決定

平成26年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、大阪府立淀川工科高等学校名誉教諭・吹奏楽部顧問の丸谷明夫氏に決定し、贈呈式を1月6日(火曜日)午後1時からホテルプリムローズ大阪において開催致しました。
丸谷明夫氏は「ただただ、生徒が好きで、音楽が好きで、学校という空間が大好きで子供たちと一緒に活動してまいりました。指揮者は一人では何もできない。演奏する生徒、聴いてくださるお客さんがいないと演奏は成り立たない。これまで支えてくださった方々のおかげで賞をいただいた」と述べられました。

丸谷明夫氏 賞の贈呈 丸谷様指揮

受賞理由

氏は、昭和39年に大阪府立淀川工業高校(現:工科高校)に赴任し吹奏楽部を指導。独特の指導法で生徒一人ひとりの力を最大限に引き出し、平成25年10月「吹奏楽の甲子園」とも呼ばれる全日本吹奏楽コンクール高校の部に35回目の出場(特別演奏含む)を記録しました。あわせて、同大会での「金賞」獲得数も26回と、全国最多記録を更新し続けています。
また、同校吹奏楽部は、コンクールへの出場に加え、年に2回の定期演奏会やマーチング、応援など、観客を飽きさせない、楽しく、感動にあふれる演奏で、多くのファンを惹き付けています。
さらには、大阪のあいりん地区で催される「たそがれコンサート」に、平成2年以降24年続けて出演しています。
氏が同校吹奏楽部を率いて、本年で50年目を迎えます。
氏の音楽への情熱及び活動は、多くの人々の力となるとともに、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、今後のさらなる活躍を期待し、ここに大阪文化賞を贈ります。

《平成26年度大阪文化賞選考委員≫(50音順・敬省略)

  • 池内 清(朝日新聞大阪本社編集局長)
  • 佐藤 茂雄(大阪商工会議所会頭)
  • 中西 進(堺市博物館名誉館長)
  • 中村 桂子(JT生命誌研究館館長)
  • 平野 俊夫(大阪大学総長)

平成25年度大阪文化賞受賞者の決定

平成25年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、歌舞伎俳優の片岡愛之助氏に決定致し、贈呈式は12月25日(水曜日)午後5時30分から、大阪市公館において開催しました。
片岡愛之助氏は「上方歌舞伎を愛しており、一生上方に居を構え大阪・上方の役者として生きていきたい。歌舞伎というものを1人でも多くの方に見ていただき、日本だけでなく世界にもいろんな形で発信していきたい」と述べられました。

片岡愛之助氏の顔写真

受賞理由

氏は、平成25年2月に、大阪松竹座で初の座頭として「二月花形歌舞伎」において、『GOEMON 石川五右衛門』および『新八犬伝』を上演されました。『GOEMON 石川五右衛門』では、自身もフラメンコを披露するなど、従来の歌舞伎にはない大胆な手法を取り入れた新作上演で観客を魅了し、『新八犬伝』は、上方歌舞伎塾の卒塾生らによる「平成若衆歌舞伎」として初演したものを10年半ぶりに再演することにより、関西歌舞伎界が若い才能を育てようと取り組んできた成果を示す作品となりました。また、平成25年7月から放送されたテレビドラマ「半沢直樹」では、金融庁主任検査官役において、圧倒的な存在感を放たれました。このように、氏の活躍が上方歌舞伎塾の卒塾生をはじめ、若手の成長や刺激となり、一時期活気を失いつつあった関西歌舞伎の復活の原動力となっているとともに、歌舞伎を通じて大阪の文化を国内外に発信されており、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、ここに大阪文化賞を贈ります。

≪平成25年度大阪文化賞選考委員≫(50音順・敬省略)

  • 佐藤 茂雄(大阪商工会議所会頭)
  • 谷 高志(読売新聞大阪本社常務取締役編集局長)
  • 中西 進(堺市博物館館長、大阪女子大学名誉教授)
  • 平野 俊夫(大阪大学総長)

平成24年度大阪文化賞受賞者の決定

平成24年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、人形浄瑠璃文楽人形遣いの桐竹勘十郎氏(文楽協会技芸員、特定非営利法人人形浄瑠璃文楽座理事)に決定し、贈呈式を12月26日(水曜日)午後4時から、大阪市公館において開催致しました。
桐竹勘十郎氏は「大阪ゆかりの文楽をみんなが知っている「大阪」になるよう、先人たちが努力をかさねて築き上げた文楽が未来へ続くよう頑張っていく。子どもたちにも、世界中の人たちにも大阪の文楽、日本の文楽の魅力を知ってもらいたい」旨述べられました。

桐竹氏写真

受賞理由

氏は、平成24年7月から8月に、国立文楽劇場夏休み文楽特別公演において、第1部の親子劇場「鈴の音」を上演されました。「鈴の音」は、25年前にこどもが通う幼稚園に実演を頼まれた際に、脚本・演出を自ら手掛け上演したもので、今回、初めての劇場公演に向けて改訂、こどもたちにも楽しめる作品となりました。
また、本公演の技芸に加え、同年8月25日には、アルジェリアと日本の国交樹立50周年を記念した人形浄瑠璃文楽初のアフリカ公演において、団長を務め、超満員の観客に文楽の魅力を伝えました。
このように、氏の活躍は文楽ファンのみならず、未来を担うこどもたちにも人形浄瑠璃文楽を通じて、大阪の文化を伝えるとともに、大阪から世界に向けても発信されており、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、ここに大阪文化賞を贈ります。

≪平成24年度大阪文化賞選考委員≫(50音順・敬省略)

  • 佐藤 茂雄(大阪商工会議所会頭)
  • 中西 進(堺市博物館館長、大阪女子大学名誉教授)
  • 平野 俊夫(大阪大学総長)
  • 若菜 英晴(毎日新聞大阪本社編集局長)

平成23年度大阪文化賞受賞者の決定

平成23年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、知能ロボット学者の石黒浩氏(大阪大学大学院基礎工学研究科教授、ATR石黒浩特別研究室室長(フェロー))に決定いたしました。贈呈式は12月26日(月曜日)午後2時から、大阪市中央公会堂において開催いたしました。
贈呈式では、知事から賞状をお渡しし、「ロボットと演劇の融合という全く新しい分野でのご活躍。さらなる飛躍を期待します」とお伝えしました。
石黒氏は「ロボットの研究範囲は非常に多岐にわたります。ご協力いただいた方々に感謝します」「技術や科学は文化や芸術から生まれるもの。文化賞という、より広い範囲の賞をいただけたことに感激しています。大阪府市もロボット演劇やロボットの振興を応援して欲しい」と述べられました。

受賞者写真

受賞理由

氏は、知能ロボット学者として、劇作家の平田オリザ氏らとともに、世界で初めて「ロボット演劇」の制作に取り組んでこられました。
さらに、平成22年9月には、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2010」において、人間そっくりのアンドロイドと俳優が共演する演劇『さようなら』を上演され、大きな反響を呼び起こしました。その後も、23年8月の大阪公演をはじめ、国内外で多数上演され、多くの観客を魅了し続けてこられました。また、23年4月発行の「どうすれば『人』を創れるか」をはじめとする著作において、こうした活動や研究の成果を分かりやすく著し、人々に「ロボット演劇・アンドロイド演劇」のすばらしさ、可能性の広がりを紹介されました。
このように、氏の活躍はロボット工学の分野にとどまることなく、大阪から世界に向けて、科学と芸術の融合という新境地を開くとともに、各分野のさらなる発展を期待させるものであり、大阪の文化振興への貢献は極めて大きく、ここに大阪文化賞を贈ります。

《平成23年度大阪文化賞選考委員》(50音順・敬称略)

  • 泉 宣道(日本経済新聞大阪本社編集局長)
  • 佐藤 茂雄(大阪商工会議所会頭)
  • 中西 進(奈良県立万葉文化館館長、大阪女子大学名誉教授)
  • 平野 俊夫(大阪大学総長)

平成22年度大阪文化賞受賞者の決定

平成22年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、囲碁棋士の井山裕太氏に決定いたしました。
贈呈式は12月17日(金曜日)午後5時30分から、大阪府公館において開催いたしました。

井山裕太氏写真

受賞理由

氏は、平成21年10月15日に行なわれた第34期囲碁名人戦第5局に勝利し、史上最年少の20歳4ヶ月で名人位を獲得されました。
これは、名人を含む囲碁界の七大タイトルの中でも史上最年少記録であり、関西の棋士が名人になることも初の快挙でした。そして、本年10月7日には第35期囲碁名人戦第4局に勝利し、4連勝で初防衛を果たされました。この快挙は、改めて日本の伝統文化を広く世に知らしめたばかりか、とりわけ文化に志す少壮の人々に興奮と勇気を与えました。今後もさらに他の国内タイトルの獲得や世界大会での一層の活躍が期待されるでしょう。
氏の活躍は囲碁界だけでなく、大阪における文化活動を一層盛り上げ、大阪の文化振興に大きく貢献するものとして、ここに大阪文化賞を贈ります。

《平成22年度大阪文化賞選考委員》(50音順・敬称略)

  • 飯塚 浩彦(産経新聞大阪本社編集局長)
  • 佐藤 茂雄(大阪商工会議所会頭)
  • 中西 進(奈良県立万葉文化館館長、大阪女子大学名誉教授)
  • 鷲田 清一(大阪大学総長)

平成21年度大阪文化賞受賞者の決定

今年度の大阪文化賞の受賞者は、選考委員会で審議の結果、現代美術作家で京都造形芸術大学教授のヤノベケンジ氏に決定いたしました。贈呈式は12月9日(水曜日)午後2時から、大阪府公館において開催いたしました。

21年度受賞者

受賞理由

「水都大阪2009」において、氏はアートプロジェクトを主導し、斬新なイメージを構築して、人々に強烈に印象付けました。
火と水を吹きあげ、縦横無尽に動くアート船『ラッキードラゴン』を新たに制作して圧倒的な注目を浴びるとともに、『ジャイアント・トらやん』や『森の映画館』など、多くの現代美術作品を提供し、「トらやんの大冒険」としてプログラムを展開。水の回廊や歴史的建造物など、水都大阪を舞台に展開された壮大な物語は、多くの人々にこれからの大阪の夢や未来を考える機会を与えてくれました。
このように「水都大阪2009」のアートプロジェクトへの貢献は極めて大きく、氏の活躍は大阪の文化振興に大きく寄与するものです。

《平成21年度大阪文化賞選考委員》(50音順・敬称略)

  • 中西 進(奈良県立万葉文化館館長、大阪女子大学名誉教授)
  • 野村明雄(大阪商工会議所会頭)

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