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地方債(府債)について
地方債の役割
地方債とは、地方公共団体が資金調達のために負担する長期借入金(一会計年度を超えるもの)です。地方債を財源とすることができる事業は、法律(地方財政法第5条等)で決められていて、道路、公園、学校等の公共施設の整備や災害復旧事業、また交通事業・病院事業などの公営企業のための経費などに限定されています。
地方債には次のような役割があります。
1.住民負担の世代間の公平のための調整
地方公共団体は、道路、公園、学校等の公共施設の整備を行っていますが、これらの公共施設は、将来にわたって利用することができます。地方債という制度がなければ、整備したときの住民の負担(税金など)となり、税金等で負担した世代とその公共施設を利用した世代間の不公平が生じます。そこで、公共施設の整備を地方債で行うことにより、それを利用する将来の住民に地方債の元利償還金という形で負担していただき、世代間の負担の公平を調整するという役割を果たしています。
2.財政支出と財政収入の年度間調整
災害復旧や大規模な建設事業など、一時的に多額の経費が必要となった場合に、地方債により資金を調達することで、事業をスムーズにすすめて行くことができます。また、地方債の元利償還金という形で、後年度にその経費の支払いを平準化することができます。
3.一般財源の補完
大阪府をはじめ地方公共団体の財政状況は、大変厳しい状況です。しかし、住民の皆さんにとって必要な事業を、財政が苦しいからといってやみくもに止める訳にはいきません。このように、税金などの収入が落ちこんだときに、地方債により資金を調達し、必要な事業を実施し、将来償還をするという大切な役割も持っています。
※地方債の借入先として主なものは、次のとおりです。
- (1)公的資金(財政融資資金、地方公共団体金融機構資金)
- (2)民間等資金(金融機関を通じて債券市場から調達する資金(市場公募資金)、銀行等から借入れる資金(銀行等引受資金))
地方債は、地方税及び地方交付税を担保にした債務であり、地方債の協議制度のもと、地方債の元利償還金は、地方財政計画、地方交付税の算定を通じて財源保障される仕組みとなっています。