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箕面川ダム
箕面川ダム
箕面川は大阪府北部の箕面市、池田市、豊中市、兵庫県伊丹市の市街地を通り、淀川水系猪名川に合流する一級河川です。
箕面川ダムは箕面国定公園内に位置するということで、自然や景観に特に注意を払いながら昭和47年に建設を開始し、昭和58年に完成しました。
また、平成5年6月には当ダムにおける自然環境保全に対する一連の取り組みが評価され、環境庁が後援する環境賞の優良賞を受賞しました。
位置 | 大阪府箕面市 栗生間谷 |
形式 | 中央コア型ロックフィルダム |
堤高 | 47m |
堤頂長 | 222.5m |
提体積 | 60万m3 |
湛水面積 | 0.15km2 |
総貯水容量 | 200万m3 |
ダム標準断面図
計画高水流量配分図
自然環境の保全と回復
箕面国定公園内に位置する箕面川ダム。この豊かな自然を保ち、工事後のすみやかな環境回復を実現するため、事前に周辺の自然環境保全・回復のための調査研究をおこない、これに基づくさまざまな自然回復工事を実施しました。
その後、追跡調査を実施した結果、自然回復工事の効果が明確に認められました。
自然回復工事の一例として、貯水池斜面の緑化について紹介します。
ダム完成後に行う試験湛水によって常時満水位以上まで水位が上昇し、貯水池斜面の植物は死滅してしまいます。
そこで、この箇所では次のような対策をおこないました。
- 水位が上昇する前に常時満水位以下の斜面から森林表土を集めて保存する。
- 試験湛水後、貯水池斜面に土留めなどをおこない、表土の流出を防止する。
- 保存しておいた森林表土を植物の種子と土が混合した状態で貯水池斜面に吹き付ける。
この自然回復工事の結果、下の写真に見られるように湛水前の植生に近い状態で早期の緑化が実現できました。
貯水池斜面の緑化前の状況.A
貯水池斜面の緑化後の状況.A
貯水池斜面の緑化前の状況.B
貯水池斜面の緑化後の状況.B
大阪府都市整備部河川室河川整備課