第1 編道路構造物設計基準(5)

更新日:2010年3月24日

1−9   管 渠
1−9−1 設計方針
1−9−2 設計条件
1−9−3 管渠径決定図表
1−9−4 管渠基礎形式選定図
1−9−5 管渠の適用土かぶり
1−10 U型側溝
1−11 L型側溝
1−12 PU型側溝
1−13 U型水路
1−14 集水桝設置間隔

 


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1−9   管 渠

1−9−1   設計方針

1.管径は0.2m〜2.0mまで20種類とする。又管の種類は遠心力鉄筋コンクリート管及びコア式プレストレスコンクリート管の1〜3種とする。

2.基礎は90°、180°、360°固定基礎の3種類とする。

3.基礎形式は施工方法、土質、自動車荷重の有無により選定するものとする。

  1. 自然地盤または、締め固めた盛土を床堀して埋設する形式(溝型Ditch型)
     ・活荷重を考慮するもの
      ア)粘性土、砂質土の場合
  2. 自然地盤または、締め固めた盛土に管を設置し、その上に盛土する形式(突出型Project型)
     ・活荷重を考慮するもの
      ア)粘性土の場合
      イ)砂質土の場合

1−9−2 設 計 条 件

1.流量公式はマニング式、流出量公式は合理式を用いる。
  マニング式における粗度係数は、コンクリート二次製品0.013、場所打コンクリート0.015とする。

資料

 土木構造物標準設計:建設省、昭和61年2月
 土木構造物標準設計第1巻の手引き:建設省土木研究所編、昭和61年2月
 道路土工カルバート工指針:日本道路協会、平成11年3月

1−9−3 管渠径決定図表

管渠径決定図表

流出量公式と流量公式

注)

  1. 本表は側溝満流の場合の値である。したがって設計においては、ゴミ、土砂等による排水断面の損失を考慮しなければならない。
  2. 設計集水面積は、道路部を集水域とした場合の合理式による逆算値である。よって、対象集水域が山地、田畑、宅地等道路以外のものについては適用できない。

適用例 1

設計流量2.0m3/sec  側溝こう配 1.0%の場合側溝断面は?

本表の設計流量は満流時であるから、安全を考え最大9割に押さえるとすれば
Q=2.0/0.9=2.22m3/sec
この場合管径 900と管径 1000の中間に来るから 1000mmを用いる。
この時の流速は約 3.3m/secである。(上図○印)

適用例 2

道路集水幅 10.0m 管勾配 0.5%で管径 300mmを用いる場合管延長は何mまで可能か?

上表より設計集水面積は3300となる。
道路延長= 3300/10.0= 330m
安全のため9割に押さえるとすれば 330× 0.9=297mとなる。

1−9−4 管渠基礎形式選定図

管渠基礎形式選定図

画像です。コンクリート製パイプカルバート基礎形式選定図

画像です。コンクリート製パイプカルバート基礎形式選定図

1−9−5 管渠の適用土かぶり

 コンクリート製パイプカルバートの適用土がぶり

 表1−9−2〜表1−9−4は、1−9−4の図1−9−2〜図1−9−4の基礎形式選定図を作成した基礎資料である。
 基礎形式選定図で判読不明な詳細な土かぶりを数値で示し補足を行った。なお、各表の埋設条件は表1−9−1のとおりである。

表 番 号埋 設 形 式 基 礎 形 式 埋 戻 土
表 1−9−2

突 出 型

コンクリート基礎

粘性土

表 1−9−3

突 出 型

コンクリート基礎

粘性土

表 1−9−4

溝 型

コンクリート基礎

粘性土・砂質土

             表 1−9−1 埋 設 条 件

画像です。コンクリート製パイプカルバートの適用土かぶり

画像です。コンクリート製パイプカルバートの適用土かぶり

画像です。コンクリート製パイプカルバートの適用土かぶり

1−10 U型側溝

U型側溝

注) 本表は側溝満流の場合の値である。したがって設計においては、ゴミ、土砂等による
   排水断面積の損失を考慮しなければならない。

適用例

設計流量0.5m3/sec  側溝こう配 1.0%の場合側溝断面は?

 本表の設計流量は満流時であるから、安全を考え最大9割に押さえるとすれば
 Q=0.5/0.9=0.56m3/sec
 この場合1213の中間に来るから13500×600の断面を用いる。
 この時の流速は約2.1m/secである。(上図○印)

資料

 土木構造物標準設計:建設省制定、平成12年9月
 土木構造物標準設計第1巻の手引き:建設省土木研究所編、平成12年9月
 道路排水工指針:日本道路協会、昭和62年6月

1−11 L型側溝

L型側溝

注) 本表は側溝満流の場合の値である。したがって設計においては、ゴミ、土砂等による排水断面積の損失を考慮しなければならない。

適用例

設計流量0.10m3/sec  側溝こう配1.0% 法こう配N=0.3の場合側溝断面は?

 本表の設計流量は満流時であるから、安全を考え最大9割に押さえるとすれば
 Q=0.10/0.9=0.11m3/sec
 この場合23の中間に来るから3300×300の断面を用いる。
 この時の流速は約1.5m/secである。(上図○印)

資料

 土木構造物標準設計:建設省制定、平成12年9月
 土木構造物標準設計第1巻の手引き:建設省土木研究所編、平成12年9月
 道路排水工指針:日本道路協会、昭和62年6月

1−12 PU型側溝

PU型側溝

注) 本表は側溝満流の場合の値である。したがって設計においては、ゴミ、土砂等による排水断面積の損失を考慮しなければならない。

適用例

設計流量0.20m3/sec  側溝こう配0.5%の場合側溝断面は?

 本表の設計流量は満流時であるから、安全を考え最大9割に押さえるとすれば
 Q=0.20/0.9=0.22m3/sec
 この場合67の中間に来るから7450×450の断面を用いる。
 この時の流速は約1.5m/secである。(上図○印)

資料

 土木構造物標準設計:建設省制定、平成12年9月
 土木構造物標準設計第1巻の手引き:建設省土木研究所編、平成12年9月
 道路排水工指針:日本道路協会、昭和62年6月

PU型側溝

注) 本表は側溝満流の場合の値である。したがって設計においては、ゴミ、土砂等による排水断面積の損失を考慮しなければならない。

適用例

設計流量0.20m3/sec 側溝こう配0.5%の場合側溝断面は?

 本表の設計流量は満流時であるから、安全を考え最大9割に押さえるとすれば
 Q=0.20/0.9=0.22m3/sec
 この場合45の中間に来るから 5400×400の断面を用いる。
 この時の流速は約1.5m/secである。(上図○印)

資料

 土木構造物標準設計:建設省制定、平成12年9月
 土木構造物標準設計第1巻の手引き:建設省土木研究所編、平成12年9月
 道路排水工指針:日本道路協会、昭和62年6月

1−13 U型水路

U型水路

注) 本表は側溝満流の場合の値である。したがって設計においては、ゴミ、土砂等による排水断面積の損失を考慮しなければならない。

適用例

設計流量0.20m3/sec  側溝こう配0.5%の場合側溝断面は?

 本表の設計流量は満流時であるから、安全を考え最大9割に押さえるとすれば
 Q=2.0/0.9=2.22m3/sec
 この場合23の中間に来るから31000×1000の断面を用いる。
 この時の流速は約2.1m/secである。(上図○印)

資料

 土木構造物標準設計:建設省制定、平成12年9月
 土木構造物標準設計第1巻の手引き:建設省土木研究所編、平成12年9月
 道路排水工指針:日本道路協会、昭和62年6月

1−14 集水桝設置間隔

 集水桝設置間隔

集水桝最大設置間隔表

注)

  1. 本表は、格子状集水桝蓋使用の場合にのみ適用する。
  2. 本表適用にあたっては、ゴミ、土砂等による目づまりを考慮しなければならない。
  3. 集水幅とは、対照となる集水桝に流入する道路部集水域の幅員である。通常、道路横断勾配が両面勾配のときは道路総幅員の1/2となる。
  4. 車道部横断勾配2%、1.5%による差異は、あまりないので2%、1.5%とも共通とする。
  5. 桝間隔が広すぎると、維持管理上支障があるので、30m程度を上限とする。

集水桝設置間隔の公式

資料

 道路排水工指針:日本道路協会、昭和62年6月

このページの作成所属
都市整備部 道路室道路環境課 交通安全施設グループ

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