保全地域・活動

更新日:2024年1月18日

大阪の自然環境ギフチョウ里山調査

ライン

大阪府自然環境保全地域大阪府緑地環境保全地域

 

 こちらでは、自然環境保全条例に基づく自然環境保全地域(全5箇所)、
緑地環境保全地域(全3箇所)について、ご紹介します。
 ご覧になりたい地域名をクリックすると、各指定地域の特徴、区域設定、
制限事項、アクセス等に関する詳細にジャンプします。
大阪府自然環境保全地域
(大阪府自然環境保全条例第十一条)
本山寺
(高槻市)
 樹齢100年以上と思われる高木とモミ、ツガ、カシ類などの
優れた天然林を有している地域。
妙見山
(能勢町)
 府内で2箇所に生育が限られるブナ林とアカガシなどの
常緑広葉樹が混じった林層が見られる地域。
若山神社
(島本町)
 樹齢200年前後のコジイを優先種とする極相状態に近い
林層を有する府下でも有数のシイ林。
美具久留御魂神社
(富田林市)
 樹齢200年前後のコジイをはじめ、ナナメノキ、アラカシ、
サカキがみられる典型的なシイ林。
意賀美神社
(岸和田市)
 コジイを主とする府下有数の暖地性照葉樹林。地域内には
樹高17mにも及ぶホルトノキも存在する。
大阪府緑地環境保全地域
(大阪府自然環境保全条例第十六条)
三草山
(能勢町)
府内でもまれなナラガシワの樹林を有する樹林地で、蝶類の
仲間で分布が局限されているミドリシジミ類10種が生息する地域。
地黄湿地
(能勢町)
低山地内の谷部に位置する府下有数の規模の湧水湿地。
湿地特有の植物や生息地が限定される希少な動物が見られる地域。
豊能町木代地区
(豊能町
スギ、ヒノキの人工林とアカマツから遷移したコナラが優占する二次林を
有する地域
自然環境保全地域、緑地環境保全地域に関するお問合せは、自然環境グループまで。




 本山寺(ほんざんじ)自然環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 昭和53年1月20日

指定位置

 高槻市大字原地区内(本山寺所有地)

保全区域

 寺を中心とした 14.32ha(うち特別地区14.32ha)

指定理由

 
 高槻市北部にある本山寺を中心とした周辺地域は、標高500メートル
前後で比較的市街地に近いところに位置しているにもかかわらず、
自然環境が良好な状態で保全されている。また、100年生以上と思われる
高木が多く、一部にはモミ、ツガ、カシ類などのすぐれた天然林があり、
また植物の種類でも淀川北部の山地では随一といってよい豊富な
ところでもある。
 このことから大阪府自然環境保全地域(全域を特別地区)に指定して、
保全を図っている。

アクセス

 JR高槻駅北口(外部サイト)から市営バス<原大橋>行き「神峰山口」下車、約6km

参 考

 たかつき歴史Web(外部サイト)(本山寺の概要が紹介されています。)


 妙見山(みょうけんざん)自然環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 平成元年4月28日

指定位置

 能勢町野間中の一部(真如寺所有地)

保全区域

 寺を中心とした 9.50ha(うち特別地区5.75ha)

指定理由

 
 能勢町南東部の妙見山山頂付近と、和泉葛城山などに限られており、
西南日本のブナ林が標高1,000m以上に分布している中で比較的低高度
地帯(標高662m)に生育するため、アカガシなどの常緑広葉樹が混じった
林層をもっている学術的にも貴重な樹林である。
 また、妙見山は、鳥類の種類も多く、82種類が確認されているほか、
オオサンショウウオ、カジカガエルなどの両生類やムカシトンボ、ハッチョウ
トンボ、ゲンジボタルなどの指標昆虫のほか多種類の昆虫が見られるなど、
豊かな自然生態系も有している。
 都市化の進んだ大阪府下の近郊にこのようなブナ林が見られることは
珍しく、豊かな自然と接することの少ない府民にとって自然とのふれあいの
場としても重要であることから、大阪府自然環境保全地域(全域を特別地区)
に指定して、保全を図っている。

アクセス

 能勢電鉄「妙見口」からバスまたは徒歩にて「妙見ケーブルのりば」へ。
妙見ケーブルとリフトで山上へ。

参 考

 能勢妙見山公式ホームページ(妙見山の由来や行事、詳細なアクセス等
が紹介されています。)


 若山神社(わかやまじんじゃ)自然環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 平成元年4月28日

指定位置

 島本町大字広瀬の一部(若山神社所有地)

保全区域

 社屋の西方に隣接する11.03ha(うち特別地区6.50ha)

指定理由

 
 北摂山地の東端の山腹に位置し、京都府境にも近く、眼窩に桂川、
宇治川、木津川の三川合流の景観が見渡せ、また、周囲には旧離宮の
水無瀬宮、楠公ゆかりの桜井駅跡、天王山古戦場などがあり、歴史的環境
にも恵まれた景勝の地でもある。
 本神社の社叢は、樹齢200年前後のコジイを優先種とする極相状態に近い
林層を呈し、府下でも有数のシイ林である。また、シイ林の周囲をシラカシが
取り巻くように成長しているが、これはシイ林とカシ林が棲み分けた結果と
考えられ、学術的にも貴重である。
 このような良好な自然環境を有する地域が開発の進む都市近郊に存在
することが珍しく、かつ学術的にも貴重であることから大阪府自然環境保全
地域に指定し、保全を図っている。

アクセス

 阪急水無瀬駅から、阪急バス「若山台センター」下車。北西へ徒歩30分。

参 考

 島本町の自然・環境(外部サイト)
(島本町内の史跡等について紹介されています。)


 美具久留御魂神社(みぐくるみたまじんじゃ)自然環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 平成元年4月28日

指定位置

 富田林市宮町の一部(美具久留御魂神社所有地)

保全区域

 社屋に隣接する山林 2.16ha(うち特別地区2.16ha)

指定理由

 
 富田林丘陵の東辺部に位置し、コジイを主とする極相状態に近い
広葉樹林。林内は樹齢200年前後のコジイをはじめ、ナナメノキ、アラカシ、
サカキなどがみられ、丘陵地の典型的なシイ林となっており、河内地方では
最古の神社の一つとされている。
 また、近年、「河内ふるさとのみち」も整備され、緑と歴史に包まれた場
としても広く府民に親しまれている
 このように、都市近郊に残る貴重な自然環境が残っている一方、周囲は
開発が進んでおり、今後一層の保全が必要であることから、大阪府
自然環境保全地域に指定し、保全を図っている。

アクセス

 近鉄喜志駅南西へ徒歩、約1km


 意賀美神社(おがみじんじゃ)自然環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 平成元年4月28日

指定位置

 岸和田市土生滝町の一部(意賀美神社所有地)

保全区域

 社屋の周囲 1.32ha(うち特別地区1.17ha)

指定理由

 
 岸和田市西南部の神於山の北西山麓に位置し、コジイを主とする
広葉樹林をなしている。林内には、ミミズバイ、ホルトノキ、タイミンタチバナ、
ツルコウジといった府下でも珍しい植物が見られ、特にホルトノキは、
高さ17mにも及ぶ巨大なものがある。このシイ林は、暖地性の樹種が
数多く見られるなど、典型的な暖地性照葉樹林で府下でも有数の樹林
である。 また、同様の種組成を持つシイ林としては府下で最も北に位置し、
学術的にも貴重である。
 このことから、大阪府自然環境保全地域に指定し、保全を図っている。

アクセス

 JR東岸和田駅から南海ウイングバス白原車庫行きで宮の台下車すぐ 

参 考

 風物百選(岸和田市HP)(岸和田市内の自然・風景を紹介)


 三草山(みくさやま)大阪府緑地環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 平成4年9月9日

指定位置

 能勢町上杉の一部、長谷の一部
(民有地:稲地生産森林組合、平野区共有、神山区共有、上杉区共有))

保全区域

 山頂の南東部周辺 14.48ha(うち野生動植物保護地区14.48ha)

指定理由

 
 能勢町南部にあたる三草山は、標高564mの独立峰で、その山麓には
幾多の街道がとおり、かつては平家物語の三草合戦の巻の舞台にもなった
場所である。また、付近では、他に例のないガマ式水路(石積みのトンネル
水路)をもつ棚田が残っており、古くからの里山的景観を残している。
 本地域の指定区域は、府下でもその生育がまれなナラガシワを含む落葉
広葉樹の二次林となっており、局所的にしか生息せず、三草山が日本の分布
の東限にあたるヒロオビミドリシジミや、希少種ウラミスジシジミなど、日本に
生息するミドリシジミ類24種のうち10種が生息し、学術上貴重な地域と
なっている。
 しかし、二次林が利用されなくなり、放置された結果、ミドリシジミ類の生育
に必用な開放的な林層が失われつつあること、マニア等による盗伐等が
見られたこと、樹林地の転用などにより、周辺では同様の環境が失われつつ
あることなどから、大阪府緑地環境保全地域に指定し、保全を図っている。

アクセス

 能勢電鉄「山下駅」より阪急バス「森上」下車、徒歩約60分

参 考

 (公財)大阪みどりのトラスト協会HP(本地域の保全管理・活動を行っています。)
 
三草山緑地環境保全地域 保全計画書 [PDFファイル/478KB]
 三草山緑地環境保全地域 保全計画書 [Wordファイル/4.05MB]

注意事項

・本地域は、全域を野生動植物保護地区に指定しており、保全計画に基づく
調査目的以外での“すべての動物種”の捕獲、殺傷等を禁止しています。


 地黄湿地(じおうしっち)大阪府緑地環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 平成10年6月29日

指定位置

 能勢町地黄の一部(公有地:地黄財産区)

保全区域

 湧水湿地とその周辺の集水域17.70ha(うち野生動植物保護地区17.70ha)

指定理由

 
 能勢町地黄地区に位置する面積約1haの湧水湿地で、低山地内の谷部に
位置する。上流に人家等がないため湧水は清澄で、ミズゴケの発達した
富栄養化の進んでいない、自然度の高い湿地となっている。
 本湿地は、陸域、水辺、水域の連続的な変化により多様な環境を形成し、
特に各地で減少が懸念されているサギソウ、トキソウ、ミズトンボ、ムラサキ
ミミカキグサ等の湿地特有の希少な植物種が多数確認されている。また、
モリアオガエル、ハッチョウトンボ等、府内でも生息地が限定されている
動物種の生息も確認されている。
 このように大きな湿地と多様な動植物が生息、生育している湧水湿地は、
府内でほとんどみられることがなく、極めて重要な存在であることから、
大阪府緑地環境保全地域に指定し、保全を図っている。

アクセス

 能勢電鉄「山下駅」より車で約30分

参 考

 (公財)大阪みどりのトラスト協会HP(本地域の保全管理・活動を行っています。)
 
地黄湿地緑地環境保全地域 保全計画書 [PDFファイル/467KB]
 地黄湿地緑地環境保全地域 保全計画書 [Wordファイル/5.6MB]

注意事項

・当該区域は、林道に隣接していますが?湿地の保全及び土地所有者の
意向により、区域内には自由に立ち入りすることはできませんので、
ご注意ください。
・本地域は、野生動植物保護地区に指定しており、保全計画に基づく調査
目的以外での21種類(詳細は保全計画書参照)の動植物の捕獲、殺傷等を
禁止しています。

 豊能町木代地区(とよのちょうきしろちく)大阪府緑地環境保全地域

 詳細情報

指定年月日

 平成26年7月18日

指定位置

 豊能町木代の一部(私有林)

保全区域

 府立自然公園に隣接する森林4.78ha

指定理由


 
豊能町の東端に位置し、茨木市との境である稜線から北西に広がる斜面で、
スギ、ヒノキの人工林と、アカマツ・コナラなどからなる二次林で構成されている。
 稜線を挟んだ茨木市域は、大阪府立北摂自然公園多留見地区に指定されて、
その豊かな自然環境は、自然歩道の利用を通じ府民に親しまれている。
 本地域は、隣接する大阪府立北摂自然公園と合わせ一体的に里山の様相を呈し、
生物多様性の観点からも重要な地域資源であることから、緑地環境保全地域に指定し、
本地域一帯の良好な緑地環境の保全を図るものである。

参 考

 豊能町木代地区緑地環境保全地域 保全計画書 [Wordファイル/688KB]
 豊能町木代地区緑地環境保全地域 保全計画書 [PDFファイル/996KB]


 


大阪の野生生物リンク

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自然環境リンク


このページの作成所属
環境農林水産部 みどり推進室みどり企画課 都市緑化・自然環境グループ

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