第4章 基本方針3

更新日:2019年8月20日

基本方針3 障がいのある子ども一人ひとりの自立を支援します

現状と課題

○ 「ともに学び、ともに育つ」教育をさらに推進するため、支援学級・支援学校だけでなく、幼稚園、小・中学校の通常の学級や高校等すべての学校での多様な学びの場を用意する必要があります。

○ 知的障がい支援学校に在籍する児童・生徒が増加する中、現在、府内4地域で新校整備をすすめていますが、今後のさらなる児童・生徒数の増加等を見据えた対応が必要です。

府立支援学校の幼児児童生徒数の推移


○ 知的障がい支援学校における「職業コース」設置やたまがわ高等支援学校の整備等により知的障がい支援学校卒業生の就職率は徐々に上がっていますが、全国平均とは未だ隔たりがあり、就労へ向けた取組みを一層充実していく必要があります。

知的障がい支援学校卒業生の就職率の推移


○ これまでから一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援に取り組んできていますが、今後さらに障がいのある子どもの自立と社会参加が促進されるよう、連続性のある支援体制を整備していく必要があります。

○ 発達障がいのある子どもへの発達段階に応じた一貫した支援体制の整備が求められる中、すべての学校における支援を充実していく必要があります。

府内の公立小・中学校の支援学級における「個別の教育支援計画」の作成率の推移

 

基本的方向

○ 「ともに学び、ともに育つ」教育をさらに推進し、支援を必要とする幼児・児童・生徒の増加や多様化に対応した教育環境の整備をすすめます。

○ 障がいのある子どもの自立と社会参加の促進に向け、関係機関と連携し、就労をはじめとした支援体制を充実します。

○ 「個別の教育支援計画」や「個別の指導計画」の活用を促進し、幼・小・中・高の発達段階の連続性を大切にした一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援を充実します。

○ 関係部局が連携し、発達障がいのある子どもへの一貫した支援を充実します。

○ 私立学校における障がいのある子どもが安心して学べる学校づくりの支援に努めます。

   

重点取組

重点取組15 支援を必要とする児童・生徒の増加や多様化に対応した環境整備

府立支援学校の教育環境の整備

 「府立支援学校施設整備基本方針」(平成20年度策定)に基づき、知的障がい支援学校の新校整備をすすめるとともに、今後とも在籍者数の増加が予想されることから、将来の児童・生徒数についての再推計を踏まえた対応方策の検討を行い、府立支援学校の教育環境の整備をすすめます。

 また、府立視覚支援学校について、耐震性の確保に向けた建替えや視覚障がい者の社会参加と自立を促進するための教育課程等の再編など、教育環境の整備をすすめます。

小・中学校の教育環境の整備

 小・中学校における障がいのある児童・生徒に対する教育環境を整備するため、支援学級や通級指導教室の増設、医療的ケアを必要とする児童・生徒への支援などに取り組みます。

高校における障がいのある生徒の学習機会の充実

 府立高校における障がい等により学校生活に配慮を要する生徒に対し、生徒の状況に応じたサポートをするための人材を配置し、適切な支援に向けた取組みを充実します。また、知的障がいのある生徒が高校でともに学ぶ取組みである自立支援推進校・共生推進校の充実を図ります。

 

重点取組16 就労を通じた社会的自立支援の充実

府立支援学校における就労支援の充実

 職業学科を設置する知的障がい高等支援学校の整備を計画的にすすめるとともに、これらの学校を就労支援の拠点として位置づけ、企業開拓等を行うコーディネート機能を構築するなど、府立支援学校における就労支援の充実に取り組みます。

就労に向けた支援体制の充実

 教育・福祉・労働等の関係部局が国や企業等と連携し、職場実習の支援や企業開拓等をすすめるなど、支援学校在籍中から卒業後を見通した、就労に向けた支援体制の充実に取り組みます。

  

重点取組17 一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援の充実

すべての学校における支援教育の専門性向上

 公私立の学校において、支援教育コーディネーターを中心とした校内支援体制の充実を図ります。また、府立支援学校が地域におけるセンター的機能を発揮し、幼稚園・小学校・中学校・高校等からの要請に応じ適切な支援を行い、教員等の専門性の向上を図るとともに、府立高校において自立支援推進校等の成果を活用した取組みをすすめます。

「個別の教育支援計画」等の充実と活用促進

 教育・福祉・医療・労働等の関係機関や専門家との連携・協力、本人や保護者の参画のもと、学校において障がいのある児童生徒の「個別の教育支援計画」等を作成・活用するとともに、校種間の円滑な引継ぎを行い、乳幼児期から学校卒業後を見通した一貫した支援を計画的・組織的に行います。

 また、「個別の教育支援計画」を軸として、早期からのキャリア教育にも取り組みます。

   

重点取組18 発達障がいのある幼児・児童・生徒への支援

学齢期における発達障がいのある幼児・児童・生徒への支援の充実

 発達障がいのある幼児・児童・生徒に対して、個々の特性に応じた指導を行うため、「個別の教育支援計画」等の作成と活用促進を図るとともに、関係部局が連携し、教員等の専門性の向上や地域で相談等を行う支援機関の整備に取り組むなど、発達段階に応じた一貫した支援を行います。

 また、発達障がい等のある児童・生徒を含むすべての子どもにとって「わかる・できる」授業づくり・集団づくりについての研究・普及や、自立した社会生活に必要な力を育成するため、府立高校におけるキャリア教育等の取組みを推進します。

 

重点取組19 私立学校における障がいのある子どもへの支援

障がいのある子どもが安心して学べる学校づくりへの支援

 私立学校において障がいのある子どもが安心して学校生活が送れるよう、学習機会の充実や障がい理解教育の推進のために私学が独自で実施する研修会等に対して支援します。

 

 

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このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 教育政策グループ

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