これまでも、安全に教育・保育が実施できるよう登園時の出欠確認や保育活動の場面転換時毎の人数確認の徹底、降園時の保護者への引渡し確認を確実に行うほか、園内外の活動それぞれの場面ごとに児童の人数や健康状態を確認するなど、より一層の安全管理の徹底に取組んでいただくよう周知しているところです。しかしながら、置き去り事案は引き続き発生しています。
各保育施設におかれましては、以下の事案を参考に、児童の安全のため、今一度、施設において場面転換時の確認体制を点検されるようお願いします。
・他の児童に気を取られた際などに人数確認が不十分になり置き去りが発生している。
・公園から園に帰る時など、場面転換時に人数確認が不十分となっている。
・死角のある所で、少し目を離した際に児童が見当たらなくなっている。
・場面転換時は注意が必要であるにもかかわらず、その認識ができておらず、人数確認を行っていない。
認定こども園(幼保連携型、保育所型)、保育所、認可外保育施設の各施設より(市町村を経由して)報告された置き去り事案については、以下のとおりです。
発生年月 | 施設種別 | 発生状況 | 発生場所 | 置き去り時間 | 健康被害 | 推測される主な原因 |
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令和5年7月 | 認可保育所 | 保育士が、保育室で次のプログラムの準備をしていた当該児童に気づかず、保育室を出る際に施錠したことで、当該児童が置き去りになった事案。その後、登園した児童により発見された。 | 施設内(室内) | 11分 | なし | 児童の所在確認の不足 |
令和5年7月 | 認可保育所 | 登園後も興奮状態であった当該児童を保育室前で職員が見守っていたが、他児から話しかけられ、応答した間に玄関より抜け出した。その後、見守りのカメラ映像から施設外へ抜け出したことが判明、捜索中の職員が当該児童を児童の自宅前にて発見した事案。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 12分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和5年5月 | 認可保育所 | 園庭にて集団遊びを行っていた当該児童が、園庭から建物内へ1人で向かったが、職員は気づいていなかった。園庭での活動を終えて、保育室へ戻る際、玄関で人数確認を行わず、また、廊下で目視での人数確認を行うも数を誤認し、当該児童の所在が不明であることに気づかなかった。その後、他の職員が玄関で当該児童を発見した事案。 | 施設内(室外・園庭等) | 10分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和5年5月 | 認可保育所 | 散歩から戻り、職員が当該児童が行方不明であることに気づいた後、カメラ映像にて玄関前にいる当該児童を発見した事案。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 4分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和5年5月 | 認可保育所 | ホールにて遊んだ後、階下の保育室へ戻る際、人数確認を怠り、ホールに施錠したため、当該児童がホールに閉じ込められた事案。偶然、ベランダで取引先対応を行っていた職員が当該児童を発見した事案。 | 施設内(室外・園庭等) | 5分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和5年4月 | 認定こども園 | 当該児童をトイレに連れて行ったあと、他児の対応のため児童を残し部屋に戻ったところ、当該児童が開いていた玄関出入口より抜け出し、その後、地域住民の通報により警察に保護された事案。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 1時間35分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和5年4月 | 認定こども園 | 職員が目を離した際に、園庭で遊んでいた当該児童Aが避難通路から園外につながる扉の錠を開け、園外の駐輪場にいるところを近隣の住民に保護された事案。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 10分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和5年4月 | 認定こども園 | 職員が目を離した際に、園庭で遊んでいた当該児童Bが避難通路から園外につながる扉の錠を開け、園外の駐輪場にいるところを近隣の住民に保護された事案。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 10分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和5年4月 | 保育所 | 屋上で当該児童らが遊んでいたところ、保育士が場面転換時に人数確認をすることなく屋上扉を施錠し、当該児童ら3名を屋上に置き去りにした。その後、取り残された3名が自ら非常階段を降り、置き去りが判明した事案。 | 施設内(室外・園庭等) | 5分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和5年4月 | 認定こども園 | 園の門扉が解放されていたところ、当該園児が抜け出した事案。通行人により保護され、警察より連絡があり判明。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 1時間15分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和5年4月 | 保育所 | 登園後、当該児童が1人で保育室へ向かったが、玄関にて対応していた職員がその場を離れた隙に、園外に抜け出した模様。その後、警察より当該児童を保護している旨、連絡があり、行方不明であることが判明した事案。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 15分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和5年3月 | 保育所 | 保育士4名が乳児9名と幼児11名を連れ、公園にて活動中、人数確認は目視で複数回行っていたものの、人数確認時に児童1名が行方不明であることが判明した事案。なお、特定の幼児に保育士1名が対応していた。その後、保育士2名が当該児童の捜索をしていたところ、近所の住民が当該児童を発見し、園に送り届けた。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 16分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和5年2月 | 保育所 | 保育士2名が、園屋上より児童5名を階下に連れていく際、人数確認済みと思い込み、扉を施錠したことで、当該児童を屋上に置き去りにした事案。保護者が迎えに来た際に、当該児童の見失いが判明。捜索したところ、屋上の扉の前にて泣いていた当該児童を発見。 | 施設内(室外・園庭等) | 7分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和5年1月 | 認定こども園 | 保育士2人が、園児8人を連れ、近くの公園に散歩に行ったところ、公園から園に戻る際、本来行うべき人数確認をしていなかったことで、1歳児クラスの女児が置き去りとなった事案。当該児童が近所の住人に発見され、園まで送り届けられ判明。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 10分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和5年1月 | 認定こども園 | コロナウイルス感染防止対策として、登園した3歳から5歳児は2階の保育室に荷物を置いた後、同階の合同保育室(3名の職員が配置)へ向かうこととなっていたところ、当該児童が、登園が多い時間帯で電気錠が開錠され、かつ安全推進員の配置されていなかった門扉より外出した事案。当該児童の兄妹を受け入れた職員が当該児童に挨拶しようと合同保育室へ行ったが、当該児童がいないことに気づき、探していたところ、近隣の住民から引き渡された警察から連絡を受けたもの。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 32分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和4年12月 | 保育所 | 園児らを保育室から別の棟の保育室へ移動させる際、職員が人数確認をせず外側からドアが開かないようにするための棒を差し込み、移動したことから、当該児童が、移動前の保育室に置き去りとなった事案。子どもの泣く声が聞こえたため、他の保護者が移動前の保育室の戸締り用の棒を外し、確認したところ保育室内で児童を発見。 | 施設内(室内) | 10分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和4年12月 | 認可外保育施設 | 公園から帰園する際に職員が点呼を行い、当該児童を確認したが、その後、人数を確認することなく帰園した。帰園後に職員が当該児童が行方不明であることに気づき、職員らが捜索したところ、公園内にて、作業していた方に保護されていた児童を発見。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 14分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和4年12月 | 保育所 | 公園からの帰園時に他の児童に気を取られ、人数確認が不十分になり、当該児童が置き去りとなった事案。近隣の住民に保護された後、連絡を受け判明。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 12分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和4年12月 | 保育所 | 屋上にある園庭で遊びをした後に保育室へ戻る際、人数確認を怠り、また、その時当該児童が屋上のトイレに行っていることを失念し、出入口を施錠し保育室に戻ったことから、当該児童が屋上に置き去りになった事案。その後、子どもの泣く声が聞こえたため、職員が確認したところ屋上で児童を発見。 | 施設内(室外・園庭等) | 10分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和4年12月 | 保育所 | 公園から帰園するため、職員が児童に帰園準備を呼びかけた際に、当該児童を確認していたものの、帰園する時に再度確認した際、職員が当該児童がいなくなっていることに気づく。公園内を捜索していたところ、園あてに当該児童を保護した方から連絡が入り、その後に職員が児童を引き取る。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 5分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和4年12月 | 認定こども園 | 屋上にある園庭で遊びをした後に保育室へ戻る際、職員が目視により屋上に児童がいないことを確認。全員が保育室に戻ったと思い込み、屋上の出入口付近にある靴箱間の死角にいた当該児童に気づかず、出入口を施錠し保育室に戻ったため当該児童が屋上に置き去りとなった事案。保育室に戻り当該児童がいないことに気づき、園内を探したところ屋上で発見。 | 施設内(室外・園庭等) | 10分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
令和4年11月 | 認定こども園 | 部屋から部屋へ移動するところ、職員は発達の状況から見守っていなかったこと、また、児童が抜け出せるような柵であったことから、当該児童が園庭の柵から園外に出て、自宅に帰った事案。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 1時間10分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和4年11月 | 保育所 | 死角の多い団地内の公園において、児童とともに水分補給をしている時に当該児童から目を離した間に行方不明となった事案。すぐに公園周辺を探したところ、公園から約250m離れた路上において近隣の方に保護された児童を発見。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 6分 | なし | 児童のみで施設(保育現場)から抜け出せる構造・場面の存在 |
令和4年10月 | 保育所 | 公園からの帰園時に他の児童に気を取られ、人数確認が不十分になり、当該児童が置き去りとなった事案。帰園後に行方不明となっていることが判明。なお、同園の他クラスが同じ公園から帰園時に発見され、保護された。 | 施設外(園外保育先・公園等) | 2分 | なし | 場面転換時の人数確認の不足 |
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福祉部 子ども家庭局子育て支援課 認定こども園・保育グループ
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