近年、公共事業の見直しや予算の縮減が進み、事業の必要性や費用対効果について、事業者には一層の意識改革が求められています。このような状況の中で、学生の皆さんにはより堅実な技術力を養っていただきたいと考えています。これにともない、事業化を想定しているグランプリ(最優秀作品)の選定にあたっては、「永く愛され親しまれる公共建築づくり」の観点を重視し、使う人が主役となる機能性や維持管理に配慮した施設整備に重点を置いた提案を求めています。
◆課題趣旨
今年度の「あすなろ夢建築」大阪府公共建築設計コンクールでは、若年夫婦や子育て世帯などの若年層を地域に呼び込むような、“多様なライフスタイルが実現できる家”をテーマとした、2戸1化住戸リノベーションの提案を募集します。建築技術者を目指す皆さんが、「数年後に自分自身が住まうとしたら…」と将来の生活像をイメージして、魅力的な住戸を提案して下さい。
現代社会においては、深刻な少子高齢化とともに空家が増加し、人々の孤立化が社会問題になっています。また、地球環境への配慮の観点から既存ストックの活用が求められています。
住宅の大量供給を目的として建築された団地においても、建物の老朽化とともに進む住民の高齢化等といった問題の解決や多様なライフスタイルへの対応が求められており、社会からのニーズはより複雑化したものとなっています。
そのような状況に対応するために45平方メートルの2戸をつなげ、90平方メートルの居住空間を創りだす2戸1化住戸リノベーションプランが生まれました。空家をマイナスではなく新しい価値を生み出すための空間として捉え、2戸を1つにした広い間取りに変更することで、特に若年夫婦や子育て世帯などの若年層に対し、スペースや経済的にゆとりある質の高い暮らしを提供するものです。
課題対象となる住戸は、昭和43年度に建築された大阪府住宅供給公社香里三井B団地の22棟3階105号室(106号室)の住戸です。
敷地は、京阪本線香里園駅の南東約2.2kmに位置しています。自然溢れる環境の中でたくさんの方々が生活しています。本課題の南側は、小学校、保育園、幼稚園、公園が、北側は中学校やスーパーがあり便利でにぎやかです。休日には、グラウンドでキャッチボールやテニスを楽しむ人々がいます。このような周辺環境の特徴を設計に反映させるのも一つの方法です。
これからの世代にふさわしい、“多様なライフスタイルが実現できる家”に生まれ変わるような提案を期待しています。
※PDFファイルを見ることができない場合は、住宅まちづくり部公共建築室計画課までお問合わせください。
◆質疑回答 [Wordファイル/24KB]
◆スケジュール
作品展示、表彰式・プレゼンテーション、作品返却について掲載しました。
◆入選発表について
・総評と入選作品講評 [Wordファイル/36KB]
審査経過 [Wordファイル/2.19MB]
審査経過 別添1 [Excelファイル/33KB]
審査経過 別添2 [Wordファイル/89.38MB]
◆第28回入選作品集 [PDFファイル/192.53MB]
◆入選作品展示について
◆作品の返却について(上記スケジュールをご覧ください。)
◆表彰式・プレゼンテーションについて 平成31年3月27日(水曜日)に大阪府咲洲庁舎(さきしまコスモタワー)50階 迎賓会議室にて実施しました。
受賞者の声、プレゼンテーションの記録 [Wordファイル/488KB]
このページの作成所属
都市整備部 住宅建築局公共建築室計画課 計画グループ