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更新日：2020年3月19日
 | 建物概要 | |
所在地 | 吹田市岸部新町 | |
建築主 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター | |
設計者 | （基本設計・実施設計監修）株式会社佐藤総合計画 （実施設計）株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所、 | |
用途 | 病院・研究所 | |
敷地面積 | 30,585.17平方メートル | |
建築面積 | 18,712.10平方メートル | |
延べ面積 | 129,756.11平方メートル | |
構造 | 鉄筋コンクリート造、鉄骨造 | |
階数 | 地上10階/地下2階 | |
CASBEEランク（注１） | S | |
BEE値 | 3.2 | |
重点評価（注2） | CO2削減 4.1／省エネ対策 4.4 | |
| パンフレット 大阪府知事賞 国立循環器病研究センター [PDFファイル／1.13MB] | ||
【審査講評】
JR 京都線岸辺駅に直結する「北大阪健康医療都市」に位置する医療クラスターの中核施設であり、最先端医療拠点および研究施設としての設備とそれを支える大規模複合建築であるが、環境性能においても業界をリードする多次元高機能施設であると言える。熱負荷的には不利となる南北を軸とする建築でありながら、高性能の外皮や高効率設備機器の採用、自然エネルギーの有効利用等により、高いBEE値を実現している。高度な医療と先端的な研究機能のBCP対策、テクニカルバルコニー・ボイドによる高いメンテナンス性・可変性など、様々な工夫が導入され、まちかど広場や周辺緑地、保水性舗装など、地域の環境向上とまちづくりにも配慮された質の高い環境建築である。まさしく大阪府知事賞に相応しい建築である。
 | 建物概要 | |
所在地 | 大阪市中央区城見1丁目 | |
建築主 | 讀賣テレビ放送株式会社 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | テレビスタジオ | |
敷地面積 | 12,945.9平方メートル | |
建築面積 | 6,976.39平方メートル | |
延べ面積 | 51,193.54平方メートル | |
構造 | 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造 | |
階数 | 地上17階/地下1階 | |
CASBEEランク（注１） | S | |
BEE値 | 4.3 | |
重点評価（注2） | CO2削減 4.0／省エネ対策 4.0 | |
| パンフレット 大阪市長賞 読売テレビ新社屋 [PDFファイル／3.13MB] | ||
【審査講評】
24時間稼働体制をとるテレビ局本社ビルであり、大規模なスタジオを有するなどエネルギー消費の大きい建物用途であるが、熱負荷用途に合わせた冷水の2温度送水による熱源の効率化や、大空間スタジオにおける利用形態（準備時と収録時）に対応した可変空調システム、ハニカム型の日射遮蔽ルーバー等の採用など、積極的に新しい技術開発に取り組み、高い省エネ性能の向上を実現している。
また、建築計画において、上層階と下層階に角度を付けてずらすことにより、周囲との調和と意匠性を高めるとともに屋上庭園空間を創出し、大阪城を中心とする景観に新たなランドマークを生み出している。
建築主及び設計者の環境負荷を抑えた建物にすることへの積極的な姿勢とともに、地域の賑わいづくりにも貢献するという意欲が感じられる優れた環境配慮建築物であり、大阪市長賞に相応しいと判断した。
 | 建物概要 | |
所在地 | 大阪市北区大淀南2丁目 | |
建築主 | 積水ハウス株式会社 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 共同住宅 | |
敷地面積 | 2,699.65平方メートル | |
建築面積 | 1,049.70平方メートル | |
延べ面積 | 35,124.77平方メートル | |
構造 | 鉄筋コンクリート造、一部 鉄骨造 | |
階数 | 地上39階 | |
CASBEEランク（注１） | A | |
BEE値 | 1.7 | |
重点評価（注2） | CO2削減 4.0／省エネ対策4.0 | |
【審査講評】
次世代家庭用燃料電池の全戸設置は、エネルギーの利用効率を高め、環境負荷を低減するために積極的に利用した例として、高く評価できる。
また、住戸内のテレビでエネルギー使用状況を確認できるシステムを導入し、省エネのためのライフスタイルのアドバイスも行うなど、先導的な省エネに関与する取組みを行っている。
外壁の一部に緑化を施し、また、隣接するホールと調和のとれた外壁色とするとともに、外構における緑の連続性など、周辺環境への配慮が感じられる。
入居者のランニングコスト削減と環境配慮の両立を実現しており、住宅建設事業として環境配慮を成立させるモデルの一つを示している。
 | 建物概要 | |
所在地 | 堺市北区東三国ヶ丘町1丁 | |
建築主 | 三菱地所レジデンス株式会社、 | |
設計者 | 株式会社長谷工コーポレーション | |
用途 | 共同住宅 | |
敷地面積 | 6,892.42平方メートル | |
建築面積 | 2,340.55平方メートル | |
延べ面積 | 14,412.81平方メートル | |
構造 | 鉄筋コンクリート造 | |
階数 | 地上11階 | |
CASBEEランク（注１） | A | |
BEE値 | 2.7 | |
重点評価（注2） | CO2削減 4.4／省エネ対策 3.8 | |
| パンフレット 住宅部門賞 ザ・パークハウス オイコス 三国ヶ丘 [PDFファイル／1.19MB] | ||
【審査講評】
本建築の最大の特徴は、周辺環境との調和性や景観に配慮した周辺緑地と、敷地内に設けられた自主管理公園の緑や鳥類を呼び込む巣箱により、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会のいきもの共生事業所®認証（通称：ABINC認証）を獲得している点にある。堺市内の集合住宅で初の家庭用燃料電池全住戸設置によるCO2の削減も先進的である。また、低炭素建築物の認定を取得し、高いBEE値を実現した良質な環境配慮住宅と言えよう。
 | 建物概要 | |
所在地 | 大阪市中央区淡路町2丁目 | |
建築主 | 近畿産業信用組合 | |
設計者 | 大成建設株式会社関西支店一級建築士事務所 | |
用途 | 事務所 | |
敷地面積 | 1,134.39平方メートル | |
建築面積 | 658.76平方メートル | |
延べ面積 | 11,335.38平方メートル | |
構造 | 鉄骨造、一部 鉄骨鉄筋コンクリート造 | |
階数 | 地上18階/地下1階 | |
CASBEEランク（注１） | S | |
BEE値 | 3.0 | |
重点評価（注2） | CO2削減 4.0／省エネ対策 4.0 | |
| パンフレット 事務所部門賞 近畿産業信用組合本店 [PDFファイル／1.01MB] | ||
【審査講評】
外装を重厚感のある石張りをガラススキンが覆う美しいダブルスキンとすることで、断熱性の向上とともに意匠性も高めており、環境配慮と北浜の街並みへの景観調和の両立が図られている。
また、冬期においてダブルスキン内の熱を建物内の暖房用に利用する仕組みの構築や、太陽追尾型電動ブラインド・潜顕分離空調などセンサー技術を駆使した制御による先進的な空調システム、執務室内の人検知センサーによる照明最適制御などが導入されている。
18階建ての事務所建築でZEB Readyを達成したことや、建築主のZEB LEADING OWNERへの登録など、積極的なZEBへの取組みは高く評価される。
 | 建物概要 | |
所在地 | 大阪市北区南森町1丁目 | |
|---|---|---|
建築主 | 栗原工業株式会社 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 事務所 | |
敷地面積 | 1,159.24平方メートル | |
建築面積 | 821.58平方メートル | |
延べ面積 | 6,563.82平方メートル | |
構造 | 鉄骨造 | |
階数 | 地上8階 | |
CASBEEランク（注1） | S | |
BEE値 | 3.0 | |
| 重点評価（注2） | CO2削減 4.0／省エネ対策 4.0 | |
【審査講評】
独自開発のスマートエネルギーマネジメントシステム（SEMS）や、ベース照明への直流給電、空気式放射パネルとパーソナル吹出口を組合せたタスク・アンビエント放射空調など、新たな技術を積極的に採用している。特にSEMSは、通常時は蓄電池に蓄えた電力をベース照明に直流のまま給電することで直流・交流変換時の電力ロスを減らし、災害時には電気自動車から建物に給電するなど多種電源によるBCP対応を可能にしている。
電気設備会社の本社ビルとして、災害時も機能を保ち、他の被災した建物等の復旧拠点となることを重視して設計されており、BCP対応と通常時の環境配慮が合致した建物である。
 | 建物概要 | |
| 所在地 | 茨木市彩都やまぶき2丁目 | |
|---|---|---|
| 建築主 | 株式会社デサント | |
| 設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
| 用途 | 事務所 | |
| 敷地面積 | 22,220.28平方メートル | |
| 建築面積 | 3,389.84平方メートル | |
| 延べ面積 | 4,307.46平方メートル | |
| 構造 | 鉄骨造 | |
| 階数 | 地上2階 | |
CASBEEランク | A | |
| BEE値 | 1.5 | |
| 重点評価（注2） | CO2削減 3.2／省エネ対策 3.6 | |
パンフレット 事務所部門賞 DESCENTE INNOVATION STUDIO COMPLEX [PDFファイル／1004KB] | ||
【審査講評】
立地を活かした美しい造形の研究施設である。意匠性を犠牲にすることなく、高い省エネルギー性と快適性をバランスさせている点が高く評価される。敷地の3方向が緑豊かな丘陵地で、対向する大窓により執務室内から周辺の緑環境を享受でき、かつ高い環境性能を保ちつつ自然光を上手くとりいれている。スポーツウエアデザインの研究拠点という機能を満足させるための床吹出し空調や、自然換気などに最新の気流制御技術を導入している点も評価できる。
 | 建物概要 | |
| 所在地 | 大阪市中央区難波5丁目 | |
|---|---|---|
| 建築主 | 南海電気鉄道株式会社 | |
| 設計者 | 株式会社大林組大阪本店一級建築士事務所 | |
| 用途 | 事務所、店舗 | |
| 敷地面積 | 34,252.02平方メートル | |
| 建築面積 | 3,676.38平方メートル | |
| 延べ面積 | 84,225.00平方メートル | |
| 構造 | 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造 | |
| 階数 | 地上31階、地下2階 | |
| CASBEEランク（注1） | S | |
| BEE値 | 3.5 | |
| 重点評価（注2） | CO2削減 4.0／省エネ対策 4.0 みどり・ヒートアイランド対策 4.0 | |
【審査講評】
隣接する建物から余剰熱の供給を受けることにより街区全体としてのエネルギー効率を高めるとともに、ハイブリッド非常電源による72時間以上の機能維持を可能とし、災害時の帰宅困難者にも対応できる点は、ターミナル駅に隣接する立地特性を踏まえた取組みとして評価できる。
また、冷房時のオフィスにおいて天井内の非空調の空気を床から吹き出すことで足下の冷えを緩和する手法や、屋内避難階段を明るく緩やかにし、セキュリティカードに活動量計を複合したシステムと併せて、オフィスワーカーに運動を促進する手法など、他に例を見ない創意工夫がなされおり、先進的なオフィス複合ビルとなっている。
 | 建物概要 | |
| 所在地 | 高槻市八丁畷町 | |
|---|---|---|
| 建築主 | 独立行政法人 都市再生機構 西日本支社、高槻市 | |
| 設計者 | 株式会社INA新建築研究所 西日本支社 | |
| 用途 | その他（体験学習施設） | |
| 敷地面積 | 11,463.15平方メートル | |
| 建築面積 | 2,638.41平方メートル | |
| 延べ面積 | 2,468.68平方メートル | |
| 構造 | 鉄骨造 | |
| 階数 | 地上1階 | |
| CASBEEランク（注1） | A | |
| BEE値 | 1.5 | |
| 重点評価（注2） | CO2削減 3.5／省エネ対策 3.7 みどり・ヒートアイランド対策 3.5 | |
【審査講評】
建物正面の大屋根下の空間に集う市民の姿が印象的な平屋鉄骨造の公園施設である。大屋根と庇が作る日影を吹き抜ける自然風が周辺の緑と調和するとき、美しい景観と環境指向の建築が大きな価値を持つことになる。外観は様々な環境配慮技術と人間工学に基づくデザイン検討により木質でシンプルで力強く美しく、屋内は地産の木材を用いたルーバーやサインなどディテールまで丁寧につくり込まれ、広大な公園のパークセンターにふさわしい佇まいと親しみやすさも有する公共建築である。
 | 建物概要 | |
| 所在地 | 枚方市長尾谷町1丁目 | |
|---|---|---|
| 建築主 | 日本GLP株式会社 | |
| 設計者 | 株式会社奥村組西日本支社一級建築士事務所 | |
| 用途 | 倉庫 | |
| 敷地面積 | 52,076.66平方メートル | |
| 建築面積 | 24,130.35平方メートル | |
| 延べ面積 | 116,968.39平方メートル | |
| 構造 | 高強度プレストレストコンクリート造、一部 鉄骨造 | |
| 階数 | 地上5階 | |
| CASBEEランク（注1） | A | |
| BEE値 | 1.6 | |
| 重点評価（注2） | CO2削減 3.8／省エネ対策 3.9 みどり・ヒートアイランド対策 2.5 | |
パンフレット 商業施設その他部門賞 GLP枚方3 [PDFファイル／1MB] ※「3」はローマ数字 | ||
【審査講評】
物流拠点としての信頼性を高める耐震性能（免震装置）や耐久性、断熱性に対する工夫（高断熱サンドイッチバネル等）、大屋根を活かした太陽光発電だけでなく、ランニングコスト削減（大型ファン等）や周辺地域景観への配慮（トラックランプ遮光ルーバー、室外機配置、歩道リフレッシュスポット等）など、設計者とクライアントのノウハウや蓄積が随所にみられる。ドライバーへの配慮まで気配りされた設計が印象的であり、先進的な配慮がなされている。
 | 建物概要 | |
| 所在地 | 吹田市岸部新町 | |
|---|---|---|
| 建築主 | 地方独立行政法人市立吹田市民病院 | |
| 設計者 | （基本設計）株式会社日建設計 （実施設計）大成建設株式会社一級建築士事務所 | |
| 用途 | 病院 | |
| 敷地面積 | 17,813.69平方メートル | |
| 建築面積 | 6,994.13平方メートル | |
| 延べ面積 | 39,271.86平方メートル | |
| 構造 | 鉄筋コンクリート造、一部 鉄骨造 | |
| 階数 | 地上9階 | |
| CASBEEランク（注1） | S | |
| BEE値 | 3.0 | |
| 重点評価（注2） | CO2削減 3.4／省エネ対策 4.4 | |
【審査講評】
給気口を「風の塔」としてモニュメント化し、中規模の病院建築でありながら、大規模クールヒートトレンチによる井水・地中熱活用を取り入れた環境建築である。加えて、設備専用中間階（ISS階）を設けるなど、メンテナンスのしやすさや将来の機器更新も容易にしている。落ち着いた外観、健康広場、まちかど広場、フェンス緑化など街への配慮や、防災拠点としての配慮もなされている高機能で良質な病院建築として高く評価できる。
この作品集は下記団体様のご協力により印刷いただいたものです。
（公社）大阪府建築士会、（公財）大阪府都市整備推進センター、（一財）大阪建築防災センター、（一社）大阪府建築士事務所協会、
（一財）日本建築センター、（一財）日本建築総合試験所、（一社）不動産協会関西支部、近畿建築確認検査協会
(注1) 建築物の総合的な環境性能レベルをBEE値の指標によって、S（最高）、A、B＋、B−、Cの5段階でランク付けするもの
(注2) CASBEE評価項目のうち、CO2削減、省エネルギー対策、みどり・ヒートアイランド対策を重点的に評価するもので、1から5（最高）までの数値の5段階でランク付けするもの
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