第47回大阪府在日外国人施策有識者会議 議事録概要

更新日:2022年12月23日

(と き)令和4年2月4日金曜日 午後2時から4時
(ところ)國民會館大阪城ビル 12階中ホール

(議事)
1.大阪府の在日外国人施策について
2.その他

(出席委員)8名
河合 大輔(公益財団法人箕面市国際交流協会 事業課長)
斎藤 ネリーサ(フィリピンコミュニティ連絡会 アドバイザー)
佐藤 潤一(大阪産業大学国際学部教授)
野中 モニカ(天理大学国際学部准教授・ポルトガル語通訳案内士)
朴 君愛(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター 上席研究員)
ペエ 薫(弁護士)*ペエは、亠に裴の亠を取る
彭 飛(京都外国語大学外国語学部教授)
山ノ内 裕子(関西大学文学部教授)

(欠席委員)2名
トラン ティ アン ホン(ベトナム語通訳)
中井 伊都子(甲南大学法学部教授)

(配付資料)
資料 「大阪府在日外国人施策有識者会議設置要綱」 [Wordファイル/24KB]  [PDFファイル/67KB]
資料 「大阪府在日外国人施策有識者会議の委員名簿」 [Excelファイル/26KB]  [PDFファイル/66KB]

資料1-1「大阪府在日外国人施策の実施状況(令和3年度版)」
 ・
関連施策一覧 [Wordファイル/123KB]  [PDFファイル/1.01MB]
 ・資料1「大阪府の国籍別在留外国人数」 [Excelファイル/19KB]  [PDFファイル/155KB]
 ・資料2「大阪府の市町村別在留外国人数」 [Excelファイル/16KB]  [PDFファイル/167KB]
 ・資料3「大阪府の国籍別在留外国人数の推移」 [Excelファイル/22KB]  [PDFファイル/121KB]
 ・資料4「全国の国籍別在留外国人数及び割合」、資料5「全国の国籍別在留外国人数の推移」 [Excelファイル/27KB]  [PDFファイル/179KB]
 ・資料6「大阪府外国人数相談コーナー実績集計」 [Wordファイル/26KB]  [PDFファイル/425KB]
資料1-2「大阪府における在日外国人施策の体系」 [Excelファイル/53KB]  [PDFファイル/177KB]
資料1-3-1「委員からの質問及び回答(1)」 [Wordファイル/21KB]  [PDFファイル/113KB]
資料1-3-2「委員からの質問及び回答(2)」 [Wordファイル/21KB]  [PDFファイル/93KB]
資料1-3-3「委員からの質問及び回答(3)」 [Wordファイル/20KB]  [PDFファイル/78KB] ※掲載内容の一部を正誤表 [Wordファイル/19KB]のとおり訂正しました。
資料1-3-4「委員からの質問及び回答(4)」 [Wordファイル/20KB]  [PDFファイル/111KB]
資料1-3-5「委員からの質問及び回答(5)」 [Wordファイル/21KB]  [PDFファイル/129KB]
資料1-3-6「委員からの質問及び回答(6)」 [Wordファイル/21KB]  [PDFファイル/131KB]
資料2-1-1「ヘイトスピーチ解消に向けた大阪府の取組み」 [その他のファイル/363KB]  [PDFファイル/1.45MB]  [Wordファイル/17KB]
資料2-1-2「「大阪府ヘイトスピーチ解消推進条例」逐条解説」 [Wordファイル/31KB]  [PDFファイル/404KB]
資料2-1-3「「大阪府ヘイトスピーチ解消推進条例」」に関するFAQ [Wordファイル/35KB]  [PDFファイル/396KB]
資料2-2「大阪府外国人情報コーナー(OFIX)について」 [Wordファイル/119KB]  [PDFファイル/1.01MB]

(会議概要)
1.開会
2.人権局長挨拶
3.議事
大阪府の在日外国人施策について
【主な発言内容】<●…委員(座長含む)、○…大阪府(事務局及び関係所属)>
○ 大阪府における在日外国人施策の体系について説明(資料1-2のとおり)
● 委員から質問の趣旨について説明(資料1-3-1のとおり)
○ 大阪府から回答(同上)
● 委員から質問の趣旨について説明(資料1-3-2のとおり)
○ 大阪府から回答(同上)
● 委員から質問の趣旨について説明(資料1-3-3のとおり)
○ 大阪府から回答(同上)
● 委員から質問の趣旨について説明(資料1-3-4のとおり)
○ 大阪府から回答(同上)
● 委員から質問の趣旨について説明(資料1-3-5のとおり)
○ 大阪府から回答(同上)
● 委員から質問の趣旨について説明(資料1-3-6のとおり)
○ 大阪府から回答(同上)

●今はコロナの時期なので難しいかもしれないが、私の大学で昨年、留学生を対象にアンケート調査を幅広く行ったが、95%は日本にすごくいいイメージを持っているが、残り5%は何らかの形で差別を受けたことがあるという結果が出た。この5%はやはり重い。だから、人権の仕事として、予算をたくさん取って、長期的に様々な形で啓発活動・広報活動により一層力を入れる必要があるのではないかと思う。
●在日外国人に限った話ではないが、今、コロナの状況もあり、学生のメンタルケアの問題が出てきている。メンタルケアに従事する人材は短期間の雇用が多く、学生にとって途中で対応者が変わってしまうという状況にある。また、オンライン授業が増え、小中高も一人一台の端末が配布されているが、最低限のスペックしか備えていなくて、まともに動かない場合も多いと聞くので、そこにもう少し予算を割いてもらえないかなと思う。
●最近、フェイクニュースが多く見られるので、それを打ち消すために、評価は一切せずに、事実だけを記載するプラットフォームをネット上に立ち上げたらいいのではないかと思う。ヘイトスピーチの条例や法律、チラシやポスターを作るだけでは足りないと思う。やはり、事実が記載されたものは誰でも見られるし、また、一旦作ると、Wikipediaのように蓄積されていく。色々な研究者や歴史学者の協力も得て、大阪の古代からの歴史もいっぱい載せると、いいイメージでいいアピールができるのではないかと思う。そうした客観的事実だけを記載するプラットフォームを作って、そういうものがあるということを積極的にアピールしていくことで発信していく。大阪府が立ち上げるのがいいかどうかは分からないが、何らかの形でそういうものを作って、ネットでフェイクが飛び交って拡散されるのを、同じネットの中で防止していくことが非常に大事なんじゃないかと最近つくづく思う。
●正しい情報提供ということについて、外国人も皆さんスマホを持っていて、スマホから情報を得るというのが一般的になっている。最近はAI技術も大変高くなっているので、日本語の文章でも翻訳して理解はできるのだが、日本語の文章そのものが理解しやすいのかどうかという観点から考えると、必ずしもそうなっていない。多言語での情報提供は、もちろん素晴らしいことではあるけれども、多言語展開できないにしても、日本語で行う情報提供について、その日本語は「訳しやすい日本語」であってほしいと思う。日本語の文章について、必要のない部分があったり、大変曖昧であったりということが多々あるので、日本語の見直しというと語弊があるかもしれないが、ストレートな表現、シンプルと言った方がいいかもしれないが、そういう表現にしてもらえたらと思う。通訳翻訳を行っていると「この日本語はこのように解釈もできるし、このように解釈もできるのではないか」という、曖昧な表現に終始しているものもあるので、そういった部分が解消されるだけでも情報を得やすくなるのではないかと思う。

4.その他
(1)「ヘイトスピーチの解消に向けた大阪の取組みについて
○大阪府から説明(資料2-1-1から2-1-3のとおり)
●助成金をもらって、在日外国人女性の実態調査をしたのだが、集まったアンケートの中に「それは差別じゃなくて区別だ」という内容のものがあり、それはまだよかったのだが、「外国人が嫌われている理由を教えてやる」とずらっと書かれたものもあった。「こんなものが、こんな私たちのようなところにまで来るのか」ということに驚いたが、正直なところ、怖さの方が先に立った。相談に行くにも、この文章をもう一度読むのが怖いというような恐怖に襲われた。やはり、ヘイトの被害というものを認識していただきたいという思いがある。
●SNSでの誹謗中傷は、何十人かの集団でノリでやっている。私自身が誹謗中傷を受けることもあるが、私は、裁判に訴える。そうすると、その時になって初めて、自分たちが何かすごいことをしてしまったなということが分かってか、謝りの手紙を送ってくる人もいる。ただ、知らん顔をして逃げる人もいる。軽いノリでやっている。だからSNSは怖いなと思う。そういう軽い場合もあるが、ただもう思い込んでいる人もいて、説得はほとんど不可能だと思っている。
(2)「大阪府外国人情報コーナー(OFIX)について
○大阪府から説明(資料2-2のとおり)
●私達も地域で外国人の方の相談を受けているが、相談員が相談できる先として、OFIXにいつもお世話になっており、個人の外国人の方が相談できるということだけでなく、府下全域をカバーする存在としての役割も担っていただいているということをぜひ伝えたい。法務省が、各地にワンストップセンターを設置する予算を出しているが、それに対応する多言語の人材が足りなくて、取り合いになっている現状があるので、しっかりとした雇用で、人材を確保してほしい。
●大阪から国際化を進めていくという40年前の情熱と当時の動きを全部知っているが、今と比べると予算的に問題があると思う。財源の確保と人材の確保が大阪にとって非常に大事な課題である。

 【意見交換等】
●今、日本語教育の現場で通用しているのは「やさしい日本語」という言葉であるが、日本語教育の文法は、実際教えられている文法と国語で教えられている文法が全然違う。それともう一つ、英語に関しては、特に法律関係だと「プレーン・イングリッシュ」というのがもう定着している。優しいじゃなくて「プレーンな、純粋な」という形で文章を作成する。大阪府が情報提供されている英文を見ていると、必ずしもそういうことになっていないかなと思う。
今、地域の現状がすごい勢いで変わっていて、一昔前の在住外国人のイメージとは全然違う現実が出てきている。在住外国人といっても非常に多様で、「この国出身の人たちはこういう人たち」などということはもはや言えないし、働き方・家族の形態や渡日の経緯などいろいろな人たちがいて、すごい勢いで変わっている。そして、技能実習とか特定技能以外にも、特定活動の在留資格の中で様々な種類の雇用形態を認めているという現実がある。そういう中で、私達のところにも相談が寄せられていて、介護現場で働いている外国人が、入居者から差別的なことを言われたりしながら、職員には分かってもらえないし、会社もフォローしてくれない中で、辛い思いで働いているとか、いろいろなことが起こっている。大阪府内には、先進的な取組みや実践を積み重ねられている方々もたくさんいらっしゃるので、時代に合わせた取組みをぜひ進めていっていただきたいと思う。

以上

このページの作成所属
府民文化部 人権局人権擁護課 人権・同和企画グループ

ここまで本文です。


ホーム > 人権・男女共同参画 > 人権 > 大阪府在日外国人施策有識者会議の概要 > 第47回大阪府在日外国人施策有識者会議 議事録概要