今回のワークの中では、セクシュアル・マイノリティに関する細かな説明はしていませんが、ワークで使った4つの指標は、ここのセクシュアリティを理解するうえでもとても役に立ちます。
以下に、『もしも友達がLGBTだったら?』先生用資料(QWRC制作)から、4つの指標を使った解説を紹介します。さらに、バイセクシュアルとAセクシュアルの解説を付しました。
●性分化疾患(DSD)Disorders of Sex Development
外性器・内性器・内分泌系・性染色体など身体的な特徴が、男女に判別しづらい人の状態。医療的対応が必要な場合もあります。当事者が知らない・知らされていない場合も少なくありません。「インターセックス(半陰陽)」「性発達障がい」「性分化障がい」とも言われてきましたが、2009年に日本小児内分泌学会は総称を「性分化疾患」と統一しました。
性分化疾患の人が「身体の性」に○をつけるなら真ん中あたりですが、だからと言って次の「心の性」も真ん中に丸をつけるとは限りません。当事者は、自分のことを「女性」あるいは「男性」とゆるぎない自覚を持っている場合がほとんどです。
●性同一性障がい(GID) Gender Identity Disorder | |
●トランスジェンダー(TG) Transgender | |
●同性愛 1990年、WHO(世界保健機関)の精神疾患リストから同性愛が外されています。同性愛は病気ではありません。同性愛は「女として(女のまま)女が好き」・「男として(男のまま)男が好き」ということです。例えば、男が好きだからと言って女になりたいわけではありません。よく性同一性障がいと間違えられますが、違う話です。指標で示してみると理解しやすいと思います。 男性同性愛の場合は「心の性」が男に○。「誰が好きか」も男に丸。男として、男が好き、ということです。一方、性同一性障がい(生まれは男)の場合、「身体の性」は男に丸。「心の性」は女に丸。「誰が好きか」は人によって丸の場所が違います。女に丸の人もいれば、男に丸の人もいれば、両方好きな人もいます。 同性愛というのは「心の性」と「誰が好きか」の場所が同じ人のことです。好きになる対象の問題です。性同一性障がいは「身体の性」と「心の性」の丸の位置が違う人のことです。心と身体の不一致の問題です。ですから、性同一性障がいで、かつ、同性愛ということもあります。 同性愛は自然に反している、とよく言われます。しかし動物にも同性愛の行動があります。動物界において同性愛はごく一般的なことであり、現在確認されているだけでも地球上で1500種もの動物にこのような傾向が見られ、そのうち500種は既にきちんとした記録も取られて立証されているそうです。 ニューヨークの動物園で実際にあった、オスのペンギンのカップルによる子育ての様子が絵本になっています。『タンタンタンゴはパパふたり』(ポット出版) | |
●バイセクシュアル | |
●Aセクシュアル(無性愛) |
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府民文化部 人権局人権企画課 教育・啓発グループ
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