平成26年度 大阪府同和問題解決推進審議会(平成26年9月16日開催)議事概要・配付資料

更新日:2015年3月25日

議事概要

平成26年度 大阪府同和問題解決推進審議会

1 開催日時 平成26年9月16日 火曜日 午後1時から午後3時
2 開催場所 國民會館住友生命ビル 12階大ホール
3 出席委員(敬称略)
 1号委員(大阪府議会議員)
 久谷 眞敬、竹下  隆、和田 賢治、小林 雄志、加治木 一彦、後藤 太平、岡田 義信、吉田 保蔵

 2号委員(同和問題に関し識見を有する者)
 有田 典代、浦坂 純子、境 真理子、冷水 登紀代、寺西 由記江、長尾 彰夫、中川 喜代子、西田 芳正、丹羽 雅雄

 3号委員(同和問題に関し経験を有する者)
 北口 末広、谷口 正暁、中野 由雄、村井 茂
  
4 議事次第
(1)開会
(2)議事
 議題 同和問題の解決に向けた実態把握について
     国勢調査を活用した実態把握報告書【第一次】の報告
(3)閉会

5 議事録(要旨)

同和問題の解決に向けた実態把握について

※発言者の記載については、次のとおり。
○:委員、●:事務局 

● 国勢調査を活用した実態把握については、国のデータの提供が遅れていたが、昨年3月、国からデータの提供を受け、実態把握検討プロジェクトのもとで、作業部会において集計・分析を進めてきた。本日は全体の傾向把握を容易にするために先行して取りまとめた第一次報告書により報告をさせていただくこととした。
 本報告書に対する委員からの意見をいただき、それを踏まえながら引き続き第二次報告書の取りまとめを進めていきたい。

(事務局(人権局)から、資料1により「国勢調査を活用した実態把握の目的」、「新たな枠組みの導入」、「本報告書【第一次】の位置づけ」、「実態把握の検討体制」及び「用語の定義」について説明後、資料2に沿って、以下報告書の概要を説明)

・「1.人口・世帯の状況」
 内容説明の前に、経年変化を見るに際しての留意事項を述べる。平成12年の集計結果は、大阪府が生活実態調査として行ったもので、当時、対象地域における満15歳以上の者の中から層化無作為抽出法により調査対象者として1万人を抽出し、集計したもの。一方、平成22年の集計結果は全国民を対象とした悉皆調査である国勢調査を集計したものであるため、人口の母数が異なっている。以降、学歴構成の経年変化等も同様である。
 平成12年の人口ピラミッドを見ると、対象地域では男女とも45歳未満でその構成比は大阪府全域を下回る年齢層が多く、また60歳から74歳の各年齢層で対象地域の構成比が高い。
 平成22年の人口ピラミッドを見ると、男女とも年少の0歳から14歳及び働き盛りの30歳から49歳の年齢層が大阪府全域を下回っている。また、成人前後の年齢層と高齢層の構成比が相対的に厚く、特に65歳以上の老年人口比率が顕著に高い。
 世帯の状況については、図表は示していないが、母子世帯及び高齢単身世帯の割合は大阪府全域より対象地域が高い。また、高齢夫婦世帯の割合は対象地域より大阪府全域が高い。

・「2.教育の状況」
 世帯員の学歴構成(対象地域の経年変化)を見ると、平成12年調査では、最終学歴が小学校、中学校である者の割合は男女計で49.6%から34.5%に15ポイント程度低下。男女別で見ると、男性では17ポイント程度、女性では13ポイント程度、その割合が低下。
 最終学歴が大学、大学院である者の割合は、男女計で4.0%から9.0%に5ポイント上昇、男女別に見ると男性では7ポイント、女性では3ポイント程度上昇。とりわけ男性の高学歴化が進行。
 年齢階層別の学歴構成については、今回の実態把握の結果を示している。最終学歴「中学卒以下」は、最終学歴が未就学と小学校、中学校卒の合計を年齢別で示したもので、これを見ると、60歳代以上では、大阪府全域と対象地域とを比べると30ポイント近く対象地域の割合が高いが、年齢層が若くなるほどその差は縮小し、また、若い年齢階層ほど中学卒以下の割合が低い。
 最終学歴「高等教育修了者」は、最終学歴が短大・高専卒と大学・大学院卒の合計を年齢別で示したもので、対象地域においても大阪府全域と同様、若い世代ほどその割合が高いが、いずれの年齢階層においても大阪府全域の割合を下回っている。

・「3.労働の状況」
 年齢階層別の労働力率について、男性の労働力率を見ると、30歳代から50歳代までを緩やかなピークとする台形状のカーブを描いている。20歳代以下では、対象地域の労働力率は大阪府全域を2から6ポイント程度上回っているが、30歳代以上ではそれが逆転し、大阪府全域を下回っている。女性の労働力率を見ると、対象地域と大阪府全域ではおおむね差はないが、20歳代で一旦ピークに達した後、30歳代で低下、40歳代で再び上昇するいわゆるM字カーブは対象地域の女性では見られず、台形型となっている。
 年齢階層別の完全失業率については、男性の完全失業率を見ると、完全失業率が最も低い黒三角で示した大阪府全域のグラフでは、15歳から20歳までの若年層で高く、30歳代、40歳代で最も低くなり、以降、60歳代のピークまで完全失業率が上昇する傾向は、ほぼ共通して見られる。しかし、中間のグラフ、黒四角で示した対象地域のグラフを見ると、いずれの年齢階層においても大阪府全域より対象地域の完全失業率は5から9ポイント程度上回っている。女性の完全失業率を見ると、完全失業率が最も低い大阪府全域のグラフでは、20歳未満の若年層をピークとして年齢の上昇とともに低下している傾向は共通している。しかし、いずれの年齢階層においても大阪府全域より対象地域のほうが完全失業率は高く、また、若年層になるほどその差が大きい。
 年齢階層別の従業上の地位であるが、就業者に占める正規の職員・従業員の割合を正規雇用比率として、労働者派遣事業所の派遣社員及びパート、アルバイト、その他の合計の割合を非正規雇用比率としている。
 男性の正規雇用比率を見ると、いずれも30歳を緩やかなピークとしつつ、おおむね20歳から50歳代を上底とする台形型のカーブを描いていることは共通している。しかし、大阪府全域のグラフと対象地域のグラフを見ると、台形の上底である20歳から50歳代において、対象地域における男性の正規雇用比率は大阪府全域より低い。
 男性の非正規雇用比率を見ると、若年層で高く、30歳から50歳で最も低くなり、60歳代で上昇後、70歳以上になると再び低くなる。この傾向はいずれも共通しているが、大阪府全域のグラフと対象地域のグラフを見ると、15歳から19歳の年齢階層を除き、いずれの年齢階層においても対象地域の非正規雇用比率が高い。
 女性の正規雇用比率を見ると、20歳代でピークとなり、年齢階層が高くなるほどその割合が低下するという傾向はいずれも共通しているが、大阪府全域のグラフと対象地域のグラフを見ると、20歳から30歳代で大阪府全域より対象地域の正規雇用比率は低くなっているが、40歳代及び50歳代では対象地域の正規雇用比率は大阪府全域と同程度かやや上回っている。
 女性の非正規雇用比率を見ると、先ほど見た正規雇用比率の裏返しとして、20歳から30歳代で大阪府全域より対象地域の非正規雇用比率が高くなっているが、40歳代及び50歳代では対象地域の非正規雇用比率は大阪府全域と同程度かやや下回っている。

・「4.住まいの状況」
 公営の借家の割合を見ると、平成12年当時、対象地域では公営の借家の割合が約6割で、大阪府全域の約8.7倍であることが特徴であったが、平成22年では21ポイント程度減少し、約4割。一方で、民営の借家の割合を見ると22ポイント程度増加し、3割近い。

・「5.移動者(転入者)の状況」
 ここで資料1を御覧いただきたい。前回の本審議会においては、大阪府から行政データを活用した実態把握の結果を報告した。この結果を見ると、少子高齢化の進行スピードの速さや母子世帯、高齢単身世帯の割合の高さ、生活保護受給世帯の増加率の高さなど、行政データを通じて対象地域の課題が明らかとなった。こうした課題の要因として、平成12年以降、この10年間で対象地域に転入した世帯の状況がインパクトを与えているのではないかという仮説を提示し御意見を伺い、今回の実態把握では、用いるデータで記しているとおり、国勢調査の調査項目中、現在の場所に住んでいる期間のデータを用いて検証した。具体的には、現住地の居住期間が1年未満、1年から5年未満、5年から10年未満と回答された方の結果を集計し、居住期間10年未満の層の状況を把握している。
 ただし、国勢調査データでは幾つか留意すべきことがある。まず、対象地域から転出した方の状況は把握できない。次に、何年前から居住しているというケースが全て対象地域以外のところから転入しているかどうか明らかにすることができず、対象地域内の転居も含まれている可能性がある。また、府内の他の市区町村や他県からの転入者であっても、前の住居が対象地域であった可能性も否定できない。本データはこうした留意点があることから、移動者という言葉を用いて、転入者の特徴を推測するものと位置づけている。
 居住期間が1年未満、1から5年未満及び5から10年未満のデータを合計したものを居住期間10年未満として年齢階層別に示した表を御覧いただきたい。まず、年齢階層を合計した全体の数値を見ると、居住期間10年未満の割合が最も低いのは対象地域の32.0%となっており、逆にいうと、居住期間の長い方の割合が高い。年齢階層別に見ると、大阪府全域では30歳で最も割合が高く、若年になるほど、また高齢になるほど低い。この傾向はいずれの地域でも同様の傾向にあるが、10歳代から50歳代まで、対象地域における居住期間10年未満の割合が低くなっており、対象地域は相対的に流動性が低いと言える。

 資料2の「5.移動者(転入者)の状況」に戻る。居住期間10年未満の移動者の最終学歴の構成比を示した図によれば、世帯単位ではなく学卒者の単位であることや男女別でないことから一定データとしての限界はあるが、これを見ると、最終学歴が小学校・中学校である学卒者の割合は、対象地域が大阪府全域の2倍強。次に、短大・高専である学卒者の割合及び大学・大学院である学卒者の割合は、対象地域が大阪府全域の半数以下。
 居住期間10年未満の移動者の従業上の地位について、その構成比を示した図によれば、まず、正規の職員・従業員の割合は、大阪府全域が51.7%、対象地域が33.2%、基準該当地域が24.1%。パート・アルバイト・その他の割合は、10.9%、15.0%、14.6%。完全失業者の割合は、5.3%、8.2%、10.1%。非労働力人口の割合は、15.8%、25.2%、32.8%。
 居住期間10年未満の移動者の住宅の所有形態について、その構成比を示した図によれば、まず、持ち家の割合は、大阪府全域が39.3%、対象地域が19.2%、基準該当地域が13.3%。公営の借家の割合は5.3%、33.6%、41.1%。民営の借家の割合は、43.0%、40.9%、33.6%。これらを見ると、対象地域においては公営の借家の構成比が高いものの、民営の借家の比重も高まっていることがわかる。

 最後に資料1「仮説の検証」を御覧いただきたい。国勢調査を活用した実態把握を行うに当たっては、本審議会での御意見を踏まえ、調査仮説一覧として示している労働に関する仮説として5つの仮説と、転入者に関する仮説として4つの仮説を設定している。これらの仮説が成立したかどうかについては次のとおり。
 「女性では、『主に仕事』をしている割合が高く25歳から34歳、40歳から44歳で府内男性とほぼ同程度の労働力率」とする仮説の前段を検証したところ、20歳代から40歳代での大阪府男性の労働力率と比べ、同年代の対象地域における女性の労働力率はいずれの年齢階層でも低くなっており、調査仮説は不成立。また、仮説の後段、「女性では30歳代のM字カーブに当たる時期のへこみが少なく台形型をしている」とする仮説については、対象地域の女性では大阪府全域の女性と異なりM字型のへこみが見られず、調査仮説は成立。
 「男性の就業率は低く、女性の就業率は高い」及び「働いている高齢者の割合が低い」とする仮説について、対象地域の男性の就業率は15歳から19歳の年齢階層を除き全ての年齢階層で就業率が低く、また働いている高齢者の割合も低くなっており、男性と高齢者に関する仮説は成立。また、対象地域の女性では、大阪府全域の女性と比べM字型のへこみが見られないことを除き大きな差はなく、「女性の就業率は高い」とする調査仮説は不成立。
 「中高年齢者の完全失業率が高い」とする仮説について、対象地域の男性、女性とも大阪府全域の男性、女性と比べ全ての年齢階層で完全失業率が高くなっており、中高年齢者に限るものではないため、ここでは調査仮説の一部が成立としている。
 「若年者の非正規労働者比率が高い」とする仮説について、対象地域の男性では大阪府全域の男性と比べ15歳から19歳で非正規労働者比率が5ポイント程度低くなっているものの、20歳代では6ポイント程度高くなっており、調査仮説の一部は成立としている。
40歳代から60歳代及び70歳以上の男性の非正規労働者比率を見ると、いずれも対象地域が高くなっており、「中高年齢者は非正規労働者比率が高い」とする仮説は成立。
 「女性では45歳から54歳の正規労働者比率が高い」とする仮説について、対象地域の女性は大阪府全域の女性と比べ、40歳代、50歳代で正規労働者比率がやや高くなっており、仮説は成立。
 「女性では15歳から24歳での非正規労働者比率が高い」とする仮説について、15歳から19歳では差はないものの、20歳代では11ポイント程度対象地域の女性が高くなっており、調査仮説の一部は成立としている。
 「若年未婚者は非正規労働者比率が高い」とする仮説については、「未婚者」の非正規労働者比率(年齢階層別)を見ると、20歳代から60歳代の各年齢階層において対象地域の未婚者は大阪府全域の未婚者より非正規労働者が高くなっており、仮説は成立。
 「勤め先での職種はブルーカラーの率が高い」とする仮説については、対象地域の男性、女性とも、またいずれの年齢階層においても大阪府全域と比べブルーカラーの率が高くなっており、調査仮説は成立。
 「転入者」に関する仮説については、まず世帯類型に関する仮説として、高齢単身世帯及び高齢夫婦世帯の転入は、対象地域と大阪府全域との間に大きな差はなかったことから、調査仮説は不成立。また、母子世帯の転入は、大阪府全域のほうが対象地域よりその割合が高くなっており、これも調査仮説は不成立。
 学歴構成に関する仮説については、大阪府全域と比べ対象地域では中学卒業までが多く、短大卒以上が少なくなっており、調査仮説は成立。
 非正規労働者の比率に関する仮説については、大阪府全域と比べ、対象地域では正規労働者の比率が低く、非正規労働者の比率が高くなっており、調査仮説は成立。
 住宅の所有形態に関する仮説については、大阪府全域と比べ対象地域では公営の借家への転入が多くなっており、調査仮説は成立。

(実態把握検討プロジェクト有識者メンバーのコメント)
○A委員 調査結果を見て今回非常に意外に感じたのは、大阪府の中で対象地域以外に、対象地域とほぼ同じような傾向を持っている基準該当地域があるということである。
 バブル崩壊後、日本社会はいわゆる2つのグループ、非常に恵まれたグループと恵まれないグループの2つに二極化してきている。その日本の社会構造の変化が、いわゆる基準該当地域が部落差別の実態を抱えている対象地域とほぼ同じような傾向を示しているということになったのであろう。
 部落問題については幾つかの仮説の検証をして、大体において私たちが考えている仮説は成立しているということが今回の実態把握でわかった。やはりこの問題は三十有余年にわたって実施されてきた同和対策事業特別措置法のもとにおける同和問題解決のための国及び地方自治体の府あるいは市町村の対策が一定の成果を見た。ただし、平成13年の時点において残された課題が労働と教育だと言われてきた。啓発の問題もあるが、生活実態としては労働の問題と教育の問題。もちろん教育というものがきちんとされなければ労働の問題は解決しないのであるから当然連動しているわけで、そういう意味で、その問題が完全に解決の基礎的な条件を整備するまでにバブルが崩壊して、やはり貧困に基づく問題が今なお同和地区の実態にあらわれているということだろう。
 
○B委員 私自身が何人かの研究者で分析してきたが、その中で見えてきた研究者サイドから見たポイントを幾つか紹介させていただきたい。
 資料1の分析の最初の部分、6ページ、7ページで人口構成、年齢別の構成比の変化が指摘された。8ページに示している下向きの棒グラフは、10年前のデータと今回分析した2010年の国勢調査を突き合わせて、それぞれの年代の人たちがこの10年でどれだけ対象地域から出ていったかということを示している。高齢の方は亡くなられたというケースが多かろうと思う。ここで注目すべきは25から29歳、35から39、間に30から34歳を含むが、まさに学校教育を終えて働き始めた子育て期に入った人たちが対象地域から多く転出しているという状況が注目されるべきだろう。そこには住宅の状況、あるいは差別の状況があるのかないのかこのデータからは見えないが、そうした働き盛り、そして子育て期に入った人たちが出ている、あるいは出ざるを得ない状況がまず見えてくるのではないか。
 9ページには対象地域と大阪府全域の大きな人口動態が記載されており、対象地域の人口減というのが昭和の後半から急激に進み、今も徐々に続いているというところで、どんな人たちが出ていったのかということが非常に大きな分析課題になるということが見えてくる。ただ、国勢調査も含めてこの種の調査は出ていった方の追跡ということはできないので、さまざまな別の調査データからの推測ということにならざるを得ないが、どんな人たちが離れているのか、そしてその背景にはどんなことがあるのかということが非常に重要なポイントになるんだということが見えてくると思う。
 10ページで、対象地域に残った人、入ってきた人たち、今住んでいる人たちがどのような人たちで構成されているのかというところで大きな傾向としては、10年前のデータでは府全域よりも少なかった単独世帯の構成比が逆転しており、この10年、比較的短い期間の間に住まう人たちの内訳が大きく変わってきているということが見えてきた。世帯の半数近くが単独世帯である。13ページを見ると、その単独世帯の多くの部分が高齢の方々で構成されているということで、対象地域にとどまる、あるいは入ってきた人たちが高齢化の状況を色濃く見せている。府域全体よりも高齢化の度合いが非常に急速に進んでいるということがここから見えてくると思う。
 セットで大きな変化として注目すべきは住宅の変化で、以前は公営住宅が6割ということであったが、公営住宅の比率はまだまだ高いものの、民営の借家が比率としては急激に増えているというところが注目されるべきポイントだと思う。それがどんな形で実際に進行しているのかということはまだ確認できていないが、住まいのありようと住まう人たちの内訳がこの10年で大きく変わっているということが今回の実態把握から見えてきたことだと思う。
 15ページ以降の教育に関しては、全体の学歴構成比、学歴というとどこまで教育を受けたかという「教育達成」の構成比は大きく格差が縮まってきているが、年齢別に見るとまだまだ、近年教育を受けた若年層においても明確な格差が残っているということが見えてくる。もう一つ、出ていった方が多いということを考えれば、さまざまな同和対策、そして同和教育の働きかけの成果でも確かにあったと思うが、比較的高い教育を受けた方々が外に移った結果としての最近年の若い人たちの学歴の面の格差というものもあるだろうし、いまだに生活の不安定さがあり、その不安定さ、困難さのゆえに十分に教育を受けられないという生活不安定、そして教育の達成の低さという2つの側面が一緒にあらわれて、若い人においても教育面の格差が残っているというところにつながっていると思う。十分な教育をなかなか受けられない、また親の世代ではもっとハンディキャップが大きかったはずで、そういう中では安定した労働につけないという状況が続いているということが次のセクションから明らかである。若い人についても失業率が高い、不安定就労の度合いが高いというところにそれは明らかだと思う。
 転入層については、不安定層が比較的多いということが見えてくる。
 それから、報告書冊子の2ページの一番上に「基準該当地域」抽出基準というものを掲げている。これは、私たちが国勢調査データの分析を託された大きな課題である。対象地域以外にも生活困難が集積した地域があるのかないのか、そしてそれがあるとすればどんな状況なのかということを確認するということが今回の分析の主眼の1つであった。私たちは対象地域に比べてどうかということを今回の分析の大きな出発点にしていたので、国勢調査のデータ、質問項目の限られた中で生活の困難さ、不安定さと強く関連している項目を選び出した。これが表1の6つの指標で、この指標それぞれで対象地域全体の値と平均値を計算し、それぞれの指標の平均値よりも困難度が高いという地域を選び出したということである。
 2ページの真ん中の右下がりのグラフは対象地域だけを取り出して、この指標で何本該当するか、困難な状況のある水準の値を超えているかどうか、超えた指標の数で計算している。府内の対象地域の中でゼロ、全くその指標に当てはまらないというところから6つの指標全てで対象地域の平均を超えているというところまで、地域を構成する小地域、何々町何丁目という非常に細かな分析単位別に見ると全ての指標で平均を超えているところと全く当てはまらないというところに均等に分布しており、10%、20%くらいでそれぞれ0本、1本、2本という形で分布している。これをもって、一概に言えないところはあるが、対象地域の中でも困難さのあらわれが相当多様だということが見えてくる。府内幾つかある対象地域のそれぞれの地域の中でも困難のありようは多様だし、恐らくは、地区ごとに見てもその困難さというのは多様なのではないかということで、対象地域内の多様性、その中で比較的生活困難度が低い、比較的成果があらわれている地域と、従来あるいはそれ以上の困難さが集積している地域に分かれているのではないかということが見えてくる。ただ、指標該当するというのも平均値を超えているか超えてないかなので、指標に全く該当しない0の地域でもかなり困難な状況にある可能性がある。一概に言えないが、少なくとも対象地域の中の多様性に踏み込んだ分析が必要なのではないかということも今回改めて見えてきた知見だと考えている。
 基準該当地域について紹介させていただくと、その地域で暮らしている方は、住民の構成比が府全体の5%弱、人口でいうと40万超であった。ただ、それぞれ生活しているのはごく狭いところであるので、それが府内各地に分散して存在しているということであるが、あわせて見ると大きな都市が1つ入るぐらいの人口規模で、無視できない厚みで存在しているということが言えると思う。
 困難の度合い、それぞれの項目についてどれくらいかというのは、対象地域の平均的な生活の厳しさの地域を取り出しているので、全てにわたって対象地域と同じような傾向が示されているが、ほぼ匹敵する数値が出てくるということは当然の数値の出方である。ただ、改めて見て興味深かったのは、学歴の構成が基準該当地域と対象地域でほぼ同じであることである。年齢の高い人たちも学歴達成の低い、恐らくは困難な生活の背景の中で生まれ育った人たちが、不安定な仕事にしかつけず、基準該当地域に多く住まわれているという、日本社会の大きな貧困格差の拡大というトレンドの中で起きていること、加えて以前からあった貧困問題がそういう形であらわれていること、をつかまえることができたということだと思う。
 基準該当地域は府内のいろいろな地域に分散して位置しているが、基準該当地域の住居分布で公営住宅の比率が高かった。
 例えば住宅政策の中で母子家庭あるいは高齢、障がい者等々ハンデを負った方に対して安定した住居を提供するという形で、公営住宅が住宅面の受け皿という位置づけでなされているということは言えると思うが、その結果として困難な背景を抱えた人たちが比較的多く集まってしまう地域が生まれているのではないか。
 転入層の分析では、大阪府域全体の母子家庭全体の8割ぐらいの方がこの10年以内に転居を経験されている。恐らくは母子家庭になった時点で別居せざるを得ず、経済的にも非常に厳しい中で選べる住まいが限定されている。そういったことで生活に困難な背景を抱えた人たちが地域的に集まってしまうというメカニズムが見えてくるのではないかと思っている。
 ここから見てとるべきポイントとしては、対象地域の中にも残された課題はたくさんあるし、それ以外に新たな課題が見えてきたということが補足の説明である。
 
(委員からの質問、意見等)
○C委員 国勢調査には外国人も含まれているから、この実態把握でも当然外国籍住民の方たちも含まれていると思うが、基準該当地域には多分在日コリアンの一世の方であったり、特に在日の方は今帰化する人たちが増えているので国籍上では把握しにくいと思うし、中国帰国残留孤児とその家族の人たち、近年はフィリピンとかベトナムから来られてる方、特にフィリピンの方は母子家庭が大変多く、日本の母子家庭の課題が同様に外国籍母子家庭にも当てはまっているわけだが、今回の分析では多分国籍別とか民族別傾向とか課題というところには踏み込めていないと思う。今後対策を考えていく上ではそういう多様な文化背景を持った人たちがいるということと、調査を日本語でされているので、無回答というところがたくさんあったと思うが、そこが答え切れてないから見えてこない部分もあったりするのではないか。もし今後調査をされるのであって聞き取り調査が可能であるならば、そういう人たちの実態把握もし、分析をしていただきたいと思う。

● 国勢調査は外国籍の方も含まれているが、第二次報告の方で国籍別人数等をとっていこうと考えているので、そちらで何か傾向が出てくるか見ていきたい。
 また、先ほど、今後聞き取り調査等が可能ならという話もあったが、今回の調査については、国勢調査データの分析という範囲内で、やっていきたいと考えている。

○D委員 基準該当地域というのは大阪府内の市町村によって基準該当地域が多い市町村、少ない市町村という偏りがどの程度あるのか。もう一つは、対象地域の場合、数百年という歴史があるところがほとんどであるが、基準該当地域の歴史性みたいなものはある程度把握をされているのか。
 3つ目は、市営住宅群が基準該当地域にどれぐらいの割合あるのか、伺いたい。

○B委員 基準該当地域の府内の分布について、地図上にプロットしていけばそういう傾向が明確に見えてくる可能性はあるが、そうした分析はできていない。
 それぞれの歴史的な背景があって、そういう地域が形成されてきたのであろうと思う。ただ、そのスパンは非常に近年のものから、もしかしたら近代化以前の大阪の都市構造の中のそうした背景がある地域、あるいは近代の工業化の初発の段階での労働者が集まってきての地域形成、あるいは戦後の住宅地開発の中での木造賃貸住宅が多かったところと、それぞれの背景はそれぞれに明確に出てくるのであろうと思う。
 市営、府営住宅のある部分が重なっていくということは確認できるが、公営住宅全体の中でどうなのかということは見えていない。45ページの図4−1あたりがマクロな手がかりとしては、今のところ分析できているものになる。
 
● 事務局から補足説明させていただきたい。基準該当地域の考え方であるが、これについては対象地域と同様の課題を抱える地域があるのかないのかということを確認するために、今回バーチャルに設定させていただいた基準であって、基準のとり方によって丁目単位で、どんどん変わっていくものであることから、そういった意味では、この基準該当地域を明らかにするということは行政としてはすべきでないと思っている。基準該当地域というのはあくまでもバーチャルなものと御理解いただければと思っている。

○E委員 11年の11月8日開催の同推審のときに同和問題の解決に向けた実態把握の概念図が出されて、旧同和対策事業対象地域類型化9種類と、府域全域従前どおりとなっていた。旧同和対策事業対象地域に隣接する地域9類型、共通のまち並み、それから社会的援護を要する課題があると思われる地域、共通の課題との単純比較、類型比較、課題比較という概念図を出されたわけだが、この基準該当地域というのはそれを踏まえてのものなのか。

● 平成23年11月8日の本審議会の資料の中に、当初の実態把握の枠組みとして、旧同和対策事業対象地域を9類型に分けたものと、大阪府全域との比較、さらに旧同和対策事業対象地域に隣接する地域を9類型に分けたものとの類型比較、最後に課題比較として「社会的援護を要する課題があると思われる地域」との比較を行うとなっており、こちらの「社会的援護を要する課題があると思われる地域」として想定していたのが、本日お示ししている基準該当地域に当たるもの。調査を進めていく過程で、「社会的援護を要する課題があると思われる地域」と称することについて議論をした結果、一定の基準で線引きがされるという抽出の仕方をしていることから、線を超える、超えないによって直ちに「課題がある・ない」と言い切ることは適切でないことから、「課題がある・ない」という言い方を改め、今回、基準該当地域という名称を導入した。

○F委員 いつも思うのは世帯収入の問題をどう考えるかということ。相対的貧困率というのを厚労省が出しているが、平均的な収入の半分以下、これは相対的貧困、特に母子家庭は50%超えている。対象地域とか基準該当地域という形で整理したときの地域性というのは一体どういう形で整理するのかというのがぱっと浮かばない。近隣とか対象地域の近接ならわかるが、そうではないとすると、やはり歴史性とか現在性とかいろいろなものが絡んでくるだろう。それから女性と子どもの貧困の連鎖というのが大きな課題の1つであり、やはり生活保護世帯という問題が大きい。保護世帯というのはどういうところの地域に多いのか、その原因は何かというあたりが重要な課題になっている。

○G委員 25年2月の審議会で、府民意識調査を今後の人権施策に生かすとして、同和問題における逆差別意識の払拭という取り組みが資料の中で出されていた。それは今でも行政的に特別扱いをされている地域という意識が持たれており、それを払拭していくんだという報告内容だったと思う。今回この調査の報告書をそのまま出すとなると、旧同和地区、これでいうと対象地域と言われるところよりも劣悪な環境、生活実態がある地域があるじゃないか、いつまで同和地域を意識するんだというような意識に大阪府民がなっていかないのかというような懸念が少しある。非常に大事な中身が出てきたのであろうと思うし、それはそれとしてしっかりと見ていかなければいけないと思うが、単にこれを出してしまったときにそういう意識が逆に醸成されていくことにはならないのかというのが1つ。もう一つは、基準該当地域が、今は差別をされているのかどうかわからないが、そういうような生活実態の方々が集まる地域ということで、差別をされる地域というふうになっていかないのかという懸念を感じている。

○A委員 今回のデータは国勢調査のデータであるので、国勢調査のいわゆる調査地点を地域と言っている。だから、いわゆる歴史性があるコミュニティとかそういうものと必ずしも重ならない。国勢調査の調査員が回って調査票を配って回収する地点ごとに、基準に3つ以上該当している地域を基準該当地域として取り出した。今回はあくまでも国勢調査のデータを分析する上での地域だと考えていただきたい。

● 先ほどもバーチャルと申し上げたまさにそのとおりであって、基準を設けるために、あえてそういう形で設定させていただいたものである。我々としてはデータ自身も設定のための基準で、具体的にどこかというデータも持っていない。委員が示されたような心配もあるので本報告書のデータの取り扱い、あるいは発表に当たっては十分留意しながら発表させていただきたいと考えている。

○E委員 今バーチャルと言われたが、実はバーチャルではない。私が暮らしてるところ、大阪府下の対象地域全部見て回ったが、やはり旧の対象地域の周辺にそういう地域が目に入る。その事実というのはつかんで浮かび上がらせるということが大事ではないかと思う。上下関係で人は物を見る。そのときに、こことここを比べたらこっちのほうが劣悪ではないかということを出せば問題だと思うが、現実にはそういう地域が多く存在するというのも事実ではないかと思う。

○D委員 数年前に土地差別調査事件があったが、それと関連して、東京のほうではネット上である業者が小学校ごとに、その小学校区に居住している人の年収の平均値を出している。年収によって学力とか小学校もかなり影響を受ける。それがどこに住むかということに大きな影響を与えているので、そういうマイナスが生じないようにだけは配慮しておく必要があるのではないかと思う。

○H委員 改めてこういう実態把握が大事だと感じた。特に2点のことを今の質疑の中で感じているが、1つは部落差別の実態とは何か。その中でも同和地区のコミュニティの実態をなぜ見つめないといけないのかということについてしっかりと考えなければならないと思った。全体との大きな格差をどう是正するかというのが特措法時代の1つの大きな同和地区の改善の目標だったが、この格差が現在も存在している状況がある。いわゆる同和地区、あるいは地区住民のみを対象とするような手法の特別措置は、2002年3月で終了した。逆差別という意識が府民の中に特措法時代の1つの成果とともに弊害、課題としてある。困難を抱えている人たちがまだ同和地区にかなり比率高く存在している。これはある意味特措法期限以降の日本の経済全体の状況もあると思うが、悪化すらしているという状況の中で、一般施策をどう活用してその課題に今後も向き合うのかということを改めて感じる。格差というのは単なる数字の問題ではなくて、差別と関係あると捉えてきたはずである。例えば女性の労働実態と男性の労働実態の格差がなかなか埋まらない、大きな格差があるが、女性差別という問題と無関係に生じている格差ではないはずである。同じように、そういう格差をなくしていくために一般施策の活用をどうするか。子どもの貧困と言われる日本の深刻な状況、6人に1人が相対的貧困の子どもたちで、大阪の子どもの貧困率は最もといっていいぐらい高い。同和地区の子どもの貧困の実態も非常に深刻である。一方で特別措置法時代につくられてきた児童館や青少年センターというのはどんどん廃止されていったりしており、指導者がいなくなっている。これはある意味特別措置法の終了が大きく影響している。同和地区のコミュニティとその周辺の子どもたちの貧困率というのは非常に大阪の中でも高い。一方で、特別措置法時代の施設だからもう廃止せよということが進行している。生活困窮者自立支援法が新しく施行されたり、あるいは子どもの貧困対策の法律ができたりしてきているのはなぜか。この同和地区のコミュニティのなお深刻な実態に対してどう対応するのかということが改めてこの実態(把握)の中で見えてきたと思っている。
 同和地区にある厳しい実態というのは他の地区にも見られる実態ではないか、部落問題として捉えるべきではないのではないかという質問をよく受けるが、そもそも差別とは、同和地区以外の地区には存在しないことが、何か特別に存在することと捉えている人がそういう意見を言う。私は他の地区にも同和地区にもある現象が差別という問題によって集中的にそこにあらわれるのが差別の実態ではないかと思う。特殊な実態というのを差別と捉えるべきではないと思っている。もちろん差別意識という問題はまた別であるが。同和地区と地区外という線引きをするのではなくて、厳しい困難を抱えている府民をどうするのかということを具体的な戦略として、この審議会でも、府民の困難な人々の自立支援をどうするかという議論と結合して考えられたらいいのではないかと思う。

○E委員 一番のポイントは対象地域からどういう人たちが転出し、どういう人たちが転入してきているかというところを明確にする必要があるのではないかと思う。資料によると、(対象地域の)人口が14万9,157人から7万9,411人へと激減し、半分近くになっている。こういう中で、対象地域が今どうなっているかということはしっかり見る必要があるのではないかと思うのと、なぜそこまで激減したかという背景や要因の分析をしなければならないと思う。地域が様変わりしてきている中で、対象地域と言われるところがどういうふうにしていったらいいのかというところまで踏み込んだ、そういう方向性を出していただけたら私はありがたいと思っている。

○C委員 この報告書はこういうデータを出して最後にある仮説が立証できた、成立したというところでとどまるのか。それとも、この仮説の背景、要因、原因を分析して次の施策に生かせるようにされていくのかをまず伺いたい。

● 同和問題の解決に向けた実態把握の目的については、平成13年の府同対審答申で示されている、かつての同和地区での課題がどういうふうに推移しているかを把握して、それを適切かつ効果的な取り組みにつなげていこうということで行っているもので、そうした中で、今回国勢調査を活用した実態把握を実施させていただいている。データを集計、分析し、かつ前回の審議会でお示しした仮説について成立しているか否かも検証した上で、さらに委員各位の御意見をいただき、今後第二次報告をまとめていくが、まとめて終わりというわけではなく、関係部局にも情報共有し、施策への活用につなげていこうということである。

○C委員 先ほど人口の移動のことを言われたが、例えば教育に関しても、(資料1の)64ページで、学歴構成の仮説で低いという仮説が成立したということにはなっているが、17ページを見ると、大学・大学院卒の方が4.0%だったのが9%にまで倍以上伸びている。かつては中高年は中卒だったけれども、最近は高学歴が増えている。それは子どもたちの全体の教育政策が生かされたのか、あるいは親の教育への関心度が高まったりとか経済力が高まったのか、何かそういう分析、背景、理由を探っていってこそ成果が出るのではないか。女性の就労のところで、(資料1の)61ページで、対象地域ではM字型のへこみが見られず仮説は成立したとなっているけれども、例えばM字型のへこみがないより30代のキャリアを持ってる人は働き続けられるほうが本当はいい。しかし、この地域ではそういう恵まれたキャリア形成が築ける労働環境にあるのか、むしろ本当は子育てに専念したいんだけれども働き続けなければならない実情があるからへこんでないのか、単に仮説が成立した、しなかったよりは、その分析をして施策が生かされた、生かされてないというところを、社会状況を見ながら(検証)していただけたらありがたいと思う。

○F委員 人口減少といった場合に、転入転出という問題と、いわゆる核家族化というか出生率も含めて、その辺のところがどういう関係にあるのか、まだ整理できていない。

○B委員 子育て期の年齢層が多く出ているのではないかという傾向は見えてくるし、本当に今の全体の社会情勢の中の高齢化に向かうメカニズムがより明確にあらわれている側面と、それだけではない同和問題の背景も確かにあるだろうと思うが、それ以上のことはもう少し分析してからにしたいと思う。
 貧困、私の言葉でいえば排除の問題は地域的にあらわれるということが改めて見えてきた。さまざまな形で不利困難な生活背景に追いやられる、あるいはそういった人たちが地域に集まって生活せざるを得ないということは確かにあるということが今回も見えてきた。
 
● 今回のこの調査は、非常に重要な調査だと思っており、しっかりと調査を深めていかなければいけないと思っているが、これについて同和問題解決推進審議会ということでお諮りをしているで、この貧困問題、あるいはもう少し広げてやっていくということも当然認識しているが、それは(本審議会の対象としては)やはり少し広げた議論ではないかと考えている。
 それから、基準該当地域については、大変思い切ったものを導入して今回の調査が実施されているのだが、やはりバーチャルであり、かつ今回の調査を通じて基準該当地域を特定して明らかにするということは、この調査の目的ではないと考えている。例えば基準該当地域をもって地図にプロットするといったようなアウトプットは決して行う予定はない。そういう意味で、この基準該当地域が新たな地域差別を生むことにつながらないようにしたいと考えているので、その点は委員の先生方にもご理解とご協力をお願いしたい。その上で、今回の調査を深めていって、多くの課題について府として対応していくという方向性には持っていきたい。

作成:大阪府府民文化部人権局

報告書【第一次】における新たな枠組みの導入と留意点

 今回の実態把握報告書【第一次】では、旧同和対策事業対象地域(以下「対象地域」という)の課題とされる生活保護受給率、学力の問題などが大阪府全体の問題として顕在化する中で、「課題の集中」という現象が対象地域だけに現れているのかどうかを検証するため、実態把握検討プロジェクト有識者の知見を得て、「基準該当地域」という考え方を導入しました。
 この「基準該当地域」については、対象地域の課題とされてきたものの中から、「母子世帯比率」、「高等教育修了者比率」、「完全失業率」など、6つの課題を指標として設定のうえ、対象地域におけるそれぞれの指標の平均値を算出し、その平均値と比較して一定の基準を満たす地域を抽出したものです。
 以上のとおり、「基準該当地域」は、あくまで調査上の「ものさし」として導入したもので、抽出基準等によって変わる流動的なものであり、特定の地域を指し示すものではありません。

配付資料

次第 次第 [Wordファイル/16KB]
資料1 国勢調査を活用した実態把握報告書【第一次】
     ・表紙・目次 [Wordファイル/72KB]
      ・用語の定義 人口・世帯の状況 [Wordファイル/388KB]
      ・教育の状況 [Wordファイル/179KB]
     ・労働の状況 [Wordファイル/458KB]
     ・住まいの状況 [Wordファイル/99KB]
     ・移動者(転入者)の状況 [Wordファイル/316KB]
     ・仮説の検証 [Wordファイル/35KB]
     ・国勢調査で用いられている用語の解説 [Wordファイル/74KB]
資料2 国勢調査を活用した実態把握報告書【第一次】のポイント [Wordファイル/1.49MB]
参考資料1 行政データを活用した実態把握(主な傾向) [Wordファイル/23KB]
参考資料2 行政データを活用した実態把握の主要データ [Wordファイル/259KB]

このページの作成所属
府民文化部 人権局人権擁護課 人権・同和企画グループ

ここまで本文です。


ホーム > 人権・男女共同参画 > 人権 > 様々な人権問題に関する施策 > 平成26年度 大阪府同和問題解決推進審議会(平成26年9月16日開催)議事概要・配付資料