職員ロングインタビュー【社会福祉】

更新日:2021年3月1日

社会福祉

【配属歴】
平成22年 入庁
       修徳学院 自立支援課
平成26年 子ども家庭センター 地域相談課・育成支援課
平成30年 砂川厚生福祉センター 自立支援第一課     


                                                             

                                                         ある1日の仕事の流れ

社会福祉職を志したきっかけを教えてください。

子どもの頃から児童福祉に漠然とした興味をもっていました。中学校のクラスメイトの中には、複雑な親子関係や家庭環境の人もいたので、助けになれるような仕事ができればいいなと考えていました。

また、中学時代に老人ホームのボランティアを経験したことも大きかったと思います。お年寄りとお話しした時に、笑顔になってくれたことがすごく楽しく感じました。そのときから、福祉の仕事を意識するようになり、大阪の大学に進学して児童福祉を専攻しました。

大阪府に入庁した理由を教えてください。

大学の保育実習で、元気な子どもたちに接してとても楽しかったのですが、一方で、十分な養育を受けられない子どもや、障がいが受容されず適切な療育を受けられない子どもたちもいることに思いを巡らせるようになりました。大阪の子どもを笑顔にしたい、苦しんでいる親子の役に立ちたい、と思うようになったのが入庁の大きな理由です。

また、大学のゼミでお世話になった先生から「大阪府の社会福祉職は幅広い業務を行っており、成長しやすい環境がある」とアドバイスをいただいたことも、入庁の決め手になりました。

入庁後に携わった仕事について教えてください。

はじめに配属された修徳学院は、非行や家庭環境などの理由により様々な課題を抱えた子どもたちが家族と離れて生活しており、個々の状況に応じて専門的な指導を行い自立を支援する施設です。普段は児童自立支援専門員が24時間子どもたちと生活を共にしていますが、私はその方々が休みの日に代わりに生活を支援する業務を担当していました。

次に配属された子ども家庭センターの地域相談課・育成支援課は、子どものことで悩まれているご家族からの相談を受けて、支援する業務を行っています。私は、家族の再統合に向けた支援を担当していました。再統合といっても、家族のあり方には色々な形があるので、それぞれの家庭にとって最も良い形を、保護者や子どもたち、関係機関等と 一緒に考えていきました。

現在の仕事内容を教えてください。

砂川厚生福祉センターの自立支援第一課で、強度行動障がいの状態を示す方の改善を図り、地域の中で必要な支援を受けつつも自立した生活が送れるように支援を行っています。例えば、重度の知的障がいで自閉症があり 、幼少期から周囲とのコミュニケーションがうまくとれないことにより、家庭内や地域で落ち着いて生活ができなくなる方がおられます。こうした方々の強度行動障がいの状態の軽減を図り、さまざまなプログラムを行う中で安心して地域で自立した生活をできるように支援するのが私たちの役割です。

それまでの児童や家庭といった分野とは仕事内容が異なりますが、戸惑いなどはなかったのでしょうか?

今の職場に異動になる前に見学に来たことがあるのですが、その時には少し淡泊に感じた利用者の方への職員の接し方も、実際に働いてみると、利用者の方にとってわかりやすくなるように、簡潔に伝えていたということがわかりました。その一方で、これまでに経験したことのない、ことば以外でもコミュニケーションをとるという難しさに、初めは戸惑いがありました。しかし、すべての職員が熱意をもって利用者の方に接していることがわかってからは、働きやすい環境だと感じ、すぐに溶け込むことができました。

現在感じている仕事のやりがいを教えてください。

利用者の方の日々の行動を目にして、感動させられることがよくあります。利用者の方にはさまざまな特性があり、私たちとは異なる見え方・感じ方をしています。得意なこと、苦手なことなど個々で異なる特徴を掴みきれなかったり、急に調子を崩される方もいて、日々接していくことは簡単ではありませんが、職員同士で話し合いながら試行錯誤を繰り返し、利用者の方の状態が安定したり、ちょっとした 変化が見られたりした際には、大きなやりがいを感じます。

社会福祉職の上司や先輩に助けられたこと、学んだことはありますか?

修徳学院では、児童に向き合ってもなかなか心を開いてもらえないことがありました。長時間話し合っても理解しあうことにつながらず、自分の力不足を感じることもありましたが、当時の上司がうまく間に入って、助けてくれました。

また、現在一緒に仕事をしている上司は、いつも凛とした姿勢で仕事に臨まれています。私はまだこの業務について年数が浅く、利用者の方の突発的な行動に対して、どう反応すればよいのかわからないことがあるのですが、上司は動揺することなく、臨機応変に対応されています。私も、周囲に安心感をもってもらえるような対応ができるようになりたいと考えています。

仕事をする上で、心がけていることを教えてください。

常に謙虚でいることです。修徳学院時代は多くの子どもと接しましたが、子どもだから未成熟と決めつけるのではなく、なるべく同じ目線に立つようにしていました。実際に、子どもたちから学ぶことは数多くあり、自分の成長にもつながっています。

また、チームワークや働きやすい雰囲気をつくることも意識しています。これまで、自分が困った時は上司や先輩がフォローしてくれました。その分、今の職場では後輩たちにも同じように接することができればと思います。

今後、大阪をどのようなまちにしていきたいと考えていますか?

笑顔があふれる、情に厚い大阪であって欲しいと思っています。私は府外の出身ですが、「大阪は人が温かい」というイメージをもっていました。大学時代にこちらに来て、実際に働いてみると本当にその通りだったので、これからも大阪らしい、明るく人情味のあるまちであってほしいと思っています。

仕事の上での目標はありますか?

担当の利用者を含め、現在の利用者の方への支援が、よりそれぞれの安定、生活の質の向上につながるよう、自身の専門性が高まるようにがんばりたいです。また、中期的な目標でいうと、また家族支援の仕事に携われればと思っています。 子どもの発達や成長に不安を感じている家庭は多くありますが、子ども自身だけでなく、保護者の方もつらい思いをされています。また、親子が互いを大切に思いあっていても、家族関係や育児がうまくいかないこともあります。そんなときにどう支援すれば良いのか、私たちだけでなく、子どもや保護者それぞれの関係機関と連携しながら、より良い支援の仕方を考えていきたいと思います。

大阪府で働くことを検討されている方にメッセージをお願いします。

どんな仕事をしても大変なことはありますが、私がこれまで仕事を続けることができたのは、一緒に働いている職場のみなさんのおかげだと思っています。大阪府の社会福祉職の職員は、心も、視野も広い人が多く、「困った時はお互い様」と助けてくれたり、ともに戦ってくれたりします。喜怒哀楽をともにしてくれる同僚のおかげで「自分は一人ではない」と、頑張ることができました。ぜひ私たちと一緒に、がんばりましょう‼

 【ある1日のながれ】 

〈日勤の場合〉
 
  9時00分 夜勤の職員からの引継ぎ・利用者の準備支援
10時00分 日中プログラム活動支援
11時00分 手洗い支援等
11時30分 昼食・服薬支援
12時15分 昼休み
13時00分 入浴・個別活動支援、洗濯整理
16時00分 手洗い支援
16時30分 夕食・服薬支援
17時30分 事務、退勤

〈夜勤の場合〉
 
  16時45分 夕食・日勤の職員からの引継ぎ
  17時30分 利用者の様子把握等
  19時00分 就寝準備・服薬支援
  21時00分 掃除・記録・様子把握等
翌 0時00分 休憩
   1時00分 様子把握等  
   5時00分 朝食準備・起床支援
   7時30分 朝食・服薬支援 
   9時15分 事務、退勤

※掲載されている職員の職務内容、所属及び所属名称は配属当時のものです。

このページの作成所属
人事委員会事務局 人事委員会事務局任用審査課 任用グループ

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