家庭からのVOC排出削減

更新日:2024年1月30日

暮らしの中のVOCを減らしてみましょう

1.私たちにできること

1−1.VOC含有量の少ない製品を選びましょう。

 VOCとは、揮発性有機化合物:Volatile Organic Compoundsの略称で、蒸発しやすい有機化合物のことです。
  ・ものを溶かす性質や速乾性などの優れた性質から様々な製品に使用されており、ペンキ、接着剤、油性マジックに含まれるアセトンやメタノール等が該当します。
  ・VOCの中には可燃性ガス引火性の液体もあります。

 VOCの含有量が少ない製品を使うことで、火災などの事故の回避にもつながります。
 製品の表示・形状を見て、含有量の少ない製品を選びましょう。
VOC含有量の少ない製品の選択

1−2.製造時のVOC排出量が少ない製品を選びましょう。

 製造時のVOC排出量が少ない製品(環境ラベルが表示されたものなど)を選択することで、VOC排出の削減につながります。
 (参考)環境省の環境ラベル等データベース(外部サイト)

1−3.VOCを含む製品を適切に使用しましょう。

 ・商品記載の「標準使用量」や「使用方法」を確認し、適正な使用回数や使用量を守りましょう。
 ・使う分だけ購入して、VOCを含む製品を使わずに捨てないようにしましょう。

2.VOCによる健康や環境への影響

VOCは様々な生活製品に使用されている反面、人体の健康環境に悪影響を及ぼすことがあります。

○ 大気中のVOCは光化学オキシダントPM2.5の原因物質となります。
   光化学オキシダントは目やのどの痛み、PM2.5はぜんそくなど呼吸器系への影響が懸念されます。

○ VOCを含む製品を大量に使用すると悪臭が発生します。
   さらに、VOC成分にはシックハウス症候群の原因物質(ホルムアルデヒドなど) が含まれている場合があり、
  目・鼻への刺激や、頭痛・めまいを引き起こすことがあります。

○ 大気へ排出されたVOCの一部は、紫外線などにより二酸化炭素※1に変換され、地球温暖化が進む原因の一つになります。
   ※1. 参考:環境省ホームページ 6.間接CO2分野|温室効果ガス排出・吸収量算定方法の詳細情報(外部サイト)

VOCによる健康や環境への影響
 

3.大阪府域における家庭からのVOC排出量

○ 2021年度(令和3年度)の家庭からのVOCの排出量
   固定発生源からのVOC排出量のうち、家庭からのVOC排出量は大阪府域で23.5%と推計されており、全国の19.6%に比べ高い割合を示しています。

固定発生源からのVOC総排出量 全国695628トン、大阪府37819トン、家庭からのVOC排出量 全国136180トン、大阪府8880トン、総排出量に対する家庭からの排出量割合 全国19.6%、大阪府23.5%

 

家庭からのVOC排出量内訳(日用雑貨3000トン、エアゾール噴射剤2400トン、化粧品1300トン、車両用品1300トン、その他)

大阪府域では、日用雑貨やエアゾール噴射剤などの使用に伴い、
家庭から年間約9千トン※2のVOCが排出されています。

●日用雑貨:衣料用洗剤、芳香剤、消臭剤、防虫剤など
●エアゾール噴射剤:スプレー缶など(気化した液化ガスまたは圧縮ガスの圧力で内容物を容器の外に自力で霧状や泡状などにして放出させる製品)
●化粧品:洗顔クリーム、ヘアカラー、香水など
●車両用品:車用ワックス、コート剤、撥水剤、車用クリーナーなど
●その他:皮膚用殺菌消毒剤を含む医薬品、ボールペンや修正液を含む文具など

※2 出典:「揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて 令和5年3月」、(揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリ検討会) をもとに作成

このページの作成所属
環境農林水産部 環境管理室事業所指導課 大気指導グループ

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