さまざまな主体が連携・協力した地域活動 事例39

更新日:2023年5月25日

藤井寺市立生涯学習センター 「いきがい学級」

活動のあらまし 

 藤井寺市在住の高齢者が充実した日々を送り、また、地域の中に進んで参加し、自分の力を発揮するため、公民館事業の一つとして「いきがい学級」は開設されました。

 1年間を通して10回の講義を実施し、開校式・閉校式や講話だけでなく、文化芸術に関する内容のほかに、社会見学(校外学習)や体操等の内容もあり、受講者は意欲的に活動されています。

活動のポイントとエピソード

ここがポイント1 多様なニーズに対応した多彩な講義内容

 「いきがい学級」は、高齢者の方々が気軽に家から出てきやすいことと、健康寿命を延ばすことを目的の一つとしています。そのため、受講したくなるような多様なジャンルの講義内容で溢れています。

  講義は、座学を中心とした知識や教養を深める「ちょっと耳寄りなお話」等の講話や、朗読や音楽鑑賞・歌唱といった文化芸術に関すること、ヨガや健康体操等の簡単な運動を中心とした内容と多岐にわたります。さらに、ウォーキングを兼ねた博物館等の施設巡りや、社会見学といった様々な内容の講義を実施しています。

 各講義内容は、講義の感想をアンケートで回収し、受講者のニーズに応じて様々な分野の内容を取り入れています。受講者の学びたい事や取り組みたい事を把握し、受講者と共に作り上げた結果、たくさんの方が受講し楽しめる講義内容となっています。特に、普段の生活では体験できないようなライヴの音楽鑑賞や落語鑑賞、社会見学は評判が良いです。

                 全体講義     waraiyoganokatudouhuukei

                           

ここがポイント2 「いきがい学級」から育まれ広がる『生きがい』♪

 「いきがい学級」は、文化教室やカルチャースクールと違い、様々なジャンルの講義内容を体験できることから、受講者の新たな発見や興味関心の広がりにつながっています。また、受講者の中には、学習を通じて友人ができた方や、そこからグループに参加するようになった方、家庭内や友人に講義のことを話される方などが多く、「いきがい学級」が地域での交遊関係や様々な場面での会話の広がりにも繋がっています。

 他にも、「いきがい学級」の参加から、「アイセルシュラ ホール」(藤井寺市立生涯学習センター)にある「ふれあいカフェ」のボランティアの会に入会し、カフェのお手伝いに参加したり、藤井寺市の観光ボランティアに参加されていたりと、「いきがい学級」をきっかけに活動の場面が広がった方もおられます。

 受講者のほぼすべての方が、次年度も受講を希望されており、「学級に参加することが自身の生活の張りになっている」という声が多く、まさに地域の高齢者の『生きがい』となっています。

ここがポイント3 継続の秘訣は関係づくり

 「いきがい学級」は、開設から25年という長い期間、生涯学習の観点を大切にし、継続して取組んでいます。長く続く理由の一つは、受講者の学習要求(ニーズ)に応じているという点です。講義後のアンケートだけではなく、普段からの職員と受講者の会話が講義内容に反映され、受講者のニーズを満たしています。気軽で話しやすい雰囲気から生まれるコミュニケーションは、職員と受講者の相互の信頼関係を築いています。この関係づくりが受講者の学習要求を的確に把握し、「いきがい学級」の充実につながっています。

 また、70歳までの女性を対象とした「かがやき学級」も実施しており、「かがやき学級」を卒業し、「いきがい学級」へと移行してくる方もおり、年齢や学習ニーズに合わせて継続して取り組める体制となっています。

   懐かしの本の歌       kyoutogosyo syakaikengaku

 「いきがい学級」は、職員と地域の住民の密接な関係づくりにより、地域の高齢者の学びのニーズに応え、学びと成長の場としてたくさんの方が『生きがい』を見つけることができる事業となっています。

このページの作成所属
教育庁 市町村教育室地域教育振興課 社会教育グループ

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