ヘルシーおおさか21(点字広報)第47号音声読上げ用

更新日:2014年4月23日

ヘルシー大阪21(点字広報)第47号音声読み上げ用

テーマ「第2次大阪府健康増進計画」と「血圧を知ろう!」 

第2次大阪府健康増進計画がスタートしました

大阪府では、健康増進法に基づき、平成20年度に策定した「大阪府健康増進計画」の後継計画として、平成25年3月に「全ての府民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会の実現」を基本理念に、「第2次大阪府健康増進計画」を策定しました。計画期間は平成25年度から29年度までの5年間です。
計画の基本的な方向は、たばこ対策と高血圧対策に重点を置きつつ、栄養・食生活、身体活動・運動、休養・睡眠、たばこ、アルコール、歯と口の健康の6つの分野で、発症予防と重症化予防、個人の生活習慣と社会環境の改善に取組みます。
これにより、がん、循環器疾患などの予防とこころの健康の推進を図り、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を実現していきます。

 第2次大阪府健康増進計画に挙げている具体的な取組を紹介します

1)栄養・食生活

高血圧対策として、学校給食、従業員食堂並びに飲食店などにおける減塩メニューの提供を進めます。
また、関係機関・団体等と連携した食環境の整備、府民運動としての食育を進めます。

2)身体活動・運動 

生活習慣病の予防として、日常生活における歩数の増加を目指し、階段利用の促進やスポーツクラブ等と連携した取組方法を考えます。
また、学校と連携し、子どもの運動やクラブ活動等を促進するとともに、スポーツ活動の場を提供するなど、健全なからだづくりを進めます。
高齢者が自立した生活を営めるよう介護予防部局と連携し、市町村や府民に情報提供・啓発を行います。

3)休養・睡眠(こころの健康)

学校と連携し、休養・睡眠の教育、ストレス対処法の習得など、子どもののころからの健やかな生活習慣の確立を目指します。
また、職場でのストレス対処法および睡眠の重要性の普及方法など、労働環境の改善について検討を行います。

4)たばこ

たばこが健康に及ぼす影響について関係団体と連携して啓発を行うとともに、禁煙指導者の育成や禁煙サポートに関する情報発信を行います。
また、「今後の府の受動喫煙防止対策のあり方」に基づいた受動喫煙防止対策を進めます。

5)アルコール

多量飲酒者への節酒指導を進めます。また、学校等での飲酒防止教育を進め、未成年者の飲酒防止に取り組みます。
妊娠中の飲酒による胎児への影響等についての知識の普及を図り、妊婦の飲酒防止に努めます。

6)歯と口の健康

市町村や関係団体とともに歯周病の予防方法や市町村で行っている歯周疾患検診の普及啓発などに努めます。
また、定期的な歯科健診の受診、幼児の虫歯予防となるフッ化物歯面塗布の受診啓発にも努めます。
フッ化物歯面塗布とは「フッ素化合物」を歯に塗ることです。

たばこ対策と高血圧対策が特に大事!

がん、心臓病、脳卒中などの死亡に関連する因子を平成19年に調べた結果、喫煙と高血圧の影響が最も大きいことが分かりました。
このことから、大阪府はたばこ対策と高血圧対策に重点をおいて、総合的な取組を進めています。

ここからは、血圧についての知識と高血圧の予防について紹介します。 

「血圧」について

皆さんがよくご存じの「血圧」ですが、一体何をあらわしているのかご存じでしょうか。
血圧とは、心臓から全身に向かって送り出された血液が動脈の壁に与えている圧力のことで、単位は「mmHg(ミリメートルエイチジー)」で表します。以下、単位は省略します。
心臓が収縮して血液を押し出した時の動脈に加わる圧力を最高血圧、心臓が拡張して動脈に加わる圧力が小さくなったときの血圧を最低血圧といいます。
血圧は1日のうちでも変動が大きいので、繰り返し測って判断します。繰り返し血圧を測っても血圧が正常血圧よりも高い場合を高血圧症といいます。 

血圧値について

正常血圧とは、最高血圧が130未満かつ、最低血圧が85未満のことです。
正常血圧の中でも、最高血圧が120未満かつ、最低血圧が80未満を至適血圧といいます。至適血圧が最も望ましい血圧の値です。
最高血圧が130から139まで、または最低血圧が85から89までを正常高値高血圧といいます。高血圧とはいえませんが高めの状態です。これ以上血圧をあげないためにも生活習慣を見直しましょう。
最高血圧が140以上、または最低血圧が90以上は高血圧といい、医療機関を受診する必要があります。
高血圧の治療にはお薬だけでなく、生活習慣の改善が重要ですので、生活習慣を改善する努力をしましょう。
すでに、高血圧の治療をされている方や糖尿病、脳卒中、心臓の病気などがある方は、主治医の指示に従ってください。

高血圧の予防について 

高血圧は、生活習慣を見直すことで、ある程度予防することができます。予防についてのポイントをご紹介します。

1 3食規則正しく食べる

肥満の予防や生活リズムを整えるためにも朝食を抜かずに、貴族正しく、バランスの良い食事を心がけましょう。
腹八分目を心がけることも大切です。

2 減塩にする(食塩摂取量は1日8gが目標)

減塩のための食生活を工夫しましょう。
・食卓上に「食塩・しょうゆ・ソース」類を置かない。
・漬物やつくだ煮などの塩辛い食品を控える。
・麺類の汁は残す。
・インスタント食品や加工食品の摂りすぎに注意する。
・外食や市販弁当のときは、栄養バランスや食塩量を考えて選ぶ。

3 野菜や果物を毎日食べる

野菜や果物を毎日食べてカリウムを補給しましょう。カリウムはミネラルの一種で、余分なナトリウムの排出を促進します。

4 アルコールを飲みすぎない

過度な飲酒は、中性脂肪を増やし動脈硬化の原因にもなりますので、お酒は1日1合程度にし、週に2日以上の休肝日をつくりましょう。

5 肥満の方は減量を、肥満でない方は標準体重を維持する

毎日体重を量り、記録することで肥満予防の意識が高まります。
肥満は、身長と体重から計算される肥満指数(BMI)で判定します。肥満指数の計算式は、体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)です。
肥満指数25以上を肥満、22を標準としています。

6 適度な運動を定期的に行う

ごくごく軽い運動でいいので、毎日きちんと続けましょう。
毎日30分以上を目標にウォーキングなど有酸素運動を中心に行いましょう。

7 禁煙する

たばこの成分に含まれるタールやニコチンは、血管を収縮させる作用があり、血圧を高めます。さらに動脈硬化を促進させ高血圧の原因にもなります。
また、たばこの煙には多くの有害物質が含まれています。ご本人だけでなく、周囲の方の健康を守るためにも禁煙が大切です。

8 ストレス解消につとめる

ストレスを受けると、交感神経が活性化され、心拍数が増えるため、血圧が上がります。
趣味をもつことはストレス解消に効果的です。自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

高血圧を放っておくとどうなるの?

高血圧の状態が長く続くと、動脈の弾力がなくなりじわじわと動脈硬化が起こります。
初期の内は自覚症状がほとんどありませんが、やがて脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞、腎臓病などの命にかかわる病気を引き起こします。

隠れ(仮面)高血圧ってなに?

診察室で測る血圧は正常なのに、家庭で測る血圧が高い場合があります。このような高血圧は「隠れ(仮面)高血圧」と呼ばれるもので注意が必要です。気づかないうちに高血圧になっているかもしれません。
医療機関だけの血圧測定では、高血圧を放置してしまっている可能性がありますので、家庭でも血圧を測りましょう。

家庭での血圧を測る時のポイント

家庭で正しく血圧を測ることは、血圧管理の第一歩です。血圧は、1日の中でも変動しています。毎日同じ時刻・同じ姿勢で測定することが大切です。
毎日朝と夜にそれぞれ少なくとも1回、椅子に座って1分から2分安静にしてから測りましょう。
朝の血圧測定の注意点は、起床後1時間以内に測ること、トイレを済ませておくこと、食事前(降圧剤を飲んでいる場合は飲む前)に測ることです。夜は寝る前に測りましょう。
結果を記録し、高い血圧が続くときは医療機関を受診し、医師に相談しましょう。
また、頭痛・肩こり・めまい・ふらつき・のぼせなどの症状がある時も血圧を測ります。血圧に関係がある症状かもしれません。
ぜひ、家庭での血圧測定をおすすめします。

おわりに

日頃から、血圧に注意するなど健やかな生活習慣を心がけるとともに、年1回の健診受診やかかりつけ医を持ち、自分の身体のことを相談できる環境をつくることなどが大切です。
生涯を生き生きと過ごせるように、一人ひとりができることから取り組んでいきましょう。

このページの作成所属
健康医療部 健康医療総務課 保健所・事業推進グループ

ここまで本文です。


ホーム > 健康・医療 > 健康 > ヘルシーおおさか21(点字広報)について > ヘルシーおおさか21(点字広報)第47号音声読上げ用