健康危機から身を守ろう!

更新日:2010年4月14日

健康危機から身を守ろう!

地震、風水害、干ばつ、感染症の流行、そして戦争。人類はこれまで幾度となく危機に見舞われてきました。治水などの技術進歩で、天災による被害は少なくすることに成功してきました。さらに水道などの衛生状態が良くなるとともに、抗生物質が開発され、結核やコレラなどの細菌感染症は、ほとんどが治せるようになりました。

 しかし、最近になっても、生命を脅かす健康危機は毎年のようにどこかで起こっています。震度6以上の地震は、ほぼ毎年発生していますし、大規模な食中毒やインフルエンザの大流行も数年ごとに起こっています。さらに、戦争はテロという形でグルーバル化し、日本もその標的になる危険性が高くなっています。SARS(サーズ)や新型インフルエンザなど、治療が困難な感染症が広まることも非常に心配です。

 こういった健康危機の発生をわずかでも減らすことができるよう、また、もし発生した時、少しでも皆様の被害を軽減できるよう、このページを作成しました。

クイズを解きながら楽しく知識を身につけてください

Q1.大阪府にも複数の活断層があり、震度7の直下型地震を起こす危険性がある。(回答はこちら)

Q2.災害時伝言ダイヤルは、171である。(回答はこちら)

Q3.AED(自動体外式除細動器)は、突然倒れた人の心臓にショックを与える器械であり、医師や看護師などの資格がない人であっても使用できる。(回答はこちら)

Q4.インターネットで、ダイエット食品を購入した。海外で認められているので安心である。(回答はこちら)

Q5.食中毒は夏に多く、冬にはほとんど発生しない。(回答はこちら)

Q6.生のままの肉を食べると様々な病気に感染するおそれがある。(回答はこちら)

Q7.ノロウィルスの嘔吐物の処理をするときは、塩素系の消毒剤の使用が必要である。(回答はこちら)

Q8.全世界で毎年3万5千人から5万人が狂犬病で死亡している。(回答はこちら)

Q9.東南アジアやアフリカなどの熱帯地域へ旅行する以外は蚊に気をつけなくてもよい。(回答はこちら)

Q10.セアカゴケグモは攻撃性が強い。(回答はこちら)


Q1.大阪府にも複数の活断層があり、震度7の直下型地震を起こす危険性がある。

A1.○大阪府にある活断層の図
 上町断層や生駒断層などが確認されており、最大震度7の直下型地震の発生が予測されています。上町断層系で冬の夕方に地震が発生すれば、死者1万9千人の被害が想定されています。阪神淡路大震災では、壊れた建物や、家の中にある箪笥や本棚の下敷きになって死んだ人がほとんどでした。地震は防げませんが、被害者を減らすためには、事前に建築物の耐震診断や補強、ブロック塀などの耐震改修、ガラスの飛散防止、家具の転倒防止などをすることが非常に重要です。

 

Q2.災害時伝言ダイヤルは、171である。

A2.○
 震度6弱以上の地震発生時、及び地震・噴火等の発生により、被災地への安否確認のための通話等が増加し、つながりにくい状況になった場合、使用可能になります。<171>をダイヤルし、利用ガイダンスに従って、伝言の録音・再生を行ってください。
 
覚え方  忘れてイナイ(171)? 災害伝言

 

 

Q3.AED(自動体外式除細動器)は、突然倒れた人の心臓にショックを与える器械であり、医師や看護師などの資格がない人であっても使用できる。

A3.○AEDの画像
 心臓突然死で倒れた人の直後の心電図は、80から90%が心室細動(心臓がけいれんし、全身に血液を送ることができなくなる致死的不整脈)と言われています。早期にAEDで体外から電気ショックを与え、心臓のけいれんを止めて、心拍を正常に戻すことにより救命率を上げることができます。AEDは心電図を自動解析し電気ショックが必要な不整脈を判断します。音声ガイダンスに従って簡単に操作することができ、平成16年7月より一般の人が誰でも使用できるようになりました。公共施設などに設置がすすんでおります。外出の際に、AED設置ステッカーを貼っている所を探してみてください。あなたの行動が、大切な命を救います。

 

Q4.インターネットで、ダイエット食品を購入した。海外で認められているので安心である。

A4.×
 インターネットを利用して簡単に海外の健康食品を購入できますが、その中には、「100%天然」、「ハーブが主成分」等と謳い、あたかも安全であるかのように広告しているものがあります。ところが、海外で認められていると言っても、日本と外国では法律が異なるため、これらの健康食品の中には、医薬成分を含んでいる商品もあり、必ずしも、安全であるとは言えません。事実、これら医薬品成分を含んでいた健康食品による重篤な肝臓障害や死亡事例が報告されています。安易な購入・服用はさけてください。

Q5.食中毒は夏に多く、冬にはほとんど発生しない。

A5.×
 細菌性の食中毒は夏に多いのですが、冬にも発生は見られます。さらにノロウイルスによる食中毒は、ほぼ一年を通して発生がみられますが、1から2月が発生のピークと言われます。原因の一つとして、冬場のカキの生食が考えられます。よく加熱して(中心温度85℃で1分以上)食べること、調理器具や手指をよく洗うことに注意してください。

Q6.生のままの肉を食べると様々な病気に感染するおそれがある。

A6.○
 牛、豚、鶏、猪、鹿など様々な肉があり、飲食店の中にはレバーなどの内臓もしばしば生で提供される場合がありますが、腸管出血性大腸菌(O157など)、カンピロバクター、E型肝炎ウイルスなど様々な病原体に汚染されている場合があります。厚生労働省の基準を満たした生食用以外は、生での摂取は避け、十分加熱調理して食べるようにしましょう。

Q7.ノロウィルスの嘔吐物の処理をするときは、塩素系の消毒剤の使用が必要である。

A7.○ノロウイルス電子顕微鏡写真(大阪府公衆衛生研究所提供)
 ノロウイルスは感染力が強く、適切に嘔吐物処理をしないとあっというまにたくさんの人に感染が拡大します。嘔吐物処理の三原則は、〔1.すぐ拭き取る。2.乾燥させない。3.消毒する。〕です。また、嘔吐物で汚れた床は、使い捨てマスク、ビニール手袋等を使用して10倍に薄めた台所用塩素系漂白剤を浸したペーパータオル等で包み込むように処理を行います。さらに、その場所や周囲を10倍に薄めた台所用塩素系漂白剤で、消毒を行います。アルコール系消毒剤では、ノロウイルスは不活化できません。

Q8.全世界で毎年3万5千人から5万人が狂犬病で死亡している。

A8.○世界の狂犬病の分布(国立感染症研究所感染症情報センターホームページ「感染症の話:狂犬病」より引用 )
 狂犬病は、人間を含む全ての哺乳類に感染し、発病すると100%死亡する危険な感染症です。日本では約50年間発生していませんが、ロシア、中国などのアジア諸国、アフリカ、北米、ヨーロッパなど全世界で多数発生しています。また、犬だけではなく、アライグマ、スカンク、キツネ、コウモリ等も危険です。海外旅行をされるときは、動物に咬まれたり、引っ掻かれたり、傷口を舐められたりしないよう、十分注意してください。

Q9.東南アジアやアフリカなどの熱帯地域へ旅行する以外は蚊に気をつけなくてもよい。

A9.×血を吸う蚊の画像
 蚊が媒介する感染症は、熱帯地域に限らず、存在します。蚊が媒介する主な感染症として日本脳炎・マラリア・黄熱・デング熱・ウエストナイル熱等があります。日本脳炎は、国内では、日本脳炎ワクチンの定期接種により患者の発生は減少していますが、年間10人以下の報告が続いており、日本脳炎ウイルスは自然界では依然として活動しています。

 また、ウエストナイル熱は、従来、アフリカ、ヨーロッパ、西アジアで患者の発生が報告されていましたが、1999年にそれまで発生報告のなかったアメリカのニューヨークで、突然患者が発生し、現在はアメリカのほとんどの地域に拡大しています。 米国での蔓延の例から、ウイルスを保有した蚊が航空機等によって運ばれる可能性や、ウイルスを保有した鳥が日本に飛来する可能性も十分あり、今後の日本への侵入が危惧されています。このような状況の中、常日頃から蚊に刺されないよう注意することや、蚊が発生しないようにすることは大切なことです。

Q10.セアカゴケグモは攻撃性が強い。

Q10.○セアカゴケグモの画像
 セアカゴケグモはもともとオーストラリアなどに生息し、国内には生息していなかった強い毒を持つクモですが、平成7年に初めて日本で発見されました。基本的に大人しい性格で突かれると驚いて死んだ真似をするなど攻撃性はありませんが、素手で捕まえたり、巣に触れたりするとかまれることがあるので、注意してください。

 


 

このページの作成所属
健康医療部 健康医療総務課 保健所・事業推進グループ

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